「取りに来る」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年09月30日
先程は、尊敬語における「取りに来る」の事について紹介しましたが敬語と言うのには、最低でも後2種類、「謙譲語」と「丁寧語」があります。丁寧語の方の「取りに来る」は「取りに来てください」「取りに行きます」となるので非常にわかりやすいのですが、謙譲語の方はどう言う風に表現をしたらいいのでしょうか。
いざ謙譲語で表現しろと言われると、即出て来る人はなかなかいません。そして、「取りに来る」と言う言葉自体がなかなか難しい取り扱いになる言葉なので、ここもしっかり確認しておきましょう。
使い方
謙譲語で「取りに来る」を表現すると、「取りに伺わせていただきます」が無難な言い方になります。ビジネスで使用する敬語において、過剰な表現は禁物なので、意外とあっさりとした表現になりますが、大方これで謙譲語の「取りに来る」の表現は大丈夫です。
しかし、どうしてももっと丁寧な言い方が欲しいと言う場合は、かなりギリギリのラインになりますが、「受け取りに参らせていただきます」と言えば、良いでしょう。ちなみに、「お受け取り」と言う言葉を使いたくなりますが、「お受け取り」と言うのは尊敬語の方になりますので、自分に対しては使わないようにしましょう。
メールでの使い方
メールにおいても、「取りに来る」の尊敬語は「お受け取りにお越し下さい」が基本になります。これ以外にも、「お受け取りにお越しいただけますか」と書く事で、少しやんわりとした印象を相手に与える事ができます。これ以外にも、たくさん「取りに来る」の尊敬語の表現方法がありますが、基本中の基本は、尊敬語の過剰使用をしない事にあります。
特に、メールにおいてあまりにも過剰な尊敬語表現をすると、どんどん長文になり最終的に何が言いたいのか、何を伝えたかったのか。と言う事が相手に伝わりにくくなります。メールで尊敬語を使用する時は、必要以上尊敬語を使うのは避けるようにします。
注意点〜お引き取りだけはやめよう〜
しかし、尊敬語で「取りに来る」を表現しようとした時、やってはいけないのだけれどついやってしまいがちになるのが、「お引き取りにお越しください」「お引き取りお願いします」と言ってしまう場合です。「荷物を引き取る」と言う表現があるからやってしまう事なのですが、単刀直入に言うと、両方とも「迷惑だから今すぐ帰って下さい」と言う事になります。
実はこの「お引き取り」と言うのは、業務妨害をしている来客者に対して今すぐ店や会社から立ち去るように促す時に使う言葉でして、「お引き取り願います」が「今すぐ帰って下さい」「お引き取りお願いいたします」が「今すぐ迎えに来て下さい」と言う意味になります。
なので、うっかり使ってしまったら相手を怒らせしまう可能性がある言葉と言う事を心得、「取りに来る」を尊敬語で言う時は、絶対この「お引き取り」と言う言葉を使わないようにしましょう。
「取りに来る」を敬語表現するときの例文
しかし、基本的な事がわかったとしても、実際にどのように使用をしたらいいのか、と言うのは例文で示されないとわかりにくい事になります。特に、敬語の場合は過剰表現が禁止となっているので、すごく難しいように感じます。そこで、例文でいくつか使い方を紹介します。
尊敬語における「取りに来る」の表現は「お受け取りにお越しください」「お受け取りお願いします」になります。そして、謙譲語における「取りに来る」の表現は、「受け取りに参ります」「取りに伺います」になります。
荷物を取りに来る
では、「荷物を取りに来る」を敬語で表現するとどのようになるのでしょうか。荷物を取りに来る。と言う言葉を尊敬語で表現しようとすると、先に紹介した禁止言葉になる「お引き取りお願いします」が真っ先に思いつく人が多いので、すごく注意をしないとならない所になります。
「荷物を取りに来る」の尊敬語表現は、正しくは「お品物をお受け取りにお越しください」「お荷物のお受け取りをお願いします」のいずれかになります。もっと丁寧に表現をしたい場合は、「お手数ですが」「お手数をおかけしますが」と言う文章を最初に付け加えると良いです。
「取りに来る」の別の敬語表現例
では次に、「取りに来る」と同じ意味になるけど、別の敬語で表現した場合、どのような表現で「取りに来る」を言えばいいのでしょうか。実は、「取りに来る」と言う言葉を敬語で表現すると、1番相手に伝わりやすいのは、尊敬語では「お受け取りにお越しください」「お受け取りお願いいたします」になります。
これ以外となると、「受領」がものや金品を受け取ると言う意味になるので、「受領お願いします」と言う言い方ができそうですが、普段から使用している言葉の方がわかりやすいので、大体「お受け取りお願いします」を使用しています。
ビジネス敬語を学ぶのにおすすめの本
しかし、社会人として必要とされる敬語の使い方に関しては、実はすごく奥が深くて、実はすごく忘れている事が多いです。社会人デビューとなって戸惑っている新卒の方から10年目の営業職の方まで、ここで、改めてビジネスにおける敬語を学んでみましょう。
入社1年目ビジネスマナーの教科書
「良い教科書」と言う評価を得ている、社会人1年目の方のためのとにかくわかりやすい、社会人としての敬語の使い方を解説している本になります。本当にわかりやすさを重視しているので、文章自体はあじけなく、本当に教科書と言う感じの本ですが、多く人が「買ってよかった」「敬語の復習に最高」と言う評価をしています。
初回公開日:2018年03月07日
記載されている内容は2018年03月07日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。