「知らない」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月03日
とある「人物」を「知らない」場合の「知らない」を敬語で表現する方法をお伝えします。主語の違いにも意識してみましょう。
【例文】「社長はその人を知らない」は「社長はその方をご存じでない」「社長はその方をご存じでいらっしゃらない」となります。
【例文】「(私は)その人を知らない」は「その方を存じ上げません」「その方を存じ上げておりません」となります。
違いに気づくことができたでしょうか。主語が社長の場合と私の場合では、同じ動詞「知らない」という言葉の敬語表現が異なってきます。それは、前者には尊敬語が使われるのに対して、後者には謙譲語が使われているからです。
「社長はその方を存じ上げません」などと言ったあかつきには、場の空気が凍り付きますので、気を付けましょう。
知らないうちになど
「知らないうちに起こってしまったこと」などと言いたい場面に遭遇した場合、どのように表現すれば良いのでしょうか。
「知らないうち」という表現は、ニュアンスとして幼稚な印象を与えますから、「知らぬ間に」と言葉を変えると、ぐっと大人っぽくなるでしょう。
「知らない」の別の敬語表現例について
「知らない」を敬語で表現する方法には、「わかりかねます」「存じ上げません」「存知でおりません」「ご存じでない」など、たくさんの種類がありましたが、別の言葉で同じ意味合いを伝えることも可能です。
例えば、「誰かを知らない」場合「その方とは面識がありません」ということも可能です。
「知らない」とは言葉に出さず、「初めて聞きました・知りました」という表現もできます。
はっきりと「知らない」と口にするのではなく、「詳しくありません」や「馴染みがありません」という表現もやんわりと伝えることができて便利です。
謙譲語など
謙譲語は、自分の立ち位置を言葉によって低くすることで、相対的に相手の立ち位置を高くするための敬語の種類の一つです。
非常に丁寧な印象を相手に与えることができるため、目上の方に対しては、積極的に活用していきましょう。ここで気を付けなければならないことは、どれほど相手のことを尊敬していて、その人の立場を立てたくても、客観的に見てその人の立場がどこにあるのか、ということを認識する必要があるということです。
社長は目上の方ですが、その社長を他者の社長に紹介する場合、自社の社長の身分は相対的に低くなります。
知らないの敬語をマスターしよう!
「知らない」を敬語で表現する方法を紹介しました。「知らない」ことは伝えるべきですが、はっきりと「知らない」と言いすぎてしまうと、相手に不愉快なおもいをさせてしまう場合もあります。
さまざまな表現方法を獲得して、円滑なコミュニケーションをとりましょう。
初回公開日:2018年02月10日
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