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「苦労する」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

更新日:2024年04月25日

日常生活からビジネスまであらゆる場面で使われる「苦労する」という表現。正しい敬語表現は難しいと感じている人も多いのではないでしょうか。この記事では「苦労する」の敬語表現を紹介します。「苦労する」の敬語表現について知りたいという方はぜひ読んでみてください。

「苦労する」を敬語表現するときの例文

「苦労する」の敬語表現は公私問わずあらゆる場面で登場します。ここではよく使われる「苦労する」を使った敬語表現にしぼってどのように使われるのかを取り上げていきます。

今回は苦労して何かをやり遂げた達成感を表現するときに使う「苦労した甲斐がある」の敬語表現とよく耳にする表現「ご苦労様」についてとりあげていきます。

「苦労した甲斐がある」や「ご苦労様」と敬語で言うときにはどのように用いられるのでしょうか。例文をあげながらご紹介していきます。

苦労した甲斐がある

「苦労した甲斐がある」と丁寧語で表現すると「苦労した甲斐があります」、「苦労した甲斐がございます」となります。例文をあげます。
「そこまで喜んでもらえると苦労した甲斐がございます。」

「苦労した甲斐がある」の尊敬語は「苦労なさった甲斐があります(ございます)」や「苦労された甲斐があります(ございます)」です。例文をご紹介します。
「皆さん今日のイベント楽しんでおられて、会長が今日まで苦労なさった甲斐がございます。」

「苦労した甲斐がある」の謙譲語は「苦労いたしました甲斐があります(ございます)」です。例文をご紹介します。
「お客様に喜んでいただけると苦労いたしました甲斐がございます。」

ご苦労様

よく耳にする言葉「ご苦労様」や「ご苦労様でした」は目上の人が目下の人に対して使う表現なので、目上の人には使わないようにしましょう。「ご苦労様でした」は一見敬語のようですが、目上の人に使いたいときには「ご苦労様でした」ではなく「お疲れさまでした」を使うようにしましょう。

「苦労する」の別の敬語表現例

「苦労する」を別の敬語表現で表すとどのようなものがあるのでしょうか。ここでは「苦労する」の別の敬語表現とその具体例をご紹介していきます。

尽力する

「苦労する」を別の表現を用いて表せる言葉には力を尽くすことを意味する「尽力する」があります。ただし、苦労するというつらさを表現するよりも力を尽くしたことを表現するニュアンスが強いです。

たとえば丁寧語「苦労します」は「尽力する」を用いると「尽力します」となります。「完成させるのに苦労しました」は「完成させるために尽力しました」と言うことができます。

尊敬語「苦労なさる」や「苦労される」は「尽力する」を用いると「(ご)尽力くださる」や「(ご)尽力なさる」となります。「苦労なさったおかげで手に入った」は「ご尽力なさったおかげで手に入った」と言い換えることができます。

最後に謙譲語「苦労いたす」は「尽力する」を用いると「尽力いたす」ということができます。「手に入れるのに苦労いたしました」は「手に入れるのに尽力いたしました」と言い換えられます。

頑張る

「苦労する」を別の表現を用いて表せる言葉には努力し通すことを意味する「頑張る」があります。ただし「尽力する」と同じように苦労するというつらさを表現するよりも努力したことを表現するニュアンスが強いです。

たとえば丁寧語「苦労します」は「頑張る」を用いると「頑張ります」となります。「完成させるのに苦労しました」は「完成させるのに頑張りました」と言うことができます。

尊敬語「苦労なさる」や「苦労される」は「頑張る」を用いると「頑張られる」や「頑張ってくださる」となります。「苦労なさったおかげで手に入った」は「頑張ってくださったおかげで手に入った」と言い換えることができます。

最後に謙譲語「苦労いたす」は「頑張る」を用いると「頑張って参る」ということができます。「手に入れるのに苦労いたしました」は「手に入れるのに頑張って参りました」と言い換えられます。

その他

その他にも「苦労する」に言い換えのできる表現に「精進する」、「努力する」、「努める」、「まい進する」、「一生懸命する」など頑張って何かをすることを表現する言葉がたくさんあります。しかしこれらはいずれも苦労する辛さよりも頑張ることを表現するニュアンスが強いです。

つらさよりも頑張って何かをすることに焦点を当てて表現をしたいときは「頑張る」という表現を使った方が良いでしょう。「苦労」というマイナスな言葉を使うよりも「頑張る」とプラスになる言葉を用いる方が印象がいい場合もあります。

敬語は使い分けに苦労する

今回は「苦労する」の敬語表現をご紹介してきました。「苦労する」という表現は日常生活からビジネスにおいてまで公私を問わずあらゆる場面で使われます。

「苦労する」に「です、ます、ございます」を使うと丁寧語になります。「苦労なさる」や「苦労される」のように「~なさる」、「~される」「~くださる」、「お(ご)~になる」などを使うと尊敬語になります。また「苦労いたす」のように「いたす(自分が何かをする場合)」、「~していただく(何かを相手にしてもらう場合)」を使うと謙譲語になります。

苦労する側の自分を下げるのか、苦労する相手を持ち上げるのかで「苦労する」の敬語表現は変わってきます。しかし誰を敬うのか、誰を下げるのかを使い分けられるようになるととてもシンプルな敬語表現ですのでこれを機に使いこなせるようにしておきましょう。

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初回公開日:2018年04月08日

記載されている内容は2018年04月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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