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「持参する」の敬語表現・持参するの使い方と例文・別の敬語表現

更新日:2024年03月01日

「持参する」という言い回しは、「持っていく」という言葉よりは丁寧ではありますが、尊敬語であるかと問われると、どうでしょうか。敬語にはいくつか種類があり、相手や場面によって使い分けが必要です。「持参する」を敬語表現にするにはどのようにすればいいでしょうか。

接客の場面で、それほど失礼な言い方をすることはあまり多くはないと思われますが、対面で緊張のあまりうっかりすると「ご持参ください」などと、「持参する」に美化語の「ご」を付けただけで敬語に変えたつもりになってしまいがちなのではないでしょうか。

「持参する」は謙譲語ですから「ご〜ください」の形に変えても、敬語表現とはなりません。気をつけたいところです。

うっかりしがちな「二重敬語」

お客様を前にして、丁寧な言葉遣いをしなければ。と力むあまり、知らず知らず敬語を重ねて使ってしまう場合があります。「お持ちになられてください」では、敬語がだぶついてしまいますので、すっきりとした表現を心がけましょう。

「持参する」を敬語表現にしてみよう

「持参する」の言葉の意味は「持って行く」ですから、これは自分の行動を表す言葉となり、特に「持参する」の「参」は、自分の行動に対して使う言葉です。「持参する」自体が謙譲語ですから、このまま使うと相手に対して「持って行け/来い」では命令文になってしまいます。

そこで、これを敬語にふさわしい言葉に置き換えます。たとえば前述の学校での授業参観の場合だとどうでしょう。

「当日は履物の数が十分ではありません。お手数ですが、各自でスリッパなどをお持ちください」とするのがよいでしょう。「持って」を接頭語の「お」をつけて「お持ちください」という敬語の形にします。

「持参する」の敬語表現を言い換える

では「持参する」の敬語表現「お持ちください」を使わずに、別の表現を使いたい場合はどうしたらいいでしょうか。持参してもらうには、その人にその物を「用意」してもらう必要があります。ですから「用意」に接頭語の「ご」を付けて「ご用意」と直して敬語表現にします。前述の「お持ちください」を「ご用意ください」に変えてみます。

「当日は履物の数が十分ではありません。お手数ですが、各自でスリッパなどのご用意くださいますようお願いします」とすると、「持参する」の別の敬語表現となるでしょう。「お持ちください」も「ご用意ください」も意味は同じですから、基本的にはどちらを使っても問題はないでしょう。

使いこなせるように

今では、本気の敬語は普段の生活では使うことも少くなっています。以前は学校の先生や先輩に対しても、かしこまった言い方で話をしていました。そうとう昔には、父親にも敬語を使っていた時代もありました。

そう考えると、現代は敬語が身近ではないぶん、いざ使うときには力んでしまって、敬語の表現になっていなかったり、使わなくてもよい、物や動物に対してまで使ってしまって、おかしなことになることも少なくありません。

ですが、やはり円滑なコミュニケーションには、時と場合によっては敬語は必要ですし、なにより、相手に敬意を払うのですから、自然に使いこなせるようになって損はありません。また、言葉は変化していくものですから、十年前には「おかしな表現だ」とされた言葉遣いでも、次の世代では許されていくこともあります。日々柔軟に対応していく必要があるでしょう。

初回公開日:2018年02月21日

記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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