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理系院卒の人に多い就職先・失敗例と成功例・商社への就職は可能?

更新日:2024年01月22日

社会のグローバル化によって、理系院卒の就職の場がコンサルティングファーム、金融、総合商社へ広がっています。何故なら、理系院卒は高い専門性、さらに、論理的な思考や問題解決能力が高いので、特にコンサルタントの仕事に向いています。それが、就職が望まれている理由です。

面接のポイント

次に理系院卒(見込み)は、面接官に自分のやっていることをいかに分かり易く簡潔に説明することが必要です。

理系院卒という事で、自分がやってきたことを色々アピールしたいのはやまやまですが、同じ理工学部でも学科が違えば、相手がどのような専門をやっていたのか中々分かり使いものです。ましてや、色んな理系院卒(見込み)を面接する面接官においては、分かり易さが求められます。

面接官は相手に今後仕事をしていくうえで「誰が聞いても分かるように自分の研究内容を説明できるか」という事を求めているのです。
つまり、
(1)理系院卒ならではの特定分野に対する専門性
(2)理系院卒が持っている論理的思考力と数値処理能力
(3)長年研究に携わった高いストレス耐性
が期待されているのです。

そこで、以下の3点に気を付けてください。
・カタカナ系の専門用語を極力使わない
例えば、デフォルトはIT系では標準装備ですが、経済学では債務不履行の意味になってしまいますし、最新の技術をカタカナで話されるとけむに巻いているんだなという印象を受けます。

・研究の目的・最終的なゴールを分かりやすく伝える
企業は、企画を立案し遂行する力を持つ人物を求めています。P(プラン)D(ドウ)C(チェック)A(アクション)ができる人です。つまり、どのような、最終的な目的を分かり易く、伝えることが、企画をゴールを見据えて立てることのできる人物像なのです。

・何が困難で、どう乗り越えたのかについて、個人の工夫を伝える
企画段階やPDCAを回していく途中で、壁や困難にぶつかることでしょう。それを、どうやって乗り越えて行くか、面接官は、当然知りたいと思います。なんでも自分一人で克服する必要はないのです。

例えば、〇〇という困難が発生したが△△の権威の人に聞いて、それを“一段階、○○に発展させ”克服した、という事でもいいのです。如何に自分が人脈や情報に精通しているか、それを処理する能力もアピールできます。

失敗例と成功例の具体例

つまり、目的を達成するために、自分はどのような壁に当たりそれをいかに乗り越え克服して成功に導いたのかということが、面接官としては知りたいのです。
以下に理系院卒が陥り易い失敗例と成功例を具体的に挙げます。

質問 研究内容と研究を通して頑張ったことをあわせて教えてください
(失敗例)
私の研究テーマはマイクロスケールレベルのデバイスの開発である。今までに無い新規デバイスの開発が目標であったため、日々教授との議論を重ねた。さらにデバイス開発では、実物モデルの作製が何度も必要であるため、データへの深い理解だけでなく、結果を得るまで取り組むタフさが要求された。私は持ち前の思考力と体力の粘り強さを発揮することで、新規デバイスの開発に至った。

(改善例)
私の研究テーマは太陽光用超小型機器の開発であり、従来のものより安価かつ小型化することが目標である。研究過程のフローは煩雑かつ失敗も多く伴うなか、(1)多忙な教授からアドバイスをもらうためにコミュニケーションを工夫するなど常に効率的な方法を追求することと(2)粘り強く取り組むこと、この2つを持って研究に取り組んだ。これらが功を奏し、新規デバイスの開発に成功した。

出典: https://www.onecareer.jp/articles/479 |

お判りいただけたでしょうか?後者は専門用語やカタカナを極力使わず、目的を明確にして、それに伴う困難を克服したことを2つに具体的に絞って説明しています。成功させたことが明確に簡潔に書かれており、自分がアピールしなくても「この人は思考力と粘り強さがある」とさりげなく面接官の心に訴えています。

理系院卒は物事を客観的に伝えられるという強みがあるのです。こういう、面接の受け答えで就職を勝ち取っていきます。

理系院卒の商社への就職

理系院卒(見込み)は大学時代を含めて、一つの分野の研究に修士の人では、6年間携わっています。研究にだけに没頭していることでグローバルな視野が欠け、「専門性の高さ=柔軟性の低さ」と捉えられて、本当はこういう仕事を頼みたいんだが大丈夫かなと幅広い仕事を頼みにくいのでないかと懸念される可能性が高くなり就職のハードルとなります。

特に、理系の院生では学校推薦で就職が決まるケースも多いことから、面接対策を十分に行っていない人がみられます。しかし、就職活動では面接が必須にも関わらず、面接の準備をしていない事1つとっても、企業側にしてみれば、柔軟性がない、あるいは社会性がないと受け取るポイントになります。

しかも、就職では、院卒生は学部生と比べて2歳以上年上ですので、年齢相応の受け答えができることも当然とされます。採用担当者は、学卒以上に会社に適応する理系院生を求めています。

そういった意味では院生は就職では、不利ですが、2年以上学生として過ごしてきた点をアピールポイントとして活かすべきです。大学院に進んだことでハードルが上がり、企業側には当然に「2年以上学生を続けた付加価値」を求められるのです。

理系院卒の就職活動の仕方

理系院卒(見込み)の就職活動として行うべきは以下の3点です。

「理系院卒は柔軟性がない」と採用担当者にみなされないためには、どうしたらよいのでしょうか。採用担当者にアピールする場は、エントリーシートと面接です。面接で臨機応変な対応ができれば、社会性の高さもアピールでき就職への道も開けます。

前節でも述べたように、理系院卒は、いくつかの点に気を付ければ、論理的に客観的に自分を説明することができます。自分がある研究の専門性に自信があれば、落ち着いて面接の受け答えもできるはずで、逆に就職には有利なはずです。

理系院卒(見込み)に人は、インターンシップにも、なるべく参加しましょう。企業の情報や人脈を作り、自分をアピールする絶好の機会です。

他には、志望する企業のOBを学部外でもいいから訪問して、情報を得ている理系院生も数多くいますし、研究室以外でも、色んな就職情報を入手できるつてを持っていることが大事です。

早々と推薦枠で就職する他の理系院卒(見込み)に比べて、総合商社などの、一般枠は中々決まらず、焦ってくるのが往々にしてあります。焦らないことです。

理系院卒の活躍の場は広がっていきます

今、日本は、超氷河期とは違い慢性人不足です。就職の場はたくさんありますが、自分が志望する企業に就職することは今でも難しいです。売り上げを上げている企業50社のうち30社以上がアメリカで、いつの間にか中国は7社も増えています。

日本が勝ち残っていくためには、グローバルな視点、マーケティング力、戦略、当然主力となる製品やサービスが求められます。今まで説明してきたように、理系の学生は、特に理系院卒は、論理的な思考や問題解決能力が高いとされ、数字に強いことも好まれます。

外資系のコンサルティングファームや金融、総合商社ともに激務が続くことが多い業界ですので、研究室にこもって研究に集中して打ち込んでいたため、プレッシャーに強いという事で評価されます。

その能力を外部に分かり易く発揮できる能力さえあれば、理系院卒の活躍の場は広がっていくでしょう。最後に、理系院卒の方がこの記事を読まれて、ご自分の就職活動に少しでも参考になりましたら幸いです。

初回公開日:2017年10月12日

記載されている内容は2017年10月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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