敬語の「ご検討ください」の意味は?例文や間違った使い方・類語を紹介
更新日:2024年10月20日
「ご検討してみてください」
「ご検討してみてください」は相手に明確な敬意を表すことが出来ない表現です。
「してみてください」は試行・確認の意味を持つ尊敬語です。尊敬語であるため、一見問題ないように思えるかもしれません。しかし、適切に敬意を表すことが出来ないばかりか、失礼であるようにとらえられてしまう場合すらあります。
「ご検討」とは、相手に検討をお願いする際に使う敬語です。しかし、そこに試行・確認の意味を持つ「してみてください」を付けることで、お願いしているはずが、命令しているようにとらえられてしまう場合があります。
上司や取引先の方のように、明確に敬意を払わなくてはいけない相手に対しては、「検討してみてください」は使わないようにしましょう。
「ご検討いただけますでしょうか」
「ご検討いただけますでしょうか」は間違った敬語表現です。
「ますでしょうか」という表現を使ってしまう人もいるでしょう。しかし、この表現は二重敬語です。二重敬語であるのなら、相手に敬意の気持ちを伝えることは十分出来ると考える人もいるかもしれません。
しかし、ビジネスにおいては、適切な言葉を適切な使い方で使うことが求められます。間違った敬語では、適切に敬意を伝えることもできません。相手によっては不快に感じる人もいるかもしれません。
適切な敬語で明確に敬意を伝えるために、「ご検討いただけますでしょうか」は使わないようにしましょう。
「ご検討」の類語
以下では、「ご検討」の類義語を4つ紹介します。
類義語を知ることで、「ご検討」の意味が明確になるだけでなく、言い換えることも出来るようになるでしょう。
「検討」の意味をもう少し明確にとらえたいという人、言い換え表現を知りたいという人はぜひ参考にしてください。
「考慮」
まずは「考慮」です。読み方は「こうりょ」です。
「考慮」は「物事を様々な視点からよく考える」という意味を持ちます。
深く考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。
「思案」
「検討」の類義語には、「思案」もあります。読み方は「しあん」です。
「思案」は「考えを巡らせる」という意味を持ちます。
たくさん考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。
「一考」
「一考」も「検討」の類義語です。読み方は「いっこう」です。
「一考」は「一度考える」という意味を持ちます。
軽くでも、少しでも考えてほしい際に使うといいでしょう。
「熟考」
最後に、「熟考」です。読み方は「じゅっこう」です。
「熟考」は「念を入れてよく考える」という意味を持ちます。
十分に考えてほしい際に、敬語表現に変えて使うといいでしょう。
状況別「ご検討ください」の使い方
ビジネスにおいて、「ご検討ください」と伝えたいシーンは多くあるでしょう。それぞれの状況において、適切に敬語を使うことは必要です。
以下では状況別の使い方を紹介します。それぞれの状況で正しく使えるようにしましょう。
複数の内容を検討してもらうとき
「重ねて」は、「再び」「もう一度」という意味を持ちます。検討してもらいたい内容が複数ある場合は、「重ねて」という言葉を使いましょう。「重ねてご検討のほどよろしくお願いします」というように使うといいでしょう。
初回公開日:2018年02月19日
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