「聞かれた」の敬語表現・聞かれたの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年07月07日
メールや電話などで、「Aさんから聞いた」ということを伝える場合、伝える相手はAさん以外の人ということになります。仮に伝えたい相手をBさんとします。
Aさんに聞いたということをBさんに伝える場合、Aさんに敬意を表した表現にするために、Bさんにメールや電話で伝えるときは、「Aさんから伺ったのですが(お伺いしましたが)」のように、Aさんから聞いたという自分の行動をへりくだった「謙譲語」に変えて使います。
他にも「Aさんからお聞きしましたが」のように「お聞きする」という敬語を使うこともできます。
この場合の謙譲語は、Bさんに対してへりくだった表現にしているのではなく、Aさんに対して自分をへりくだった表現に変換しているということです。さらに、直接話をしているBさんに対しても失礼のない文章や言葉を使う(敬語)を使う必要もあります。
「聞かれた」を敬語表現するときの例文
たとえば「新宿駅で道を聞かれた」という言葉を敬語表現にすると「新宿駅で道を尋ねられた」と変えることができます。「尋ねる」にも質問をするという意味があるので、「聞かれた」を「尋ねる」と言い換えることができます。
他には、質問をされたという意味で「聞かれた」という言葉を敬語に変換をする場合は、「ご質問いただきました~」のように「聞かれた」「質問をいただいた」「問い合わせをいただいた」という言葉に言い替え、敬語に変換することができます。
基準になっている人を変えて敬語に変換する方法
基準になっている人を変えるとはどのようなことかご説明をします。たとえば、あることについてお客様に聞かれたということを上司に報告するとします。
「Aについてお客様に聞かれた」という文章の場合、お客様に聞かれたのはあなたでが、これを「お客様が言った」のように聞いたことに視点を置くのではなく、話したお客様に視点を変える方法です。
この場合、話したのはお客様ですから、「Aについてお客様が言っていた」ということになります。この場合、お客様の「言う」という行動を敬語に変換する必要があります。
相手の行動を敬語にする場合は「尊敬語」を使います。この場合、「言う」という言葉を尊敬語に変換し、「Aについてお客様がおっしゃっていました」となります。
「聞かれた」の別の敬語表現例
「聞かれた」という言葉は、相手から何をされたという「受け身」の表現です。前の項目でもご紹介しましたが、自分が聞かれたということは話した相手がいるということでもあります。
言葉を敬語にする場合、必ずしも受け身の立場の表現にする必要はないということです。では受け身の立場の敬語表現と相手の立場からみた内容を敬語にする場合、どのように何を変えれば良いのでしょうか。
自分の行動を受け身で敬語にする場合
「聞かれた」という受け身の立場の自分の行動を敬語にする場合の例文をご紹介します。
【例文】
・道を尋ねられた
(道を聞かれた)
・Aについてご質問を受けたのですが~(Aについてご質問をいただいたのですが~)
(Aについて聞かれた)
・Aという商品についての説明をお聞きになったことはございますか
(Aという商品について聞いた(聞かれた)ことはあるか質問したい場合)
このように「聞かれた」という言葉は、聞かれた内容やシチュエーションによってさまざまな形の敬語を使うことがあります。
相手の言動、行動を自分が敬語にする場合
自分が聞かれた=相手(お客様)に言われたということになります。相手の目線で敬語に変換する場合の例文をご紹介します。
【例文】
・お客様がおっしゃっています
・お客様がおっしゃっていました
自分が聞かれたという目線ではなく、相手が自分に言ったという目線で敬語に変換することができます。この場合、相手の行動を尊敬語に変換して敬語にします。
相手に話をする場合、どちらの目線で話をするのかを考えてみる
「聞く」という行動には、「聞く」人がいるということは「話す」または「言った」人がいるということです。言葉を敬語にする場合、「言った」側の目線から話をするのか「聞かれた」側の目線で話をするのかで敬語の使い方が変わります。
相手の行動を敬語にする場合は、「尊敬語」にする必要がありますし、自分の行動を敬語に変換する場合は「謙譲語」になります。相手に話をする場合、どちらを基準に話をするのかを考えて話をすると、「尊敬語」と「謙譲語」の使い分けがわかりやすくなります。
誰の目線で話すのかを整理しましょう
「聞かれた」のように、誰の目線で誰に話すのかによって、敬語が変わる言葉があります。敬語の基本は、相手の行動を敬語にする場合は「尊敬語」を、自分の行動を敬語にする場合は「謙譲語」を使います。
どちらの目線で話をするのかによって、敬語が変わります。メールなどその場ですぐに答える必要がなくしっかり考えてから答えられる(文章にできる)場合は、どちらの目線から話をしているのかを考えてから文章を作成すると良いでしょう。
メールの場合、じっくり考えてから文章を作成することができるので、メールでスムーズに敬語が使えるようになると、会話での敬語も自然とスムーズに使えるようになるでしょう。
初回公開日:2018年03月08日
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