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【業界研究】卸売業界の現状・動向・課題について

卸売業は、商品を生産者から仕入れて、小売業者に販売することを業としています。


  • 市場規模:37兆前後

  • 労働者数:約15万人

  • 平均勤続年数:約13年

  • 平均年収:約587万円



※正確ではない可能性があります。

ありとあらゆる業界の生産と小売を結びつけている卸売業界だけあって、市場規模が大きいものとなっています。これだけの規模の経済活動が下敷きとなることで私たちの生活が成立しています。

労働者数が多いこともあり、年収は平均的ですが(それでも日本の給与水準の平均は上回っています)、取り扱う商品によっては需要が伸びているものもあり、そういった業者では給与などの待遇も良くなっています。

仕事内容

卸売業界の職種は、主に営業、物流、開発に分かれています。

小売店に対しての商品提案を基本に、市場や商品情報を収集・分析し、小売店ごとに商品構成や売場づくりの企画・提案を行う仕事です。

日々の商品の入出荷に関わる仕事です。正確に遅滞することなく商品を届けることが大切になります。またそれを実現するためにスタッフのマネジメントも行います。

物流システムの設計・開発から運用までを行う仕事です。また、効率的で高精度な物流システムを確立するために既存の物流機器を改良するといった業務も必要になります。

業界の動向

食品業界を中心に再編の動きが活発化

卸売業界全体の経営環境の悪化を背景に、国内の食品メーカーや卸のあいだで生き残りをかけた再編の動きが活発化しています。

食品卸の国分と丸紅は2015年に、卸売事業での業務提携について合意したと発表しました。国分は丸紅子会社の冷凍食品卸に51%出資して傘下に収め、丸紅は国分子会社の常温食品卸に20%出資しました。これは、両社がお互いの中核子会社に相互出資することで、弱みの補完を図ろうとするものです。

卸売業界では、地域でのシェア獲得を目的に買収・合併することが増えており、とくにここ最近の再編では、都市部を中心としたシェアをどう獲得するかが課題となっています。つまりこれは、ゼロから地域を開拓するのではなく、既にある程度のシェアを持ってる中堅・中小企業を買収してシェアを獲得しようとする方法が主流になっているということです。

同時に、海外への進出も課題の1つになっており、国内企業が海外企業を買収する動きも広がっています。メインターゲットとなるのは、ジャパンブランドが力を持っているタイ、インドネシア、マレーシアで、海外からの仕入に頼っている材料の価格高騰に加えて、消費者からの値下げ要請の声もあり、その板挟みを打破するためにも買収・合併が加速しています。

三井物産の養殖魚加工販売

三井物産は、マダイやブリなどの養殖がさかんな愛媛県で養殖魚の加工販売をはじめました。

同社は、養殖魚加工の地元企業ダイニチや生鮮食品加工のオンスイと「宇和島海道」を設立し、ダイニチが地元養殖業者から養殖魚を仕入れ、オンスイの冷凍加工技術を活用することで流通量を安定させる考えです。2016年には工場が完成して、子会社などを通じて国内外に1,000トンを販売し、売上高20億円を目指しています。

マイナス150℃の超低温配送

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