【業界研究】卸売業界の現状・動向・課題について
業界の現状
卸売業の成り立ち
卸売業は、商品を生産者から仕入れて、小売業者に販売することを業としています。
その成り立ちは、江戸時代において、まず生産地の問屋に生産物を集めて大阪などの問屋に送り、そこから消費地の問屋経由で消費者に届けるという道筋ができたことがきっかけとされています。そしてそういった流れから、問屋抜きでは商売は進まないとする「そうは問屋が卸さない」という言葉が生まれました。
卸売業の種類
卸売業界は、その種類から以下のように大別されます。
生産者向けに生産用の原材料や機械設備を取り扱う卸。
消費者の生活維持のための商品を扱う卸。さらに業種卸と総合卸に分類されます。
- 業種卸:酒類卸、化粧品卸といった単品主体のもの
- 総合卸:食品と日用品といった2つ以上の分野を扱うもの
また、営業範囲からは全国卸・地方卸に分類され、取引関係からは、
1次卸(メーカーと直取引)
2次卸(1次卸と取引)
3次卸(2次卸と取引)
と分類されます。
卸売業界の主要企業
日経流通新聞によると卸売業界には13もの業種卸があるとされていますが、今回はその代表的な業種卸を紹介します。
- 伊藤忠商事:伊藤忠食品、日本アクセス
- 三菱商事:三菱食品
- 三井物産:三井食品
- 丸紅:食料部門にも強み
- 国分:食品卸
- 加藤産業:食品
- トモシアホールディングス:旭食品などの地方3社が経営統合
- 日本出版販売:書籍卸
- トーハン:書籍卸
- 日本酒類販売:酒、飲料、食料品など
- PALTAC:日用雑貨卸
- あらた:ダイカ、伊藤伊、サンビックの3社が合併
- メディパルホールディングス:医薬品卸
- アルフレッサホールディングス:福神とアズウェルが経営統合
- スズケン:医薬品卸