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「選ぶ」の敬語表現・選ぶの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年04月10日

仕事をする上でよく使われる「選ぶ」という言葉。これの正しい敬語についてご存知ですか。この記事では「選ぶ」の敬語表現の説明だけでなく、「誰に対してどの敬語を使ったらいいのか」のポイントを分かりやすく説明しています。社会人なら必須のスキルなので、ぜひご覧ください。

メールでの使い方は?

メールに限らず、書面ではかしこまった表現が好まれます。ですので、メールなどの文章に起こす場合には丁寧語を使うのではなく、尊敬語か丁寧語で対応するようにしましょう。

また、メールで「選ぶ」ということについて述べる場合、多くは「相手に選んでほしいとお願い(依頼)する」か「自分(自社)が選ぶからね」「○○が選んだからね」という内容です。

使い方のポイントとしては、上述したのと同じです。「選ぶ行為をする人」と「伝え先の人」を比べて、誰を一番に高めるべきなのか考えます。「選ぶ行為をする人」を一番に高めるなら尊敬語の「お選びになる」、「伝え先の人」を一番に高めるなら謙譲語の「お選びする」を用います。

【例文】「選ぶ」の敬語表現

「選ぶ」の例文について、シーンごとに分けていくつかご紹介します。

【例1】「行動する人」を一番に高めたい

「選ぶ」行為をする人を一番に高めたい場合は、尊敬語の「お選びになる」を用います。目上の人の行為を述べる時だけでなく、たとえば「部長の行為」を、部長より下の立場である「先輩に伝える」場合など、「伝え先の人」よりも「行動した人」が上の時に尊敬語で表現します。以下、例文です。

「この件については、社長が自らお選びになりました」
「部長へのお返事は、お客さまが○○をお選びになってからになるので、来週中頃になる予定です」
「○○先輩、次のミーティングで取引先の○○様がA案かB案かをお選びくださるようですよ」

【例2】「伝え先の人」を一番に高めたい

「話している人」を一番に高めたいなら謙譲語の「お選びする」を用いましょう。たとえば、「先輩」が選ぶ行為をして、それを「さらに上の役職の人」や立場が上である「お客さま」に話をする場合などです。例文は以下のとおりです。

「先日お話していた○○について、課長はこちらをお選びしましたが、部長はいかがでしょうか」
「お客さま、もしお悩みでしたら、カラーコーディネーターの私が合う色をいくつかお選びしましょうか」

「選んでほしい」と依頼する場合は?

仕事をしていると、相手に「選んでほしい」と依頼するシーンはいくらでもあります。このような相手に依頼する場合には、「〜してほしい」ということを「〜していただけますか」「〜していただけませんか」と表現しましょう。「いただく」は「もらう」の謙譲語なので、「〜してもらえないかな」という意味になります。

もう少し強めに「選んでよ」と言いたい場合は「〜してください」を用います。「ください」は「する」の命令形の尊敬語です。「依頼」というよりも「要求」の意味を持ちますので、「選ぶ」という行為が必須の場合には「〜してください」を使って表現しましょう。

以下、例文をご紹介します。

「粗品をお配りしているのですが、A〜Dの中からお好きなものをお選びいただけますか」
「課長、次の会議までに採用する色をお選びいただきたく存じます」
「コーヒーか紅茶か、お好きな方をお選び下さい」

「選ぶ」の別の敬語表現は?

「お選びいたします」や「お選びさせていただく」と表現することもできます。「いたします」は「する」の謙譲語ですので、敬語として正しい表現になっています。「させていただく」も「〜させてもらう」を謙譲語で表現しているものなので、敬語表現としては合っています。

ですが、「させて」の部分には「相手に許可を求め、その恩恵を受ける」という意味が含まれています。相手に許可を求める意を含む場合に「させていただく」を使うのは問題ないのですが、特に相手に許可を求める必要がない場合などで、丁寧な印象を受けるからという理由だけで「させていただく」を使うと、回りくどい印象を受けたり、文字が長くなるので読みづらく感じる人もいます。

ですので、「お選びいたします」も「お選びさせていただく」もどちらも敬語としては正しいですが、できるだけ「いたします」の方を使うようにしましょう。

「選ぶ」と「絞る」の違いは?

そもそも「選ぶ」という言葉には、「2つ以上のものの中から目的や条件に合致しているものを取り出す、選択する」、また「決めて抜き出す」という意味を持っています。そして「絞る」には「対象を狭くする」という意味があります。

この両者を見てみると、「多くの中から何かを取り出す」という意味を持っており、どちらも同じような意味に感じます。が、この2つはちょっとニュアンスが異なります。「選ぶ」というのはどちらかと言うと、自分で考えて必要なものを取り出す「自発的行為」なのに対し、「絞る」は条件や目的などに合ってるものだけを取り出す「自動的行為」になります。

また、「絞る」は「対象を狭くする」という意味からも、「選ぶ」は大きな範囲、「絞る」は小さな範囲ということが分かります。

このように、同じような意味の単語ですが、「選ぶ」と「絞る」では若干ニュアンスが異なります。

正しい敬語を身につけよう!

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初回公開日:2018年04月07日

記載されている内容は2018年04月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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