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「力を借りる」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年03月22日

力を借りるとは、誰かに助けてもらうことです。友達なら「力を貸して」で済む場合も多いですが、上司や取引先などに使う場合には、ふさわしい敬語の表現が必要です。力を借りるの敬語表現、使い方や言い換えなどを、例文を交えてご紹介します。

力を借りると言う表現を使った例文をいくつかご紹介します。力を借りるとそのまま使っても、少し改まってお力添えという表現にしても意味は同じです。大切なのは、力を借りるというのは相手にお願いをしている行為だということを忘れず、相手の気持ちに配慮し、ふさわしい敬語の表現を心がけることです。

依頼での表現

この度は〇〇様のお力をお借りしたくご連絡を差し上げました。
〇〇様のお力添えをお願い申し上げます。
お力をお貸しいただきたくお願い申し上げます。

「力を借りる」を言い換える場合の敬語

力を借りるは助言や助力とも言い換えることができます。ビジネスで使う場合、また「お力添え」「ご協力」「ご支援」と言い換えることもできます。

力添えは、「ちからぞえ」と読み、「力を添えること」=助けることを表します。援助と同じ意味です。ビジネスでは接頭語の「お」をつけて、「お力添え」と丁寧な敬語の表現にします。力添えは、助力を得たい場合にも、反対に自分が助力や協力を申し出るときにも用いることができます。

また形を変えた援助や協力として、知恵や知見を借りると言う表現もあります。知恵とは多くは「正しい判断をするための助言」のことを言います。知見とは実際に見聞きしてきた経験から得た知恵のことを言い、同じく「適切な判断をするための助言」や「その場を乗り越える助言や助力」を得ることを「知恵・知見を借りる」と表現します。

お力添えをいただきたく

力添えを使う場面は大きく分けて「依頼」「お礼」「謝罪」の3つに分けられます。力を借りたい場合に使用する場合には、依頼の形にします。「力を借りる」を使う場合はお願い事をする立場なので、謙譲語の敬語表現にするのが望ましいです。

・お力添えをいただきたく存じます。
・お力添えをいただきたくお願い申し上げます。
・お力添えをいただきたく何卒お願い申し上げます。

力添えに接頭語の「お」をつけて、もらうの謙譲表現の「いただく」、思うの謙譲表現の「存じます」として謙譲語の敬語表現にしました。お願い申し上げますも、言うの謙譲表現である「申す」とかしこまった表現と丁寧語の「上げます」を組み合わせて敬語の表現にしました。
「何卒」はより丁寧な印象を残すクッション言葉です。

お知恵を貸してください

お知恵を貸してください、は、「ください」が「くれ」の尊敬語の敬語の表現になります。しかし目上の人に使うには、ふさわしくない表現ですので、「お知恵をお貸しいただけませんでしょうか」など、へりくだった表現にしたほうが無難です。

また「お知恵を拝借願えませんでしょうか」など謙譲語である「拝借」と置き換えて敬語表現に言い換えることもできます。

知見をお借りしたい

知見とは、実際に見聞きし体験したことから得た知識のことをいい、専門家の意見や、現場の状況を知る人の意見を求める際に用いられます。

「知恵」と同じ意味で使われることも多いですが、その人が見聞きした、体験した中での知識の中から、ヒントになる「知恵」を授けて欲しいと言うことなので、「知見をお借りしたい」と言うよりも、「身につけている知見から知恵を貸して欲しい」としたほうが、無難な形になります。

・皆様がお持ちの知見から、お知恵を拝借願えませんでしょうか。
・〇〇様の深い知見から、何卒お知恵をお借りしたく存じます。

そのほかの言い方は?

そのほかには、協力や支援なども「力を借りる」と同じ意味で使われる表現です。この二つを力を借りる場面での敬語表現にすると次のようになります。

・ご協力をお願い申し上げます。
・ご支援のほど何卒お願い申し上げます。

協力とは、力を合わせて物事に当たることを言います。「力を借りる」が、「自分のできないことを誰かに助けてもらう」というニュアンスに対して、「協力」は「力を合わせてどうにかする」という意味が強く、目上の人に使うのはふさわしくありません。

目上の人に「協力してください」と頼む場合には「ご協力をいただければ幸いです」や「ご理解ご協力をお願い申し上げます」と敬意を持った柔らかな敬語表現にします。もちろん「力を借りる」という意味で「お力添えをいただきたく」としてもいいでしょう。

支援

支援は、力を添えて助けることを言います。力を借りるは「助けを求める」のに対してこちらは、「助けること」を表しています。依頼で使う「支援」は、金銭的・経済的な支援の要請や、取引の上で便宜を図ってもらう「懇願」の場面で多く使われます。またそれに対するお礼でも用いられます。

そのほかにも支援は、挨拶文で「お引き立て」や「ご愛顧」と同じように使われます。「今後ともご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます」というフレーズは、一度なりとも使ったことがあるでしょう。これは具体的な依頼事項を含まない形式的な挨拶文です。

同じ立場、また立場が上の相手に送る場合には「力を借りる」という意味で使われる「ご支援」は、立場が下の相手には「協力」という意味で使われます。

信頼関係が重要です

力を借りることは、甘えや依存とは違います。人には必ず得手不得手があり、強みや弱みがあります。自分の弱いところ、苦手なところを誰かに補ってもらいたい時に、丁寧な敬語表現で相手に心配りを忘れずに依頼することで、快く力を借りることができるでしょう。

ただし、そこには普段からスムーズな人間関係があることが前提です。「報告連絡相談」を忘れずに、周りがきちんと状況を把握し、周りの状況を把握すること、自己中心的な行動をしないことなど、上司や同僚との信頼関係を大切にする心配りが重要です。

また上司を立てることも忘れてはいけません。上司を立てることで得られる、上司との信頼関係もあります。周りとのスムーズな人間関係が構築されていれば、予想もできないトラブルに見舞われても、周りの力を借りることができるでしょう。

初回公開日:2018年03月17日

記載されている内容は2018年03月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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