「いらっしゃいました」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表
更新日:2024年09月05日
敬語での「いらっしゃいました」の意味
「いらっしゃいました」というのは、誰かが来たということを伝えるべき人に対して用いる敬語表現です。すなわち「来た」という言葉の敬語となります。また誰かが「居た」という言葉も敬語で「いらっしゃいました」を用います。
「いらっしゃいました」は敬語として誰かが来た(訪問してきた)ということや、誰かがそこに「居た」という意味ですが、その状況やケースによっても意味や使い方は微妙に変化していきます。特にビジネスなどのシーンでは、それぞれのケースに応じた意味を理解し、正しい敬語で「いらっしゃいました」を用いる必要があります。
「来る」と「来た」の敬語の違い
「いらっしゃいました」は誰かが「来た」ということを伝える敬語表現ですが、誰かが「来る」ということを伝える場合の敬語表現はどうなるのでしょうか。来たという言葉は「来る」という言葉の過去形にあたりますので「来る」という言葉の意味としては、誰かがこれから「来る」ということで、まだ来ていないということです。
ということは「いらっしゃいました」という敬語の「ました」を用いるのは正しい表現ではありません。ですので、これから「来る」ということを誰かに伝える場合には「いらっしゃいました」が「いらっしゃいます」という敬語に変換されます。
「いらっしゃいます」の敬語の別の意味
先述しました「いらっしゃいました」の敬語の意味として、誰かが「来た」ということと、誰かが「居た」ということを表す意味がありましたが、誰かが「来る」を表す「いらっしゃいます」にも、誰かが「居る」ということを伝える場合に用いることができます。
少しややこしい説明になりますが、誰かが「来る」ということや「居る」か「居ない」かということを、違う誰かに敬語で尋ねる場合には「いらっしゃいますか?」という使い方をします。これは誰かが「来る」や「居る」の尊敬語である「いらっしゃる」を疑問形として使用することができるという意味です。
ただし仕事の場面などで「○○様はいらっしゃる?」といった使い方をすると、相手の人にあまり良い印象を与えないことがありますので「いらっしゃいますか?」という使い方をしましょう。
疑問形ではない「いらっしゃる」
「いらっしゃる」は「いらっしゃいますか?」といった誰かに尋ねる場合など疑問形として使用することができますが、それ以外の敬語としても使用することができます。それは目上の人の状態や状況を表現する場合です。
例えば目上の人が社長だとすると、社長に対して「社長は○○でいらっしゃる」といった使い方になります。または「社長は○○でおられる」という使い方もできます。
敬語での「いらっしゃいました」の使い方
誰かが「来た」や「居る」を表す敬語の「いらっしゃいました」ですが、基本的には立場として下の人が、上の立場の人に伝える(報告)する場合に用いる言葉です。使用される場面としても失礼があってはならないビジネスの場において多く使用されています。
そして「いらっしゃいました」という表現にも、ケースによってはさまざまな種類の敬語や使い方もあるため、どのように用いるか判断が難しい場面もあるでしょう。目上の人に失礼がないように、この「いらっしゃいました」という敬語の種類や使い方といったことをご紹介していきましょう。
「いらっしゃった」の敬語の種類
人にはさまざな立場があるように、敬語の表現にも上下があります。敬語としても全ての人に「いらっしゃいました」が当てはまるというわけでもありません。ビジネスの場においてはいろいろな立場の人が「来る」場合がありますので注意が必要です。
その「いらっしゃいました」という敬語の種類ですが、敬語表現として最も上位にあるのが「お見えになりました」で、誰かが「来る」の表現では「お見えになる」です。敬語表現として「いらっしゃいました」と同じくらいの位置にあるのが「お越しになりました」や「お越しになる」です。
敬語表現として最も下位にあるのが「来られました」で、誰かが「来る」を表現する場合は「来られる」ということになります。
それぞれの種類の使い方
誰かが「来た」ということを目上の人に伝える(報告する)場合の「いらっしゃいました」を変換した種類のそれぞれの使い方ですが、例として目上の人が会社の社長であった場合の使い方をご紹介します。
「お見えになりました」を使う場合は「社長○○様がお見えになりました」となり「お越しになりました」を使う場合は「社長○○様がお越しになりました」となり「来られました」を使う場合は「社長○○様が来られました」となります。
敬語での「いらっしゃいました」の例文
手紙や電子メールなどで「いらっしゃいました」を表現するケースでは、誰かが「来た」ということを明確に目上の人に伝えなければなりません。口頭ではなく手紙や電子メールで伝えるということは、伝える相手がその場にいなかった場合が考えられます。
そのため手紙や電子メールなどで誰かが「来た」ことを目上の人に伝える場合には「来た」人の名前・日時・用件を記す必要があります。そのため手紙や電子メールなどの文章では「○月○日の○時頃、○○様が○○の用件でいらっしゃいました」といった内容で伝えます。この場合、その時の対応や、どのように対処したかを伝えることも重要です。
初回公開日:2018年02月22日
記載されている内容は2018年02月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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