「奢る」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例・返し方
更新日:2024年08月23日
「奢る」どう使っていますか?
「奢る」という言葉は、ビジネスパーソンのみならず、学生や小さいうちから慣れ親しんだ言葉なのではないでしょうか。さて皆さんは、どのようなタイミングでこの「奢る」という言葉を使っていますか。
つい使ってしまいがちなこの言葉ですが「奢る」にはどのような意味があるのでしょうか。また軽い印象を受けがちですが、敬語表現として目上の人や上司や先輩に対して使うことはできるのでしょうか。
この「奢る」に足しては、あまり良い表現と考えていない人も実は少なくありません。社会人として、相手に不快感を与えないような「奢る」の使い方、ほかの「おごる」との違い、敬語の表現、正しい言い換え方について、改めてこの機会に確認しておいてください。
「奢る」の意味
そもそも「奢る」と言いますが、どういった意味があるのでしょうか。辞書によると「奢る」の意味は
① 分不相応の、度を超えたぜいたくをする。
② 自分の金銭で人にごちそうする。振る舞う。
となっています。
①は「口が奢る」「奢った生活」など、あまり良いイメージを与える言葉ではなく、多くの人が日常的に使うのは②の意味が多いでしょう。
「奢る」と「驕る」「傲る」の違い
「おごる」聞くと、やはり食事などをごちそうする、と言う意味で使ったり、受け取ったりする人が多いですが「おごる」には「奢る」以外の「おごる」もあることをご存知でしょうか。
「驕る」もしくは「傲る」と書いて、「奢る」と同様「おごる」と読みますが、その意味合いは違うもので「自らの権力、地位、財産や才能などを誇り、思い上がった振る舞いをする」と言ったものです。
威張(いば)る、付け上がる、高ぶる(驕り高ぶる)といったものと同じニュアンスのネガティブな印象の語句です。相手に対して高圧的な態度をとる、という意味ですので、前述でご説明した「奢る」とは全く違う意味であると言えます。
「奢る」の敬語表現
「奢る」シーンでよく見かけるのは、やはり先輩や上司などの目上の人間が、部下や後輩へ食事や飲み代を負担するシーンであるでしょう。「○○部長のおごりですか?」など冗談めかして言えてしまうような人懐っこい性格の人もいるでしょうが、なかなか目上の人に敬語でなく砕けた口調で話すのは気が引けるという人も少なくないでしょう。
しかし社会に出ると「奢る」「奢られる」場面というのは頻繁に遭遇します。そんな時「奢る」は敬語としてどういったらよいのか、いざそのような状況に遭遇したときに困らないように「奢る」の敬語的表現を頭に入れておきましょう。
奢ってもらった場合の敬語表現と例文
【丁寧語】
「奢る」自体をあまり良い言葉と捉えていない人の中には「驕る」「傲る」と混同してしまっている人も多いです。そのため「おごる」という言葉自体が良くないニュアンスのものとして認識されてしまっています。しかし「奢る」自体は「自分の金銭で相手にご馳走する」の意味合いですので必ずしも良くない言葉とは言えません。
そのため近い年の先輩や、仲間内同士の会話の中では、奢って「もらう」の部分を「いただく」という敬語にして、「奢る」をそのまま丁寧に「奢っていただく」とすることも特に問題ではありません。
【例】
・「先日の飲み会は○○先輩に奢っていただきました」
・「本当に奢っていただいてしまってよいのですか?」
ただし部分的に敬語になっているとはいえ、どうしても軽い表現となってしまい、堅い雰囲気の場面や、かなり目上の人への敬語、文語表現などには不向きですので使う相手やシチュエーションには気を付けましょう。
【尊敬語】
より丁寧に「奢ってもらう」を表現するにはどのようにすればよいでしょうか。食事や飲み代など、食べ物を奢ってもらった際の敬語表現として一般的なのは「ご馳走」を使った言い回しでしょう。「ご馳走」とは豪華な料理という意味の他に「食事などを出して客人をもてなすこと」を表します。
「~していただく」「~いただく」「~になる」などの表現方法があり、その場や前後の文脈によって使い分けます。また食事に誘われた場合などは「お招きいただき」などとする事で「奢ってもらった」ことを暗に示す敬語の使い方もあります。
【例】
・「先日の○○ではすっかりご馳走になり恐縮です」
・「○○部長にご馳走いただきました」
また食事以外のものの場合は、その時々でふさわしいものを選びます。「カラオケ代を奢ってもらって」→「カラオケでも楽しい時間をありがとうございました」などとし、直接的な表現を避けるのも日本的な方法と言えます。
奢る場合の敬語表現と使い方
【謙譲語】誘う場合
初回公開日:2018年02月13日
記載されている内容は2018年02月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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