「申す」の使い方と例文・敬語の種類・申すの別の敬語表現
更新日:2024年08月06日
ビジネスの場面で「申す」という言葉を使いたい時は、上司やお客様など、目上の人や立場を立てる必要がある人などが多いでしょう。「言う」という言葉の敬語表現を使いたい場合、誰が行動をしているのかで使い分けることが必要となってきます。
自分自身の行動について「言う」という言葉の敬語表現を使いたい場合、「申す」などの謙譲表現を使います。行動しているのが自分自身ではなく相手の場合、「おっしゃる」などの尊敬表現を使いましょう。
社内では、上司や社長などの立場の人は目上の人に当たるため、「社長がおっしゃる」などと使いますが、社外では「社長が申しております」などといった表現の仕方が適切です。その場、その時できちんとした敬語が使えるように気を付けましょう。
敬語「申す」を例文で知ろう
それでは、具体的に「申す」を使った例文を紹介していきます。行動を取っているのは誰なのか、主語は何なのかに着目してみていきましょう。
・「私、○○を担当しております○○と申します。」
・「弊社の社長が、○○と申しておりました。」
・「課長にも私から○○であったと申し伝えておきます。」
・「後日、弊社の○○と申す者がそちらに伺います。」
いかがでしたか。どんな場面でどんな人物がやり取りをしているのか、イメージができたでしょうか。使い方や使い分けは少々難しいですが、正しい敬語表現ができるよう、日頃からイメージをできるようにしておきましょう。
「申す」の別の敬語表現とは?
「申す」は敬語の中でも謙譲語の表現であると紹介しましたが、「申す」と似たような場面で使われる別の敬語表現の言葉があります。使われる主語によって使う敬語表現も変わってくるので、間違えないよう覚えておきましょう。
おっしゃる
「おっしゃる」という言葉は、敬語表現の中でも「尊敬語」に分類される言葉です。「言う」という言葉の敬語表現であり、「言われる」などとも言います。上司などの目上の人に対して使う言葉です。
「申す」との違いは、「謙譲語」であるか、「尊敬語」であるかです。「申す」は謙譲語に分類されますので、主語は自分自身になります。「おっしゃる」は尊敬語に分類されますので、主語はやり取りをしている相手になります。
主語となる目上の人の行動を、「尊敬語」で言い表します。「おっしゃる」は、「社長がおっしゃいました。」などと表現しますが、「申す」と間違えやすいので、物事の主体となっているものを良く確認してから使いましょう。
時と場合で適切な敬語を使おう
いかがでしたでしょうか。敬語表現は「丁寧語」、「尊敬語」、「謙譲語」と、大きく3つに分けられますが、謙譲語などは謙譲語1、謙譲語2と、細かく分類されています。物事の主体となっているものや主語によって、敬語は使い分けていかなければいけません。
「申す」という言葉は、「言う」という言葉の敬語表現ですが、似たような言葉が多く、使い分けが難しい言葉です。意味や使い方を良く理解するには、イメージすることが大切になってきます。「申す」の例文をいくつか紹介しましたが、例文などからイメージを膨らませて使い分けが適切にできるようにしていきましょう。
敬語はとても難しいですが、日本独自の文化でもあるため、遅くても早くてもきちんと学んでおくことに損はないです。日頃から多くの敬語に触れて、相手も自分も気持ちの良い生活ができるような美しい敬語表現をしていきましょう。
初回公開日:2018年02月23日
記載されている内容は2018年02月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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