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「できるだけ」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年04月08日

普段の何気ない生活の中で「できるだけ」という言葉を少なくとも一度は使ったことがあるでしょう。何か頼みごとをするときに用いられやすいこの言葉は敬語としても成り立つのでしょうか。今回は「できるだけ」を目上の人に使う際どういった敬語表現をすべきなのかご紹介します。

「できるだけ」とは

ビジネスシーンにおいて、急ぎの用というものは必ずといっていいほど存在しています。皆さまは上司やお客様などの目上の方に対し、急ぐことをお願いする際にはどういった敬語でお伝えしていますか。こういったときによく口にしがちな「できるだけ」という言葉に今回は注目していきます。

「できるだけ」という言葉は「できる範囲のことすべて。できる限界まで」という意味を持っています。「できる」には「いままでなかった物が作られる。発生する。成り立つ。仕上がる」などといったさまざまな意味が存在するので「できるだけ」という言葉を用いることが可能なシーンはたくさんあるということが考えられます。

敬語の種類

ところでつい口にしてしまいがちなこの「できるだけ」という言葉は、目上の人に対しても問題なく使ってもいい言葉なのでしょうか。まずは敬語の意味や定義からおさらいしていきましょう。

敬語とは相手に敬意を示したいときや、相手に不快感を与えないように言葉を伝える手段のひとつです。大まかに言うと、目上の人を立てるときに用いる尊敬語、自分をへりくだって言うことで敬意を示す謙譲語、物事を丁寧な言葉遣いで表現する丁寧語の3つの種類に分けることができます。それぞれ詳しくご紹介しましょう。

尊敬語

まずはビジネスシーンでもっとも使うことの多い尊敬語です。これはその名のとおり尊敬している相手、すなわち上司やお客様などの目上の人に敬意を示すときに用いるべき言葉の表現方法をいいます。注意すべき点は、尊敬語で表すことができるのは相手の行動や言葉であるということです。

主に「お・ご~なさる・になる」という形式を使って表現します。例えば「聞く」は「お聞きになる」、「読む」は「お読みになる」となります。そのほかに「見る」は「ご覧になる」、「食べる」は「召しあがる」というように言葉そのものの形が変わるものもありますので、実際に敬語を使う前に正しい表現方法であるのか一度確認するようにしましょう。

謙譲語

次に謙譲語についてです。この謙譲語も言葉からわかるとおり自分や自分の身内・組織の言動に対してへりくだった表現をし、敬意を示したい相手を立てることができる表現方法です。謙譲語の注意点は、表現するのは相手ではなく自分側のみに限られているということです。

「聞く」は「お聞きする」、「読む」は「お読みする」など「お・ご~する・いたす」という形式で表現する場合がほとんどです。「見る」は「拝見する」、「食べる」は「いただく・頂戴する」のように、尊敬語と同じように言葉を変化させて表すものもあります。「拝見」にはすでに謙譲の意味が込められているので、「ご拝見なさる」というように尊敬語として誤用してしまうと失礼に当たりますので注意しましょう。

丁寧語

最後に丁寧語についてご紹介します。丁寧語とは物事を丁寧な言葉遣いで表現し相手に伝える方法です。尊敬語や謙譲語との違いは、丁寧語には敬意を示すべき相手の存在の有無や内容が問われないということです。

物事の頭に接頭語の「お・ご」を付け、「~です・ます」で言葉を締めくくることで成り立ちます。敬語の中で最もフランクな表現ですので目上の人との会話に用いることは良いとされていません。

「できるだけ」の敬語での使い方

敬語の種類や意味、使い分け方法などについておさらいしましたがお分かりいただけましたでしょうか。これらを知っていれば何が正しくて何が間違っているのか理解することができ、実際に敬語を使うときに失礼のない表現ができるはずです。では敬語の使い分けを知ったうえで、今回のテーマである「できるだけ」という言葉の敬語での使い方について触れていきましょう。

「できるだけ」の敬語の種類

「できるだけ」という言葉を使うときとして考えられるシーンは、誰かに何かをお願いするときや過去に行った自分の動作について言うときなどが挙げられます。

何かをお願いするとき、目下の人や対等の立場である相手に対してでしたら「できるだけ」という言葉を用いても問題はありません。ですが、この「できるだけ」という表現は相手の行動を縛る・命令するとも捉えることができる言葉ですので、目上の人に対してはあまり用いるべきではないと言えます。

やむを得ず目上の人に伝えなければならない場合は、「できる限り」や「可能な限り」という言葉に置き換えて伝えるのが望ましいでしょう。

使い方

では次に「できるだけ」の使い方を敬語の種類別に、それぞれの形式に当てはめて考えてみましょう。「できるだけ」という言葉は動詞の直前に置くことで意味が伝わりやすく、自然な言葉であるといえます。

「食べる」という言葉を例に用いて考えてみますと、尊敬語では「できるだけ召しあがる」、謙譲語では「できるだけいただく」、丁寧語では「できるだけ食べます」というようになります。

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初回公開日:2018年03月31日

記載されている内容は2018年03月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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