「だと思います」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月06日
「だと思います」といった言葉を敬語にする際には前述したとおり「謙譲語」を使います。そのため敬語ではありますが、「丁寧語」としての「だと思います」の敬語は避けたほうがよいでしょう。しかし、シチュエーションによっては使い分けが必要です。今回は、そのシチュエーションによっての使い分けをご紹介します。
使い方は?
そもそも「だと思います」といった言葉はどのようなときに使うのでしょうか。この言葉は主に自分の意見を言う際に使います。ただ、断言できるほどの意見ではなかったり、他の人の考えを伝えるときにも使う言葉です。また、断言できる場合でも、相手に伝えるときに柔らかく伝えるために、わざと「だと思います」を使う場合もあります。
シチュエーションや相手によって、ニュアンスが異なる言葉といえるでしょう。こまめな使い分けが重要です。
電話の場合
電話で「だと思います」の敬語を使う場合、「謙譲語」の「存じております」も使えますが、そのまま「だと思います」も使っても問題ないでしょう。これは文章とは異なる声でのやり取りだけたと「存じております」は、意味を汲み取ってもらえない場合が多いといえるからです。
また、相手との距離感が近い場合(よく話す相手の場合)は、近い距離を感じやすい「丁寧語」の敬語表現が適しているといえるでしょう。
しかし、クレームの対応や初対面の相手の場合は、「謙譲語」の敬語表現を使いましょう。特にクレーム対応の場合、相手も頭に血がのぼりヒートアップしていることが多いです。そのため少しの気安さも癇に障る場合があります。その時には「だと思います」よりも「存じております」の敬語を使うとよいでしょう。
メールの場合
メールの場合は「だと思います」を使うよりも、「存じております」を使うようにしましょう。メールは後々読み返す可能性が非常に高いです。そんなときに相手に失礼にならないように、「存じております」の敬語表現を使うほうが無難と言えます。
また、メールは状況によって相手の上司などにも読まれることがあります。その時のことを考え、よい印象に捉えられることが多い「存じております」を使うよう心がけましょう。
ただ、相手との関係性が気のおけない仲であったり、相手の上司含め気安い仲であった場合には「だと思います」を使っても問題ないでしょう。相手との関係性が重要ではありますが、ビジネスとプライベートを分ける意味でも「だと思います」の言葉を使うのは避けたほうがいいと言えます。
例文の紹介
「だと思います」を敬語表現にした際の例文をご紹介します。この例文が全てではありませんが、自分で使う際の参考にしてみてください。よく使うであろう「手間をかけると思いますが」を敬語表現にした場合です。この場合は「お手間をおかけするとは存じますが」となります。「だと思います」の部分が「存じております」に変化しています。
次に「○○だと思いますが、どうですか」といった尋ねる文章の場合、「○○だと存じておりますが、いかがでしょうか」となります。こちらも「だと思います」が変化しています。
「だと思います」の別の表現方法とは?
メールを打っていて「だと思います」といった言葉や、「存じております」の言葉を使いすぎ、違和感を感じる方も少なくはないのでないでしょうか。そんなときは言い換えの言葉が便利です。
言い換えの言葉の代表としては「だと考えております」です。自分の意見を伝えるためによく使われます。そのほかにも、「だと思います」と「存じております」を交互に使ってもよいでしょう。メールを送る相手にもよりますが意味は同じなので文章の意図は通じます。
しかし、メールは基本的に簡潔に書くことが好まれます。あまりにも文章が長い場合には、一度推敲をしてみるのがいいでしょう。
「存じております」の別表現とは?
「存じております」の言葉にも言い換えはあります。代表的なのが「存じ上げております」てす。「存じております」よりもさらに丁寧な印象を受けるのではないでしょうか。丁寧な印象を受ける言葉は多用するとくどくなり、読みにくくなります。
また、受け取る人によっては心がこもっていないと感じてしまう人も少なくはありません。多用は避け、ここぞというときに使用するようにしましょう。
使いこなしてビジネスシーンに備えよう!
いかがでしたでしょうか。「だと思います」といった言葉はビジネスシーンでもよく使われる言葉です。正しい敬語を使うことにより、相手からの印象も変わっていきます。ぜひ、覚えて使ってみてください。
敬語は相手に敬意を表する言葉です。しかし、相手によっては距離を置かれていると感じる人もいます。敬語を使うことは大前提ではありますが、相手によってはくだけた口調が許される場合もあります。状況に応じて使い分けをしていきましょう。
初回公開日:2018年02月21日
記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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