「のほう」の敬語表現・のほうの使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月29日
「のほう」の敬語表現
「のほう」は「田中のほうからご連絡いたします」「佐藤のほうへも申し伝えておきます」「本社のほうへ一度確認して参ります」「その店は心斎橋のほうにあったはずです」「その道を北のほうへ進んでください」などの使い方をします。
「のほう」は「私ではなく、田中から連絡します」「私から佐藤へも伝えておきます」というように、「誰それから××する」「誰それへ××する」という場面で使用します。
あるいは「明確にそちらというわけではないか、そのあたり」というニュアンスで場所を示すときにも使います。「駅のほうへ向かってください」などの使い方をします。
「のほう」自体は敬語ではありませんが、敬語表現の中に「のほう」を入れ込むようにして使います。
「のほう」の敬語での使い方
「のほう」自体は敬語にすることはできません。前後の文章を敬語にする形で敬語表現にします。
「田中のほうから連絡する」は敬語にすると「田中のほうからご連絡いたします」になります。「心斎橋のほうにあると思う」は敬語にすると「心斎橋のほうにあったかと存じます」になります。
敬語の種類
敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」があります。
「のほうにある」は丁寧語の形で敬語にすると「のほうにあります」謙譲語の形で敬語にすると「のほうにございます」になります。
「のほうから連絡する」は丁寧語の形で敬語にすると「の方から連絡します」、謙譲語の形で敬語にすると「のほうからご連絡いたします」になります。
使い方
「のほう」はぼんやりと方角を伝える場面で使います。「その店は芦屋のほうにあったかと存じます」というような使い方をします。
「××から××する」と相手に伝える場面でも使います。「その件については田中のほうからご連絡いたします」というほうに使います。「××へ××する」と伝える場面でも使います。「佐藤のほうへも申し伝えておきます」というように使います。
ぼんやりと対象を聞く時にも使います。「それで、ご契約のほうはどうなさいますか」「お飲み物のほうはどういたしましょうか」などの使い方です。ただし、ぼんやりと対象を聞く使い方は間違いだとされています。
「のほう」のシーン別敬語表現・例文
「のほう」は「××から××する」と相手に伝える場面などで使います。「佐藤のほうから連絡する」などの使い方をします。
メールでの使い方
「この後は、人事担当者のほうとやりとりしていただきます」「担当が変わりました。次からは佐藤が担当させていただきます。佐藤のほうからもまたご挨拶のメールが届くかと存じます。よろしくお願いいたします」などの使い方をします。
人への使い方
「のほう」は人に対しては「佐藤から連絡する」「田中へ伝えておく」などの場面で使います。
「その件については、佐藤のほうからまたご連絡いたします」「お土産ありがとうございます。田中のほうへにも渡しておきます」などの使い方をします。
しかし、「のほう」は敬語表現の場合、省略しても問題ないことも多いです。「その件については佐藤からまたご連絡いたします」「田中へも渡しておきます」と言っても意味が大きく変わるわけではありません。
「のほう」を敬語表現するときの例文
「Aのほうから連絡する」は「私かAならばAが連絡する」という意味合いで「のほう」が使われています。相手が予想していなかった方の人物が連絡することになるような場面で、「BではなくAが」を強調するような形で使われます。
初回公開日:2018年02月23日
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