「見ていただく」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現
更新日:2024年08月13日
書類で「見ていただく」を使う場合には、次のような表現を使います。
例文:
「お忙しいところ恐れ入りますが、添付した資料の方、ご確認よろしくお願い申し上げます。」
「先日の資料について訂正箇所がありました。新しいものをお送りいたしましたので、ご確認よろしくお願い申し上げます。」
といったように、書類を見ていただく場面では、「見ていただく」を「ご確認」に代えて表現しましょう。その際は何を「見ていただく」のかをはっきり明記することが大事です。資料が2枚目3枚目に及んだときなども見落としがなくなります。
「ご確認」と同様に、ビジネスシーンで書類などを「見ていただく」ことをお願いする場合に、「ご査収」という言葉も使われます。「ご査収の程よろしくお願い申し上げます」といったように使います。
「見ていただく」の別の敬語表現例
「見ていただく」には別の敬語表現がいくつか存在しますので、ご紹介いたします。
「お目通しいただく」の意味は?
「お目通し」とは目上の人などが、書類や実物などについて全体的に目を通すという意味で使う言葉です。この「お目通し」は単独で使う言葉ではなく、主体が目上の人になりますので、「いただく」を後につけて「お目通しいただく」という形で使われます。
「~していただく」という言葉は相手を敬うときに使う言葉で、相手の動作を表す言葉の後について、使われます。尊敬語の「お~なさる」と同じような意味合いを持つことができます。
「お目通しいただく」の使い方は?
しかし、この「お目通しいただく」はこれでも敬語としては不十分です。この言葉は目上の人に何かを見てもらうことをお願いするシチュエーションで使われるでしょう。ですので、自然と「お目通しいただきたくお願い申し上げます」や「お目通しいただければ幸いです」といった表現が浮かんでくるでしょう。
「お目通しいただきたくお願い申し上げます」はかしこまった印象で、それより砕けた表現が「お目通しいただければ幸いです」になります。
「ご高覧いただく」とは?
「ご高覧」とは相手を敬ってその人が見ることを意味します。「ご高覧」は敬語ですが、単独で使うことはほぼありません。「ご高覧」は「ご高覧ください」、「ご高覧いただく」や「ご高覧に供する」、「ご高覧賜りますようお願い申し上げます」といったように使われます。
これは、「ご高覧」という言葉がそもそも敬語を必要とする場面で使われますので、このように敬語表現と合わさって使われます。
例文:
「今回のご公演につきまして、お客様より頂いた先生へのメッセージをメールにて送らせていただきます。ご高覧のほどよろしくお願いいたします。」
「見られる」は敬語?受身?
「見ていただく」より、敬語の度合いとしては低くなりますが、「見られる」も正しい敬語です。しかし、「見られる」は使われ方によっては受身にもなりうる言葉です。
文章の前後からどちらの意味か、自然とわかることがほとんどですが、紛らわしいのは否めませんので、ビジネスシーンではあまり使われません。
「見ていただく」はより丁寧にできます
「見ていただく」はこのままでも敬語として使うことができますが、敬語の度合いとしてはあまり高くありませんので、格式の高い場面では使わないほうがいいでしょう。反対にカジュアルな場面でしたら「見ていただく」を使ったほうが自然なことがありますので、より丁寧な言い方と分けて使うことができれば完璧です。
「見ていただく」のより丁寧な言い方として、「ご覧いただく」という言葉を一つ覚えておくと便利です。そして、相手にお願いをする場面でしたら、ほかの敬語表現と合わせて「ご覧いただきたく存じます」「ご覧いただけますか」といったように使われます。
いかがだったでしょうか。敬語はさまざまな言い方があるので、頭の中がごちゃごちゃになりがちです。それには、シンプルに敬語を覚えることが大切です。あとは、実際にうまく敬語を使えたときは、嬉しくて忘れません。積極的に敬語を使っていきましょう。
初回公開日:2018年02月16日
記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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