「教えてくれてありがとう」の敬語表現・使い方・別の敬語表現例
更新日:2024年09月24日
言葉には「口語」と「文語」がある、ということも、学校の国語の授業で学んだ記憶があるでしょう。口語は話し言葉のことで、その語のとおり、話してみて自然に感じる言葉です。文語は書き言葉のことで、書いてみて自然に感じる言葉です。
話す時に文語を使うと何だか堅苦しくて不自然な感じがしますし、書く時に口語を使うと不真面目な感じがします。つまり言葉には、話すのに向いている言葉と書くのに向いている言葉がある、ということです。
オフィスや商談の場で使うなら
オフィスや商談の場など、直接自分で伝えるなら、話してみて自然な形にしましょう。
例えば、謙譲語表現の「ご教示いただき、感謝申し上げます」を、実際に自分の口で言ってみて下さい。あまりにも堅苦しすぎると感じませんか。いくら相手が自分の会社の社長だったとしても、これでは不自然に感じられ、せっかくの「教えてくれてありがとう」の気持ちが伝わらなくなってしまいます。
直接言葉で伝えるなら、先輩でも上司でも取引先でも、丁寧語+尊敬語で十分です。
「ああ、そんな方法があるんですね。勉強になります。お教え下さってありがとうございます。」
これで十分、「教えてくれてありがとう」の気持ちは伝わりますし、むしろこの方が自然です。
メールなどの文書で使うなら
メールや手紙など文書で伝えるなら、少し堅苦しい表現も交えた方が、「きちんとした言葉がわかっている人」という印象を相手に与えます。
先日、取引先で担当者に聞いた話が非常にためになったのでそのお礼のメールをしよう、という時に、口語と同じように「ああ、そんな方法があるんですね。勉強になります。お教え下さってありがとうございます。」と書くと、あまりにも薄っぺらく感じてしまいます。
「そのような方法があるとは存じ上げませんでした。大変勉強になりました。ご教示いただき、感謝申し上げます。」
文章なら、これくらい堅めの表現を使った方が「教えてくれてありがとう」という感謝も、相手を尊敬する気持ちも十分伝わります。
「教えてくれてありがとう」の気持ちをさらに強めるなら
「教えてくれてありがとう」を、さらに感謝と尊敬の念を強める表現にするならば
「お教え下さって本当にありがとうございます。」
「お教え下さってどうもありがとうございます。」
「お教え下さって誠にありがとうございます。」
というように、「ありがとうございます」の前に表現を強める修飾語を入れるとよいでしょう。
「教えてくれてありがとう」の別の敬語表現例
「ありがとうございます」の敬語表現は、「感謝申し上げます」の他にもいろいろあります。
「ご教示いただきましたこと、深く御礼申し上げます。」
「ご教示いただき、深謝申し上げます。」
「ご教示いただき、拝謝申し上げます。」
「ご教示いただき、お礼の申し上げようもございません。」
いろいろな「教えてくれてありがとう」の表現を覚えておくことで、文章がワンパターンになってしまうのを防ぐこともできます。
感謝の気持ちを敬語で表せることは強みになります
「教えてくれてありがとう」という気持ちを、どんな相手にもきちんと伝えられることは、あなたにとって強みになります。感謝の気持ちは、言う方と言われる方の両方を幸せな気持ちにするからです。
確かに、敬語は使いこなすのが難しいです。しかしせめて感謝の気持ちだけでも、敬意も十分示しつつ伝えることができるように、日々努力を重ねていきましょう。
初回公開日:2018年03月06日
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