「わかりますか」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年09月13日
「わかりますか」の敬語表現
「わかりますか」という語句の敬語表現ですが、これは「わかるか」の敬語表現です。文法的には間違いではありませんが、目上の人に対して「わかりますか」と伝えるのはややトゲのある印象があり、なかなか使いづらいのではないでしょうか。
確かに同じ職場の仲間や後輩に「わかりますか」と使うのは問題ありませんが、本来尊敬語は敬意を表すもので誰に対して使ったとしても失礼はないはずですが、実際の仕事や公的な場面では不向きな面があります。文法的にも表現的にも正しい敬語表現はあるのでしょうか。
敬語なのに敬語として使えない?
言葉は時代とともに変化していきますが、敬語もその一つだと言えます。国語の授業で習ったような正しい文法をそのまま生活で使うと、表現として誤解が生じる事がありますが、これは言葉の標準的な意味に敬語表現をとってつけたように変化させると不自然さが残る印象を与えるためです。
このような印象の語句になる言葉を使っていると、自分が正しく敬語を使っているつもりでも相手が不快に感じたら意味がありません。ここからは「わかりました」の敬語表現の基本形を個別に見ていきます。
丁寧語
敬語表現の一つである丁寧語は、語句に「です、ます」を用いて表現します。今回見ていく「わかりますか」はもうすでに丁寧語表現になっています。丁寧語に関しては違和感なく使えそうですが、やはり相手によっては失礼な表現にあたる恐れがあります。
尊敬語
尊敬語は相手を上げる表現です。「わかりますか」を尊敬語にすると「おわかりですか」となりますが、なんとなく対象の人を見下しているような印象です。少なくとも目上の人に使うには不向きと言えます。
謙譲語
謙譲語は自分を下げて表現するので、自分の動作を下げる必要がありますが、「わかりますか」の語句の中に自分の動作が含まれていないので、「わかりますか」の謙譲語は存在しないことになります。
無理に表現するなら、「わかる」に「いただく」という謙譲語を付けて「わかっていただけますか」という語句が表現として近くなります。この表現なら文法的には正しいと言い切れませんが、上記二つの敬語表現に比べて実用性は高いです。
「わかりますか」の敬語での使い方
基本的な敬語表現を説明しましたが、やはり文法的な表現では不向きであることが確認できました。敬語表現を使う目的は相手への敬意を伝えることですが、その表現が適切かどうかも重要です。そのためには従来の敬語表現にプラスしてより適した表現や、こちらの謙虚な姿勢などを含めた表現がより実践的です。
ここからは敬語をより適切に使えるようにするために、実用的な敬語表現を説明していきます。ビジネスマナーとして通用する敬語表現を磨き上げていきましょう。
敬語の種類
より実践的な敬語表現を踏まえて、敬語の種類を見ていきます。まず丁寧語ですが、「わかりますか」に加えて「こちらの拙い説明でおわかりでしょうか」などがより適しています。敬語表現を使っても単語だけでは冷淡な印象を与えます。前後の関係を丁寧に伝えて、「こちらの説明で不十分かもしれませんが」、といったニュアンスを添えると謙虚さも伝わる表現になります。
次に尊敬語は「おわかりになられましたか」、謙譲語は「ご理解いただけましたか」です。それぞれ見ていくと、前者は尊敬語を複数合わせることで尊敬の意を強化し、後者はこちらの動作の「いただく」を追加して謙譲語としても不足のない表現になっています。さらに丁寧な表現にしたいなら「~でしょうか」と語尾を変えればより使いやすいです。
このように単一の語句では敬語として不適切の場合、多面的に変化させることで実用的な敬語表現となります。
使い方
実用的な「わかりますか」の敬語表現の方向性は見えてきました。ここからは「わかりますか」の場面ごとの使い方について説明します。ここで「わかりますか」の言葉そのものの意味について見ておきます。
この「わかりますか」は相手に対して理解、共感などを確認していることを意味します。そのため自分の動作だけで完結せずにの相手の何らかの反応が返って来ることが予想されます。このあいての反応に対して相手のさらに知りたいことにしっかり答えることが出来れば相手からの信用が高まります。
つまり「わかりますか」の語句を実用的に用いて敬意を伝えるとともに、信用も得る機会もあるということになります。ここからは「わかりますか」のメール、ビジネス全般での使い方についてそれぞれ見ていきます。
メールでの使い方
初回公開日:2018年03月02日
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