「納得する」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年06月13日
「納得する」ってどういう意味?
「納得する」の「納得」は、「人の考えや行動などを十分に理解して心得すること」を意味しています。つまり、他人の意見や他の物事を受け入れるという意味です。「納得する」はビジネスの場だけではなく日常でも頻繁に利用される言葉なので、覚えておくと良いでしょう。
英語では、納得するを「consent to」と表現します。「consent」はという名詞は「許諾」や「承諾」という肯定的な意味を持っています。それに前置詞のtoをつけることで動詞に変換させ、「納得する」と言う意味を持つ「consent to」が生まれました。
納得するの言い換え
納得するという言葉は誰にでも通じる日本語です。しかし、ビジネスの場において「納得した」「納得できた」などのように平語・常語として使用するのはあまりふさわしくありません。きちんと敬語に直して使用するのが社会人としてのマナーでしょう。
では、「納得する」を敬語に直すとどのような表現になるでしょう。敬語の中でも大まかな分類として指定されている尊敬語と謙譲語のカテゴリーから、「納得する」の言い換えを見ていきます。ビジネスや公の場で恥をかかないよう、しっかりと尊敬語・謙譲語での使い方を覚えましょう。
尊敬語
尊敬語は相手を敬うために使用する言葉です。したがって、この場合に使う「納得する」は、相手が納得した場合に使用されることとなります。決して自分が納得した時に尊敬語などを使わないようにしましょう。相手に対して非常に失礼です。
尊敬語を使用した「納得する」で正しい表現は、「納得なさる」「納得される」と言った表現があります。納得という言葉自体に尊敬語を混ぜることはできませんが、「する」を尊敬語で表す事で、相手への尊敬の態度を表現することが可能になります。
謙譲語
謙譲語で納得するを表現する場合、へりくだった敬語表現をしなければなりません。この場合は、相手が納得するのではなく自分が納得したことを相手へと伝える言葉なので、「〜なさる」「〜される」と行った敬語表現は不適切となります。
納得するを謙譲語表現するときは、「納得いたす」と言う表現が良いでしょう。「〜いたす」と言う表現は、他の言葉にも応用が効く「する」の謙譲語表現のため、覚えておくと便利です。
また、「納得」と言う言葉を使用しない場合は、「理解いたす」「同意いたす」と言った表現も謙譲語として使用することができます。
納得するの敬語の使い方
公式の場やビジネスの場などにおいて、「納得する」はどのように使用されるのでしょうか。特に目上の方とお話しする機会の多い若手社員などは、「納得する」の表現に気を使うことも多いでしょう。相手に不快な思いをさせないためにも、正しい使い方を覚えるのは大切なことです。
ここで、「納得する」と言う言葉がどのような種類の言葉で、どのように使われているのかを見ていきます。公の場だけではなく、メールでのやり取りで使用される「納得する」と言う言葉も紹介していくので、敬語での正しい使い方を覚えていきましょう。
敬語の種類
敬語は大きく分けて尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つに分けられます。そこからまた尊敬語(いらっしゃる・おっしゃる型)・謙譲語Ⅰ(伺う・申し上げる型)・謙譲語Ⅱ(参る・申すの丁寧語型)・丁寧語(です・ます型)・美化語(お料理・お酒型)の5つに分類されていきます。
「納得する」は「する」を変形させることで尊敬語と謙譲語に変化する言葉です。基本的に「~する」のような変形が可能となる言葉は、尊敬語と謙譲語への変換が比較的簡単です。
また尊敬語の場合は、「お(ご)~なさる(される)」と言うように美化語に近い表現をすることもあります。
使い方
公の場では「納得する」という言葉はあまり使われません。「理解した」「わかった」などの言葉を使用する方が多くなっています。それでも「納得する」という言葉を使用したい時は、尊敬語・謙譲語で言い換えを行った後に使うのが良いでしょう。
「納得する」は他にも、「納得しかねる」「納得のいく」「納得させうる」と言ったように、次文を連想させる言葉に言い換えて使う機会が多いです。「納得しかねる(のいく・させうる)結果となった」と言ったように、名詞の修飾語句として多用される事が増えてきています。
メールでの使い方
メールで納得と言う言葉を使用する場合も、尊敬語・謙譲語に変えてから使用します。相手が目上の立場であればなおさらです。相手に失礼のないように言い換えを行ってから使用しましょう。
しかし、文章では否定的意味で使われる事が多いです。「納得しかねる」「納得できない」のように、何かを否定する言葉として使用されています。また、「納得する」を修飾語句として使われる場合も増えてきました。
初回公開日:2018年02月10日
記載されている内容は2018年02月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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