Search

検索したいワードを入力してください

助動詞の「れる」と「られる」の正しい使い分け方・例|される

更新日:2024年05月03日

日々の生活で使っている「れる」、「られる」は多くの意味があり、それが曖昧であるゆえに間違った使い方をしている人が多いです。「二重敬語」や「ら抜き言葉」などみなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか。今回はそんな「れる」、「られる」をご紹介していきます。

「れる」と「られる」の敬語

「れる」「られる」には尊敬の意味もあります。「先生が本を読まれる」や「お客様が9時に来られる」などのように敬語表現でも使われます。しかし、ここで気をつけたいのが二重敬語と可能表現との使い分けです。それぞれ見ていきましょう。

二重敬語について

二重敬語とは一つの言葉に同じ種類の敬語が複数使われている言葉です。例えば、「お読みになられる」は二重敬語ですが、その理由は「お読みになる」(尊敬語)と「られる」(尊敬語)という2つの尊敬語が使われていることです。正しくは「お読みになる」もしくは「読まれる」なので注意してください。

可能と尊敬について

「れる」、「られる」を使った場合で、それが「受け身」の意味なのか「尊敬」なのかが分かりづらくなるときがあります。それは共通の認識がある時などに主語や述語を省略して話す場合に起こります。

例えば、先生が桜を見たい状況があるとします。それを他の人に伝えるとき「先生が桜を見られたいそうだ」と言えば相手に伝わりますが、日本語は主語などを省略することがありますので「先生が見られたいそうだ」などと言ってしまうこともあります。今までの状況から相手が理解してくれることが多いですが、「先生が見られたい?(受け身の意味)」と勘違いされてしまう可能性はあります。

これらの問題は主語や述語を省略せずに言うか、「ご覧になる」や「お読みになる」のような「れる」、「られる」を使わない敬語表現を使うことで防げます。

「れる」と「られる」のアクセント

動詞に「れる」、「られる」を使ったときのアクセントについてですが、これらが文の中で使われると動詞の本来のアクセントが変わります。「走る」と「走られる」ではアクセントが違うのが分かります。特に方言を持っているかたにとってはその地域のアクセントがあるため分かりづらいと言う人もいます。

また、関西の方では尊敬の意味の「れる」、「られる」の代わりに「はる」、「なはる」を使います。このように助動詞も地域によって特有の言い方があったり、アクセントがあったりするので調べてみるのも面白いでしょう。

「れる」と「られる」のよくある間違い

「れる」「られる」のよくある間違いは2つあります。先ほども紹介した「ら抜き言葉」と「二重敬語」です。ここではそれらの例文をみて再確認し、間違わないようにする方法をご紹介します。

「ら抜き言葉」の場合

「ら抜き言葉」は可能系の意味の「られる」の「ら」を抜いてしまう間違いでした。

・「この場所からスカイツリーが見れるよ。」
・「仕事が終わったからやっと寝れる。」

「ら抜き言葉」にしないようにするには動詞の活用に注目するといいです。可能の意味の「られる」が接続するのは上一段、下一段、カ変動詞の未然形です。簡単に言うと「ない」をつけたときに「ない」の一つ前の言葉の母音が「い」か「え」の場合は「られる」がつきます。また、唯一のカ変動詞「来る」の場合も「られる」を使います。

「二重敬語」の場合

すでにご紹介しましたが、二重敬語とは一つの言葉に同じ種類の敬語が複数使われている言葉でした。

・「お客様がこちらにお見えになられる」
・「先生が本をお読みになられる」

これらの「二重敬語」にしないためには、尊敬語を理解すれば大丈夫です。尊敬語のパターンで「お見えになる」や「ご利用になる」など「お〜なる」、「ご〜なる」のパターンがあります。ここに尊敬の意味の「られる」を接続してしまったのが「られる」を使ったときの「二重敬語」です。

「お見えになられる」や「ご利用になられる」など「お〜になられる」、「ご〜になられる」の形にならないように気をつけましょう。正しい表現は「お見えになる」「ご利用になる」などの「お〜になる」「ご〜になる」です。

日々の生活で思い出して

今回は「れる」「られる」をご紹介しました。自発、受け身、可能、尊敬と色々な意味があるので、使い方が曖昧になっていた方も多かったのではないでしょうか。特に、ら抜き言葉や二重敬語については若い世代を中心に知らなかったという方もいたでしょう。

日々の生活で「れる」「られる」を使うときに今回の記事を思い出してください。記事をただ読むだけでなく、何回も自分のことに照らし合わせることで使える知識になっていきます。今回の記事もあなたのお役に立てることを祈っています。

初回公開日:2018年04月02日

記載されている内容は2018年04月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Latests