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鑑識・鑑識官になるには(大学/学部)|鑑識の仕事内容・資格・給料

更新日:2024年04月13日

身近なところでは見かけない職業である鑑識についてまとめてみました。この記事では鑑識官以外にも鑑識と関わりのある鑑定についても取り上げています。将来、鑑識や鑑識との関係のある職種で働きたいと興味のあるかたは是非読んでみてください。

大学と学部

もし大学への進学を考えているのであれば、第一に公務員試験対策が充実しているということが重要です。上にも記したように、鑑識官となる前に警察官とならなければならないからです。

次に学部ですが、鑑識官というと理学部や工学部、薬学部などの理系に進むと思われがちですが、公務員試験採用後の警察学校で鑑識に関する知識は習得します。なので、大学で鑑識に関する知識を習得する必要があるのかと問われると疑問に思います。ですので、ここでは、通常の警察官を目指す方が比較的多くいらっしゃる文系の学部をおすすめします。特に法学部です。法学部は、公務員試験対策が充実していることが多く、警察官に求められる法知識が身につくため、警察学校や警察官となってからも役立つ知識となるからです。

鑑識と連携する職業

警察官となり鑑識課に配属されれば鑑識官として事故・事件現場での証拠品の押収ができるようになります。これは上にも記したように、詳しくは各都道府県の警察職員採用窓口への問い合わせが必要です。

しかし、押収された事故・事件に関する証拠品を鑑識官だけで分析することはできません。これらの押収品のうち特別な科学的知識が必要となる分析に関しては科学捜査研究所に鑑定を依頼しています。

このように鑑識課だけでは分析できない専門的な知識を持って鑑定を行う科学捜査研究所のような組織は国の組織と民間の組織の二つがあります。

科学捜査研究所

科学捜査研究所は、各都道府県の警察本部に一つずつあります。科学捜査研究所では主に法医学分野、心理学分野、文書分野、工学分野、化学分野などに分かれています。それぞれの専門的な分野の知識を活かして、鑑識課からの鑑定嘱託を受けて鑑定を行います。

この科学捜査研究所の研究員になりたい場合は、法医学分野、心理学分野、文書分野、工学分野、化学分野などにおける専門的な知識を身に着ける必要があります。また、学部卒から採用試験を受けられますが、修士や博士の学位を有しているほうが有利なようです。ですが、各都道府県ごとに不定期で採用試験があるのでこまめにホームページを確認する必要があります。

科学警察研究所

科学警察研究所は、各都道府県警察本部の附属機関である科学捜査研究所とは違い警察庁の附属機関として設置されている中央官庁です。科学捜査研究所よりも高い鑑定能力をもつ科学警察研究所は科学捜査についての研究や実験を応用した鑑定方法の研究を行っています。

この科学警察研究所の研究員になりたい場合は、生物学、医学、化学、薬学、物理学、農学、工学、社会学、教育学、心理学などの専門性の高い知識や技術が必要とされているため、学部卒以上の学力が必要です。また、警察庁の附属機関であることから国家公務員採用試験を受験しなければなりません。かなり難易度の高い試験です。

民間の鑑定研究所

民間の鑑定研究所では、近年話題になっている親子間のDNA鑑定や遺言書の筆跡鑑定などの民事訴訟につながる鑑定を行っている業者や研究所があります。この中には、特定の分野の高度な解析を行い鑑定できる民間の研究所があり、鑑識によって押収された証拠品の中でも科捜研や科警研で鑑定できない特殊なものについての鑑定嘱託があります。

また、一度鑑識などによって警察が断定した事故・事件などに関して、当事者が納得いかなかった場合に民間の鑑定研究所へ鑑定の依頼をするケースもあります。こういったケースでは、交通事故鑑定や火災鑑定などがあります。民間の鑑定研究所の規模によって行える鑑定や精度が異なるので注意しましょう。

こういった民間の鑑定研究所の研究員になるには、民間ですので希望する研究所の採用試験を受けなければなりません。自分がやりたいと思う内容の研究所の採用窓口で確認しましょう。

給料

警察官として採用される鑑識の給料は、地方公務員の規定されている給料と同じものです。地方公務員の給料は国家公務員に準拠した形で、基本給に諸手当が加算されたものです。各都道府県によって基本給と諸手当には違いがあるので、各都道府県にお問い合わせをするのが確実です。しかし、勤続年数や階級によって給料は大きく変わるので注意して下さい。

真実はいつも一つ

鑑識は、事件・事故での証拠品だと判断する高い能力が必要です。一方で、特化した専門知識で証拠品を鑑定するのにも高い能力が必要です。鑑識と鑑定は、どちらかがミスをするだけで、必要のない被疑者を増やしてしまいます。一度でも被疑者となれば、世間からの眼差しが変わり、生活が一変します。そういった方々を生み出さないように鑑識や研究員を目指しましょう。

初回公開日:2017年07月23日

記載されている内容は2017年07月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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