「分かる」の敬語表現|使い方・例文・注意点・謙譲表現を解説
更新日:2024年08月29日
メールの場合
メールは対面で話すわけではないので、文字のみで伝える必要があります。そのため、「かしこまりました」を使うことで、相手に丁寧さが伝わるようにしましょう。
例えば、商品の発注を依頼された場合に、「かしこまりました。それでは、納品日が分かりましたら連絡いたします。」と伝えることで、誠実に対応したことが相手に伝わります。
もちろん、相手によって「承知しました」を使うことも可能です。
相手の顔が見えないメールでは、対面よりも丁寧さを意識して伝えるようにしましょう。
論文の場合
論文では口語表現は使いませんので、「です・ます」調ではなく、文語表現の「だ・である」調で文章を結びます。
そのため、論文では基本的に敬語表現を使うことはありません。
「この研究で分かったのは、以下の内容の通りだ。」のようにそのままのかたちで用いることができます。
「分かる」の敬語表現での注意点
「分かる」の意味と使い方について学んだところで、ここからは敬語表現の注意点について解説します。
敬語表現は使い方を間違えてしまうと、相手に嫌な印象を与えてしまうこともあるため、注意が必要です。
特に「分かる」は日常やビジネスシーンでよく使う言葉ですので、特に気をつけて使うようにしましょう。
尊敬語と謙譲語を曖昧にしない
尊敬語と謙譲語は、主体が誰になるかで使い分ける必要があります。
行動の主体が相手の場合には尊敬語、行動の主体が自分の場合には謙譲語を使用するのが基本です。
これが曖昧になり、本来謙譲語を使わなければならない場面で尊敬語を使ったりすると、相手に威圧感を与えてしまうことがあります。
会話の主体をしっかりと見極め、正しい敬語表現を使うよう心がけましょう。
「分かりましたか」は間違った使い方
相手が理解できたかどうか伺う際に、「分かりましたか」を使う人もいるかと思います。
しかし、一見正しい敬語表現に聞こえる「分かりましたか」は、実は間違った使い方です。
この表現を使ってしまうと上から目線になってしまい、相手に不快感を与えてしまいます。
この場合は、「ご理解いただけましたでしょうか」「ご不明な点はございませんでしょうか」と言い換えることで、相手の立場になって伺うことができます。
「わかりましたか」のような一方的な言い方ではなく、相手の立場を理解して敬語表現を使うことが大切です。
「分かる」と「解る」「判る」を使い分ける
「分かる」には同じ読み方の言葉が他に2つあります。それが「解る」と「判る」です。
同音異義語ですので、どの言葉をどの場面で使ったらいいのか、迷ってしまう方も多いと思います。
ここからは、3つの言葉の違いについて詳しく解説していきます。
それぞれの違いを理解し、場面に応じて使い分けができるようになりましょう。
「解る」
「解る」は「理解」や「解答」という言葉があるように、物事の内容が明らかになった場合に使用します。
例えば「問題の答えが解る」という場合は、問題の答えが明らかになったということです。
「分かる」と比べれば使用する頻度は低いですが、「理解」「解答」「解決」など、日常でよく使用する言葉にも含まれていますので、意味は覚えておいた方がよいでしょう。
前後の文脈によって「分かる」と使い分けるのがオススメです。
「判る」
「判る」は「判明」や「判決」という言葉があるように、事実が明らかになった場合に使用します。
例えば、「事件の犯人が判る」という場合は、事件の犯人が明らかになったということです。
こちらも「分かる」に比べれば使用頻度は低いです。しかし、「判決」「裁判」「判断」など、日常生活でよく使う言葉に含まれています。
こちらも前後の文脈によって「分かる」と使い分けるのがよいでしょう。
目上の人に「了解です」は失礼になる
「了解です」を目上の人に使うと失礼にあたります。なぜなら、「了解です」は「分かります」と同じ丁寧語で、カジュアルな表現だからです。
「了解です」は日常的に使う言葉なので、ついつい目上の人にも使ってしまうことがあるでしょう。しかし、本来「了解」は目上の人が目下の人に使う言葉ですので、正しい使い方ではありません。
目上の人に依頼された場合には、「承知しました」「かしこまりました」を使い、相手に敬意を示すことを忘れないようにしましょう。
初回公開日:2018年03月29日
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