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「まだ」の敬語表現・まだの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年07月28日

「まだ」という言葉を人に向かって言う時はかなり気を使うものです。相手を不快にさせないように上手に「まだ」というためにはどんな言い方をしたらいいのでしょうか?ここでは敬語の種類や使い方を紹介しながら、敬語で「まだ」という言葉を使う時の例を挙げてみました。

「まだ」を敬語表現にすると?

「まだ」にはいくつかの意味がありますが(後述)、ここでは「まだ~していない」という意味での「まだ」の使い方について書きます。

「まだ」という言葉の敬語はありません。「まだ~」という内容を敬語で伝えたい時は、「まだ」の代わりに他の言葉を使って表現するか、または「まだ」の後に続く言葉を敬語にします。

・まだできていないですか?→まだできていらっしゃいませんか?

でもいいですが、

・まだできていないですか?→現在はどういう状況ですか?

の方が感じがいいです。なるべく「まだ」を使わずに他の言葉を使った方が婉曲な言い方になり、相手に不快感を与えません。

相手に聞く場合ではなくて自分のことを言う場合は、

・まだできていません。→申し訳ありません、まだできておりません。

のように、「申し訳ありません」を添えた方がへりくだった印象を与えますので、相手に不快感を与えません。

「まだ」の敬語での使い方は?

「まだ」の敬語としての使い方を解説する前に、敬語についてその種類や使い方について説明します。

敬語の種類

敬語は大きく分類すると3種類あります。尊敬と謙譲語と丁寧語です。尊敬語と謙譲語は、自分より上の立場の人や目上のひと、尊敬している人に対して使います。丁寧語は誰に対して使っても問題のない言い方です。まずはそれぞれの意味と使い方を紹介します。

尊敬語

尊敬語は、相手を主語にして話す時に使う敬語です。相手を尊敬する気持ちを表す言葉使いです。主に相手の物や動作、状況や身内などを尊敬語にして使います。



・する→なされる、なさる、される
・言う→おっしゃる
・知る→ご存じ
・食べる→召し上がる
・見る→ご覧になる
・行く→いらっしゃる
・来る→いらっしゃる、お越しになる、お見えになる
・会う→会われる、

などです。決まった敬語表現のない動詞の場合は、動詞の前後に「お(ご)~なる」を付けて尊敬語にします。



・聞く→お聞きになる

相手の身内のことを言う場合は、

・お母様、お父様、お子様、奥様、旦那様、ご主人(様は付けない)

などです。「ご主人様」は間違ってはいませんが、「ご」と「様」が二重なので、使わない方がスマートです。「お母さん」のように「お」が付いた状態で定着した言葉は「様」を付けます。

謙譲語

謙譲語は、自分を主語にして言う時の敬語です。相手に対して自分や自分の物や動作や身内などをへりくだって表現する敬語です。



・する→いたす、させていただく
・言う→申す、申し上げる
・知る→存じる、存じ上げる
・食べる→いただく、頂戴する
・見る→拝見する
・行く→伺う、参る
・来る→伺う、参る
・会う→お目にかかる
・あげる、与える→差し上げる

などです。

自分の身内のことを言う時には、

・母、父、妻、夫、子供、息子、娘、

会社の場合、社内では上司に敬語を使いますが、社外では社長も上司も身内になります。身内には謙譲語を付けて言います。

・社長の○○がご連いたします。
・部長の○○が伺います。

などです。

丁寧語

丁寧語は、語尾に「です・ます」を付けて言う言い方です。また適度に「お」を付けて(後述)言います。



・する→します
・言う→言います
・知る→知っています
・食べる→食べます
・見る→見ます
・行く→行きます
・来る→来ます

などです。

敬語の使い方

敬語の種類と言い方について紹介しました。使い方についても紹介します。

・「明日来る」を丁寧語にすると、「明日来ます」です。
・「明日来る」を尊敬語にすると、「明日いらっしゃいます」です。
・「明日行く」を謙譲語にすると、「明日伺います」です。

尊敬語や謙譲語の存在する動詞は語尾に「です・ます」を付けてそのまま使えばだいじょうぶです。敬語の特にない動詞の時には適度に「お」や「ご」を付けて(後述)、尊敬語の時には「なる・なされる・なさる・される」を語尾に付けて使います。同じように謙譲語でも「いたす・させていただく」を付けて言います。



・「利用する」を丁寧語にすると、「利用します」です。
・「利用する」を尊敬語にすると、「ご利用になる」です。
・「利用する」を謙譲語にすると、「利用させていただく」です。

「お」と「ご」の使い方

基本的には、訓読みの言葉には「お」を付け、音読みの言葉には「ご」を付けます。訓読みの言葉とはそれ一つだけでも意味がわかる読み方で、音読みはわからない読み方です。

「話」は「はなし」と訓読みで読むと意味がわかります。「わ」と音読みで読むと1つだけでは意味がわかりません。「童話」など、熟語にして初めて意味を持ちます。

「お」や「ご」を付けた例を挙げます。

・お考え(訓読み)、ご意見(音読み)
・お名前(訓読み)、ご氏名(音読み)

などです。しかし例外も結構ありますので、こうと決めつけて使うことはできません。

・お化粧、お通夜、お正月、お菓子、お食事、など音読みでも「お」を付けるものがあります。音読みの言葉でも生活に密着した身近な言葉には「お」を付ける傾向があります。

・「ごゆっくり」は訓読みですが、「ご」を付けます。

「お」を付けない言葉は?

次のページ:「まだ」を敬語で表現する例

初回公開日:2018年02月26日

記載されている内容は2018年02月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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