敬語「お借りする」の意味|使い方・例文・丁寧表現もあわせて解説
更新日:2024年08月31日
- 拝借したく存じます。
- 拝借させてください。
借りることに許可を求めるのであれば、「拝借したく存じます」や「拝借させてください」というように表現します。たとえば「会議室にある資料を拝借したく存じます」や「お知恵を拝借させていただきたく存じます」のように表現すると良いでしょう。
「借りた」ことを報告する場合
- お借りしました。
- 拝借させていただきました。
過去に何かを借りたことを報告する場合は、「お借りしました」や「拝借させていただきました」というように表現します。たとえば「失礼ながら部長のデスクから資料を拝借させていただきました」、「先日部長からランチ代をお借りしまして……」というように使用します。
「お借りする」を敬語として用いる場合の注意点
「お借りする」を敬語として使用する場合、たとえば二重敬語にならないようになど、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。二重敬語とは、一つの言葉に対して同一種類の敬語を重ねて使用することを指します。
ここでは「お借りする」を敬語として用いる場合の注意点について解説していくため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
二重敬語に注意する
「お借りする」を敬語として使用する場合、二重敬語にならないように注意する必要があります。ここでは「お借りする」を敬語として用いる際に、二重敬語になっている例を紹介していきます。
「お借りできますでしょうか」
「お借りできますでしょうか」という表現は、謙譲語の接頭語である「お」、丁寧語の「ます」、「だろうか」の丁寧語である「でしょう」、疑問の終助詞である「か」を組み合わせた言葉です。
自然な言い回しのように聞こえますが、丁寧語を繰り返し使用していることから二重敬語であると言えるでしょう。そのため、目上の人などに借りることができるか尋ねたい場合は「お借りできますか」などと表現するのが良いでしょう。
「お借り申し上げる」
「お借り申し上げる」という表現は、謙譲語の接頭語である「お」、「借りる」、「言う」の謙譲語である「申し上げる」を組み合わせた言葉です。
「お」と「申し上げる」は異なる言葉に対してかかっていますが、「申し上げる」は実質的に補助動詞です。そのため、「お借り申し上げる」は二重敬語であると言えるでしょう。
「ご拝借する」
「ご拝借する」という表現は、「拝借」に接頭語である「ご」をつけた表現です。「拝借」自体が「借りる」の謙譲語であるのに対して、さらに謙譲語の「ご」を付けてしまっているため、二重敬語になります。
「拝借」を使用する場合は、「拝借します」や「拝借いたします」と表現するようにしましょう。
相手が借りる場合は「お借りになる」を用いる
「お借りになる」は、「借りる」に、敬語の接頭語である「お」をつけた表現です。たとえば、「○○さんのお力をお借りになられたらいかがでしょうか」、「部長がお借りになられた本は来年ドラマ化することが決まっている」などと使用します。
このように相手が借りる場合は「お借りになる」と表現するようにしましょう。
「お借りする」の言い換え表現
初回公開日:2018年03月09日
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