半自動溶接のコツとは?溶接の方法や注意点・資格についても説明
更新日:2024年10月20日
MIG溶接
「MIG(Metal Inert Gas)溶接」とは、不活性ガス(アルゴンなど)を使用する半自動溶接で、主に非鉄金属(アルミニウムなど)の溶接で使用される方法です。使用されるワイヤーには、ステンレス用とアルミ用があります。
この方法のメリットは、「非鉄金属の溶接をすることができ、溶接の仕上がりが綺麗」なことです。
ただし、不活性ガスは炭酸ガスに比べて値段が高いため、高品質な製品を希望されるお客様に限り使用されることが多い溶接方法と言えるでしょう。
半自動溶接のコツ
半自動溶接する際に気を付けるポイントとして、ここでは溶接姿勢とすみ肉の溶接についてのコツを解説していきます。
溶接姿勢には、基本的な溶接姿勢である下向きの他に、横向き、上向き、立向きがあります。この中で難易度が一番高いと言えるのが上向き溶接です。
以下で詳しく見て行きましょう。
上向きの半自動溶接の場合
上向きの半自動溶接で注意するポイントは、ビードの溶け落ちです。
ビードが溶け落ちないよう、電圧の調整をしながら溶接することが上向きの半自動溶接でのコツとなります。
後で解説するウィービングを上手に使うのもコツです。
すみ肉の半自動溶接の場合
すみ肉の半自動溶接の場合、下板、立板に対するトーチの角度、狙う位置に気を付けるのがコツです。
トーチを立板から45度に傾け、1~2mmほど離したところに狙いを定めて溶接するようにしましょう。
このとき、立板に狙い位置を決めてしまうと立板にアンダーカット、下板にオーバーラップが発生してしまうことがあります。
横向きの半自動溶接の場合
横向きの半自動溶接のコツは、正しい姿勢をキープして溶接していくことです。
横向きの半自動溶接はアンダーカットやオーバーラップが起きやすい上に、横に移動しながらの溶接となるため、正しい姿勢をキープし溶接することを心がけましょう。
半自動溶接の初心者が注意すべきこと
半自動溶接は、溶接棒を使用する被膜アーク溶接とは異なり、スイッチを押すだけで送給されてくるワイヤーを使用するため、初心者でも比較的簡単に溶接できるのが特徴です。
しかし、より品質の良い溶接をするためには、覚えておくべきコツがいくつかあります。以下で詳しく見て行きましょう。
スパッタの付着防止
半自動溶接を行う際に注意するポイントとして、スパッタの付着防止が挙げられます。スパッタ付着を防止できれば、スパッタの処理時間を減らせるため、作業効率が上がります。
スパッタ付着を防止するには、「MAG溶接」で行うのがおすすめです。
先述の通り、「MAG溶接」は混合ガスを使用しているため、溶接の際に出てくる滴が減らせます。炭酸ガスを使用する「CO2溶接」よりもコストはかかりますが、スパッタの抑制には効果的な方法です。
ウィービングの練習
初回公開日:2022年08月08日
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