「お子さん」の敬語表現・お子さんの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年08月01日
「お子さん」という言葉は、日常的なコミュニケーションや会話の中でもとても使いやすい表現です。
しかしながら、仲の良い友人同士や家族や親戚間では直接子どもの名前を読んだり、「上の子」「下の子」というような表現が一般的です。そのため、「お子さん」という表現は、少し距離のある会社の上司や同僚、初めて話すご近所さんなどが、使うにはぴったりのシーンといえるでしょう。
メールでの使い方
また、メールの場合も会話の場合と同様です。仲の良い友人同士や親戚間であれば、あまり「お子さん」という表現は使いません。それよりも、上司や同僚とのビジネスメールなどにおけるコミュニケーションの場合、「お子さん」という言葉は使い勝手がいい言葉であると言えるでしょう。
「お子さん」を敬語表現するときの例文
では、「お子さん」という敬語表現は、会話やコミュニケーションの中ではどのように使うのがいいでしょうか。ここでは、会社の上司とのコミュニケーションを例にあげてご紹介します。
上司との会話
上司 「うちの子、実は昨日誕生日だったんだよ。もう13歳になるんだよ。あっという間に大きくなってしまうよ。」
わたし 「そうですか、おめでとうございます。お子さん13歳ということは、もう中学生ですか?子どもの成長はあっという間ですね。」
いかがでしょうか。「わたし」は上司の子どものことを話すときは「お子さん」と表現していますが、後半で一般的な子どもの成長について話すときは「子ども」と表現しています。もし、後半の一般的な子どもの表現に対しても「お子さん」という表現を使ってしまうと、その場やシーンに即していない表現になってしまうことはお分かりになりますでしょうか。
このように、会話の中に出てくる同じ「子ども」であってもそれが誰の子どもなのか、一般的な子どものことを示しているのかどうかによって、表現の仕方を変える必要が出てきます。
上司とのメール
続いてここでは、部下の子どもが病気のために仕事を休むメール連絡に対する、上司の返信メールを例にご紹介します。
わたし 「本日、家族の発熱のため、大変申し訳ありませんが、休みを取らせていただけますでしょうか。」
上司 「了解しました。お子さん、大丈夫ですか。無理のないようにお大事になさってください」
いかがでしょうか。このように、「お子さん」は非常に使いやすい丁寧な表現であるため、必ずしも目上の人にだけ使う表現ではないことがわかります。パターンによっては、上司が部下の子どものことを気遣って、「お子さん」と使うことがあることを覚えておくといいでしょう。
上司だからといってその子どもを丁寧に扱う必要がない、というわけではありません。丁寧語は誰であっても、誰に対しても使える、品のある表現だということを覚えておいていただくといいでしょう。
「お子さん」の別の敬語表現例
ここまで「お子さん」という表現についてご紹介してきました。ところで、「お子さん」は他にはどのような敬語での表現ができるでしょうか。前述した、「お子様」という表現以外の敬語表現について、詳しくご紹介します。
「子供さん」
「お子さん」の敬語表現のひとつに「お子様」があるとご紹介しましたが、それ以外には「子供さん」という表現がありますがご存知でしょうか。この表現には、今の若い世代の方々はあまり使わない表現ですから、違和感をお持ちになる方も少なくないことでしょう。
あまり一般的には使われなくなりましたが、高齢の世代の方々が使ったり、少し前の時代の文豪たちがのこした書物などには「子供さん」という表現が登場したりします。
性別を分けた表現
「お子様」「子供さん」以外にも、「お子さん」という言葉の敬語表現は存在します。
しかしながら、「子ども」という男女すべて含んだ子どもの表現ではなく、性別を分けて使う表現であればいくつか存在します。
男の子の子どもであれば「御令息(ごれいそく)」や「御子息(ごしそく)」、女のお子さんであれば「御令嬢(ごれいじょう)」や「御息女(ごそくじょ)」があげられます。いずれも非常に丁寧な言い方で、普段の会話の中ではめったに使いません。ビジネス上で特別なお客様に対してや、結婚式のシーンなどでは使うことが多い表現であると言えます。
これらは、「御」をひらがなにして、「ご令息」「ご子息」、「ご令嬢」「ご息女」のように表現されることもあります。
二重敬語に注意
また、さらにそれぞれに「様」をつけて、「御令息様」「御子息様」、「御令嬢様」「御息女様」というより敬った表現にすることも場合によってはあります。しかしながら一方でこの使い方は、「御」と「様」が重なり、二重表現になるという指摘もあると言われていますから、使う際には気をつける必要がある言葉と言えるでしょう。
「お子さん」は正しい敬語として使っても良いのか
初回公開日:2018年02月08日
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