【業界研究】電子部品業界の現状・動向・課題について
- 設立:1973年 7月23日
- 海外拠点:アメリカ、メキシコ、カナダ、ブラジル、コロンビア、ベネズエラ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、オランダ、スペイン、ハンガリー、ポーランド、中国、タイ、ベトナム、シンガポール、フィリピン、インドネシア、韓国、台湾、マレーシア、インドなど
- 資本金:770億7,129万6,709円(2015年3月末時点)
- 株式:東証1部・ニューヨーク証券取引所上場
現状3:平均年収上位3位
平均年収は1440万円。44ヵ国・200拠点の販売ネットワークを持っており、過去5年間における海外事業の平均成長率は約30%を記録しています。FA用の各種センサ、測定器、画像処理機器といった幅広い電子部品の開発、設計を事業の中心としており、独自の給与制度が高い平均年収に結びついています。
平均年収は757万円。制御機器やFAシステムの開発・製造、家電製品などに組み込まれる電子部品などの開発・製造と、様々な事業を展開しているオムロン。事業内容の幅広さが安定的な売上の創出につながっており、高い平均年収を記録しています。
平均年収は750万円。魅力ある待遇・福利厚生を創造することにも力を入れており、完全週休2日制、年間休日125日、年次有給休暇、半日有給休暇制度、慶弔・特別休暇などがあります。年末年始、ゴールデンウィーク、夏季にも大型連休があり、ワークライフバランスを取りながらの勤務が可能です。
業界の動向
電子部品業界は、過去には大きな上昇カーブと下降線をたどってきました。東日本大震災の時はサプライチェーンに混乱が起き、大きなショックを業界にもたらすことに。
しかし、近年は市場が落ち着いた状態になっております。自動車業界という新たな市場を開拓できたこと、モノづくりのシーンにおいても、自動化などのニーズが増えていること、日々の生活におけるデジタル化のさらなる進出などが要因として挙げられます。
しばらくは市場の大きな上下変動はないという見方もありますが、ただ、社会と消費者の動向を大きく受けやすい業界だけに、就職先を選ぶ時には、入念に業界研究をすることが大切になります。
動向1:市場動向
たとえば、スマートフォン関連の部品。需要はさらに増える見通しが立っています。しかし、だからと言って電子部品業界に属する全ての企業が安泰というわけではありません。近年のサムスンがそれを実証しています。電子部品の中でも、どのようなニーズに応えられるか。
企業自体にどこまでの開発力と供給体制があるのか。スマートフォンの在り方は年々、大きな変化を遂げるだけに、勝ち組・負け組がはっきりしてくる可能性があります。これからはM&Aなどを通じて、業種の垣根を越えた連携が起こる可能性がおおいにあります。
動向2:業界の課題
現在、日本が世界市場において35〜40%のシェアを獲得している電子部品業界。その理由として挙げられるのは、スマートフォンや自動車に搭載する電子部品の単価が高いからです。特別と言えるシェアを獲得している、というのが前述した数字に結びついているのですが、技術力を見ると、韓国や中国、台湾勢の台頭が目立ってきています。当然、単価は海外のほうが安い。
だが、製品のクオリティはほぼ同じ。そんな状態になると、日本の電子部品業界は大きな衝撃を受けることが予想されます。
動向3:業界の今後の将来性
日本の電子部品業界が進むべき道は、世界を意識しつつ、競合他社では追随できない技術力を身につけ、他社ではつくれない製品を開発することにあります。スマートフォンやパソコンについてはそれが難しい段階にあるかもしれませんが、自動車業界では唯一無二のモノづくりを実現できる可能性がおおいにあります。
現状に甘えることなく、挑戦し続けることが必要なのは電子部品業界も同じ。チャレンジする風土があるかどうか、という観点で業界研究をすることも有効です。
業界研究本
村田朋博さん著の「電子部品だけがなぜ強い」「電子部品 営業利益率20%のビジネスモデル」は読んでみる価値ありです。電子部品業界の構造、電子部品自体の特徴などが分かりやすく書かれており、業界研究のツールとして最適です。