「一緒に行く」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月29日
美化語
美化語とは物を美化して表現するときに使います。「お茶」「お酒」「ご飯」「お手洗い」のように使います。基本的になんでも使えますが「おビール」などのように、丁寧なのか丁寧すぎるのか微妙な美化語があるのも事実です。
また「お味噌汁」「おしんこ」は普通の表現ですが「おとんかつ」などのように使えば明らかに変に聞こえますので、ルールだけでなく慣習に従う必要があります。
使い方
敬語の種類が分かったところで「一緒に行く」に敬語を使ってみましょう。例えば、目上の人が「行く」場合は、尊敬語の「いらっしゃる」という表現を使います。「会長は、夫人とご一緒にフランスにいらっしゃられたと聞きましたが、羨ましい限りです。」などのように使うことができるでしょう。
また「行く」のが自分の場合は「伺う」などの謙譲語を使って、「担当の技術者と一緒に伺います」などのように敬語表現します。
メールでの使い方
「一緒に行く」を敬語を使って表現する場合は、メールや手紙でも同じです。ただし、メールなどでは文書として残ってしまいますし、間違った表現をすると、敬語を知らないのかと信用を失うことが多いです。
会話のなかでうっかり尊敬語を省いてしまったとしても、その後の言い方でカバーすることができますが、メールでは間違いがはっきりとわかってしまいがちなので気を付けましょう。
よく間違いやすいのは、部下が上司など目上の人にむかって「ご一緒に行きましょう」などとしてしまうことです。これは「ご一緒します」のような敬語表現と混同して使っている例です。正しくは「一緒にいらっしゃいませんか」と「行く」の尊敬語を使って表現します。
「一緒に行く」の敬語表現の例文を読もう
日本語は、世界の言語のなかでも敬語表現が非常に複雑な言語と言われています。このため、すでに解説したような敬語の分類やルールを覚えることが必要です。しかし、具体的な例文を読み、お決まりのフレーズとして覚えてしまうというのも効果的な方法です。自然に敬語が使えるように、いくつかの例文を紹介します。
例文
「大統領は、大臣と一緒にいらっしゃる予定です。」
「いらっしゃる」という尊敬語を使った表現です。
「営業担当を同伴します」
これは、「一緒に行く」というのを「同伴」という言葉を使った表現に変えています。なお似た言葉に「同行」がありますが「同行して参ります」とすると意味が重複してしまうので気をつけましょう。
「会長は、社長と一緒においでになりますか。」
「行く」という言葉の尊敬語である「おいでになる」という言葉を使っています。
「部長と共に参ります。」
「部下と一緒に伺います。」
ここで気を付けなければならないのは「参らさせていただきます」などのように「いただきます」という謙譲語を使ってしまうことです。謙譲語を重複させるのは間違った敬語の使い方なので気を付けましょう。
「一緒に行く」には他の敬語表現はあるの?
ご同行
刑事ドラマなどで「署までご同行願えますか?」というフレーズを聞くことがあります。しかし、目上の人に対して「同行」という言葉を使うと失礼になります。なぜなら「同行」という言葉には「主たる人につき従うこと」という意味があるからです。
ビジネスの場合は基本的に相手を立てる必要があるので、このような使い方はしません。このため、「ご一緒していただきたいです」「ご一緒願えませんでしょうか」などの言い方を使いましょう。
ご一緒させて下さい
「ご一緒させて下さい」という表現は良く使われます。他には「お供させて下さい」のような表現もあります。また、食事の席などでは「お相伴させて下さい」などの表現も使えます。
また「ぜひ、ご一緒させて下さい」など「ぜひ」で熱意を伝える方法や「ご一緒下させてくださいませ」などのように「ませ」を使う方法もあります。このように「一緒に行く」という意味もいろいろな表現ができるので、覚えておきましょう。
自然と敬語を使えるようになろう!
今回は「一緒に行く」というフレーズの敬語表現を紹介してきましたが、いかがでしたか。ビジネスシーンでは必須の表現になるので、敬語の使い方を覚えておきましょう。それには、敬語の種類や使い方はもちろん、具体的な例文に触れておくことが大切です。
目上の人を前にしての重要な仕事の場などでは緊張してしまうので、「一緒に行く」の敬語表現をいくつか身に着けておいて、意識せずとも自然に口から出るようになっていることが望ましいです。
本記事をきっかけに「一緒に行く」の敬語表現を練習しておきましょう。
初回公開日:2018年02月21日
記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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