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「ので」の敬語表現・のでの使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年09月15日

「ので」を使うときに本当にここで使っても良いのか、と迷うことはありませんか。同様に使われる言葉に「から」や「ため」もあります。この記事では「ので」の敬語表現や使い方、「から」「ため」の違いについてご紹介します。これを読んで使いどきがわかるようになりましょう

「から」は基本的な使い方のときに少しご説明しましたが、「ので」とは微妙にニュアンスが異なるものです。上では「ので」のほうが若干丁寧であるためより敬語的なニュアンスが必要な場面では「ので」を使うべきだというお話をしました。ここではそれに加えて、「ので」と「から」が与える印象についてお伝えします。

「から」が与える印象

実際に使ってみるとわかりやすいのですが、「から」はどちらかというと主観的な印象を与え、対して「ので」は客観的な印象を与えます。

わかりづらいので例文から考えてみましょう。「明日は所用があるから、行くことができません」と「明日は所用があるので、行くことができません」。

いかがでしょう。前者の「から」を使った例文のほうが、少し主観的な意思を感じるようなニュアンスを持っています。対して後者の「ので」を使った例文は、こういう事実(所用)があるからいけないというように状況を冷静に判断したうえで伝えているような感覚を持ちます。

このように「から」と「ので」は全く意味が違うわけではないので、敬語を使うなかで使いどころによっては言い換えることも可能ですが、相手にどのような印象を与えるかを考えて使い分ける必要があります。

ため

続いて「ため」は、できごとの記述をするときによく使われます。読み手や聞き手には少しかたい印象を与えるため、ニュースや学術論文などで使用される言葉です。

例えば「○○さんが事故にあったため、こちらには来られないそうです」という文章の場合、「ため」よりも「ので」のほうが適切でしょう。理由は文章全体としてそこまでかたい言葉が並んでいるわけではないからです。ただし、だからといって間違いというわけでもありません。

いずれにせよ使いどころに注意する必要があります。とくにきまりがあるわけではありませんが、「から」は口語として多く使われ、「ので」と「ため」は文語に多く使われる傾向にあります。

おさらい

最後に「ので」「から」「ため」の違いのおさらいをしておきましょう。それぞれの大きな違いは、読み手や聞き手に対して与える印象が異なるということです。

まず「ので」は、ビジネスシーンで敬語として使えるということもあり、丁寧な印象を与えます。加えてある程度客観的に聞こえさせることのできる言葉です。2つ目の「から」は、「ので」に対して主観的な印象を与えます。主語が話をしている本人の場合は、本人の意思が垣間見えてくるような言葉です。

3つ目の「ため」は「ので」と比べても、より客観的な印象を与えます。そのためかたいイメージのあるニュースや学術論文などに登場する言葉です。

また話すときは「から」、書くときは「ので」、「ため」が多く使われますが、敬語として話すことを考えると「ので」が適切でしょう。

臨機応変に使いわけよう

今回は理由や原因を意味する助動詞である「ので」の敬語表現や使い方、別の敬語表現の例について見てきました。「ので」の前にくっ付けられる言葉は限られているということです。また、「ので」と似た意味を持つ「から」と「ため」は微妙に意味合いが違い、使うタイミングが異なる場合もありました。これらを意識して、適切なタイミングで、敬語として正しく使うようにしましょう。

とくに今回挙げた3つのなかでも「ので」は中間に位置し、「から」と「ため」の両方の要素を持つ言葉です。そのため「ので」を使う際にはよく注意しましょう。

日常会話は少々間違いがあってもかまいませんが、ビジネスの場においては、長いあいだ一緒に働く相手ではない人ほど、ちょっとしたミスでも自分の印象を悪くしてしまいます。だからこそいつでも意識して正しい敬語が話せるようになっておきましょう。

初回公開日:2018年02月20日

記載されている内容は2018年02月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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