「しやすい」の敬語表現・しやすいの使い方と例文・別の敬語表現
更新日:2024年10月04日
メールでの「しやすい」の使い方
ビジネスメールやプライベートで連絡交換する場合のメールでも、先述でご紹介しました「しやすい」の敬語表現はそのまま使ってかまいません。「お手間は取らせません」や「お時間はまったくかかりません」、また「すぐに済みます」や「従来よりもとても簡単になりました」などの表現を伴い、「しやすい」という旨を敬語によって伝えられることは普通に見られます。
その場合でも具体的に「何がどうして簡単になったのか」という説明を付けることも大切で、メールでは文書表現がメインになるため、会話と違ってさらに具体的・詳細な説明を伴うケースが必要とされる場合が多く見受けられます。
特にビジネスメールではこの「なぜ簡単になったのか・しやすくなったのかについての説明」を求める場面が非常に多く、ただ「しやすいです」、「簡単です」といった結果だけの報告はタブーとされています。
書き言葉での「しやすい」の使い方
書き言葉で「しやすい」という旨を伝える場合は、先述のメールで「しやすい」という旨を伝える場合と同じく、「なぜそのことがしやすくなったか」という説明をきちんと付け沿えておくことが重要になります。
たいてい「簡単になりました」や「従来に比べて破格に手間を取らせなくなりました」などという画期的なテロップ・文句を先に並べる場合が多いですが、これは文書説明(書き言葉)で相手にその旨を伝える際には「不十分な表記」として認められます。
書き言葉というのはすべて「文書による意見表明・意志表明」となるため、その旨を伝えるために必要な「説明」の部分がとても重要視される場合が多く見受けられます。
ビジネスでの「しやすい」の使い方
ビジネス上のやり取りで「しやすい」という言葉が使われる場合は、主に第三者に対する表明の場合が多く、「○○しやすくなりました」や「△△という新しいシステム導入によって、従来よりも××がさらに簡単になりました」などと、宣伝に使う文句として「しやすい・しやすくなった」という表現が使われることがよく見られます。
上司と部下の間で交わされる個別のメールや連絡交換においては、「○○しやすい」とそのまま表現される例は「上司から部下への連絡」では普通に見られても、「部下から上司への連絡」では一般的に認められません。
新入社員などが「○○しやすい」という旨を相手に伝える場合には、必ず先述しましたように「しやすい」の意味合いを持つ別の敬語表現をもって表明する必要があり、「お時間を取らせません」、「お手間をおかけいたしません」、「5分以内で仕事を済ませます」などが使われます。
論文での「しやすい」の使い方
論文で表記する言葉・表現はすべて文語表現となるため、「しやすい」というやや口語表現に近い言葉は、使われる場合もあれば使われない場合もあるという、微妙な位置にある言葉として認められます。
主に学術論文などで使用される「しやすい」という表記はすべて「容易い」や「容易」、またそのまま「しやすい」という言葉を使う際でも「想定しやすい」や「考えられやすい」などといった、他の動詞や補語などを伴った表現として認められます。
「しやすい」という言葉は論述用の言葉・表現としてはやや幼稚な表現となるため、アカデミック(学術的)な論文形式を重んじる大学や研究室などによる論文発表時には、「しやすい」という表記をすべて別の然るべき言葉・表現に置き換えられる場合も多くあります。
「しやすい」を敬語表現するときの例文
言葉を覚える際には、その言葉を含めた例文を自分で作り、その例文の中でさまざまな場面や状況に沿った言葉の活用を実践的に覚えることが効果的な学習法として認められます。
・本日承りましたご依頼のお仕事内容につきましては、なるべくお時間をおかけすることはないでしょう。
・今期の事業計画の促進につきましては、新システムの導入に基づき、さらなる発展をお約束できます。
・Aプランのお仕事はすでに片付けさせていただきましたので、Bプランにつきましては迅速に終えることができます。
・前回の企画に比べまして、さらに早期に解決することができます。
このように、まず「しやすい」という具体的な理由を述べておき、その理由をもって「○○ですから、△△することはさらにしやすくなる・簡単になるでしょう」といった言い換えによる敬語表現が一般的に認められます。
「しやすい」の別の敬語表現例
先述でご紹介しました「しやすい」の敬語表現例によって、この「別の敬語表現例」についてはすでにお伝えしています。「しやすい」という言葉が本来持つ「動詞の活用」や「その意図を全体的に修飾する働き」によって、「しやすい」の敬語表現を示す場合もすでに「別の敬語表現」によってその意図が示されることが一般的になります。
・お手間は取らせません。
・お時間はいただきません。
・5分以内に終えることができます。
・すぐに済みます。
・ほとんど時間を要しません。
・時間も労力も要しません。
・簡単に済ませることができます。
・実に簡単です。
・誰でもできます。
・朝飯前の仕事になります。
・小学生でもできます。
・最短の手順で達成できます。
このように「キャッチコピー」ともなる標語のニュアンスで「しやすい・容易い」という旨が伝えられる場合もあり、「すぐに済む」というニュアンスをできるだけ簡潔に伝えます。
「しやすい」と「やりやすい」の敬語の違い
初回公開日:2018年03月20日
記載されている内容は2018年03月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。