「判断できない」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例
更新日:2024年08月16日
「判断することができません」
「受け取った資料だけでは、判断することができません」
例文は上司から受け取った資料だけで指示されたことを判断できないことを敬語で伝えることができます。目上や顧客に対しては使えませんが、社内など身内のやりとりでは敬語として使うことができます。
判断できないと言い切ってしまう事に不安を感じて、断言することを避けてしまう人もいますが、仕事ではできないことはできないとはっきり言うことも大切です。ただし、なぜ判断できないのか、何があれば判断できるのかをきちんと説明することが必要です。
相手が気難しかったり、苦手な人だったりするときは先ほど述べたとおり「すみません」を一言入れて切り出してみましょう。
「判断できません」
「私だけでは判断できません」
客先で重要な判断を迫られる恐れがあるときに上司に相談するような場面で使えます。敬語で失礼にはならない文章ですが、内容的には少し情けない印象にはなります。しかし、判断が下せず顧客の怒りを買う恐れがあるときは素直に相談することが正解な場合もあります。
また、相手が状況を把握していないときは何が判断できないかも説明しておきましょう。
「判断できない」の別の敬語表現例
「判断できません」は敬語ではありますが、目上の方に失礼となってしまいます。目上の方に対しても使える謙譲語での表現など別の言い方の敬語表現を紹介していきます。
「いたしかねます」
「大変申し訳ありませんが、詳細な資料が手元にございませんのでこちらからは判断いたしかねます」
顧客からの問い合わせで、こちらでは管理の及ばないような事柄について判断を迫られた場合などに使用されます。丁寧な言い方ではありますが、「できない」と断言しているのでやり取りの内容によっては相手を怒らせる恐れがあります。
特に、一緒に仕事をしている事柄であるにもかかわらず例文のように答えてしまうと「他人事」、「無責任」と言った印象を与えてしまいます。例文では自分が資料を保有する立場にないことや判断できない事情を説明するとより丁寧になります。
面倒くさいからという理由では使用しない
もしも、資料が手に入る状況で特に断る事情もないようなときに、先ほどの例文で返答してしまうと、相手がそれを知っていれば丁寧に敬語でお詫びを入れたとしても、攻撃的な印象を与えてしまいます。
理由が特にないことが相手に伝わってしまったとき、敬語や謙譲語を駆使しても協力的でない行動は相手から不信を買ってしまうので注意しましょう。
「いたしかねております」
「お時間をいただいている上で、大変恐縮ですが原因が分からず判断いたしかねております」
「いたしかねます」は「判断できない」と言い切る時に使いますが、経過を報告するときなどに、「まだ判断できていない」ことを敬語と謙譲語で伝える時に使用できます。
判断するのに時間がかかっているときは、結論が出ていないことを相手の催促より前に報告することができると、相手の苛立ちも抑えられる可能性があります。相手を待たせすぎていると感じているときに連絡を入れて置くことで、問い合わせについて作業をしている事を知らせることができます。
ただし、いつ結論が出るのかわかるようであればそれも一緒に伝えておきましょう。分からない場合は、「もう少しお時間をいただきたく存じます」と言ったような言葉があるとよいでしょう。
「できかねます」
「大変申し訳ありませんが、私どもでは判断できかねます」
相手に判断をゆだねられた時に、自分たちの立場では判断に責任を持てない場合に使用することができます。しかし、「いたしかねます」よりも丁寧さは下がる言い回しです。
「いたしかねます」と「できかねます」の違いは謙譲語を含むかどうかになります。「いたしかねます」は「いたす」という謙譲語を含んでいるので、より丁寧な言い方になり失礼のないように目上の方に伝える場合は「いたしかねます」を使う方が良いでしょう。
「~かねます」という言い方
丁寧に聞こえる否定のための敬語ですが例文は相手に「可能性は低いができるかもしれない」と受け取られる恐れもあります。
「いたしかねます」も「できかねます」も「~かねます」という形で「~することができない」という意味ですが、「~することが難しい」という取り方もできるため、人によっては取り方が違う場合があります。
しかし、目上の方に「できない」と断言するのは失礼になってしまうため、このような言い回しが一般的です。
「迷います」
「どちらにするか判断に迷いますね」
自分が判断を迫られているときには使用できませんが、相手と一緒に何かの判断を下そうとしている時に同意を求めるような場面で使用します。こちらが判断を下さなければいけない場面では「そんなこと言ってないで判断してください」と返されてしまう恐れがあるので、使用は避けましょう。
相手が判断に迷って相談を持ち掛けているときの受け答えで、断言できない場合や相手が商品などを選ぶ際に親身になって一緒に考えている場面で使われることも多いです。
いくら丁寧に言っても突き放す印象は残る?
初回公開日:2018年04月06日
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