【箇所別】お札へのアイロンのかけ方・温度・新札になるのか
更新日:2024年08月14日
最近のアイロンには通常スチーム機能が付いています。スチームアイロンというのは、高温の湯気が噴射されるタイプのアイロンです。湿度とアイロンの熱を利用して、アイロンをかける素材のしわを、よりキレイに伸ばすことができます。
しかしお札にアイロンをかける際には、いくら上質で丈夫な紙とはいえ、相手は紙です。失敗する事のないよう、慎重になりたいものです。
スチームは局所的に高温になります。お札の端が丸まってしまったり、お札の一部分が縮んでしまうなどという事例がありますので、スチーム機能はOFFにして、あえて使用しないようにしましょう。
霧吹きを使ってお札を湿らせたり、水で濡らし、硬く絞ったタオルにお札をはさんで、お札全体をじんわりと湿らせた上で、スチーム機能を使わないアイロンがけを心がけましょう。
洗濯のりでパリッと!
霧吹きで水をスプレーする代わりに、市販のスプレーのりを使用する方法もあります。水だけの場合より、衣類にアイロンをかける場合と同様、お札の仕上がりにハリが出てキレイに仕上がります。
スプレータイプの洗濯のりがない場合は、通常の洗濯のりも使用できます。水約80mlに対し、洗濯のり小さじ1程度を目安にムラの無いように溶かし、お札にスプレーするか、はけなどで伸ばしてお札を湿らせます。はけを使用する場合は、こすりすぎないように気をつけましょう。
アイロンを当てる時は、水だけの場合よりお札が焦げやすくなりますので、同じ場所に長くアイロンを当てないよう気をつけましょう。
まさかの「大根おろし」登場!
始めて聞くと驚いてしまいますが、お札をアイロンで伸ばす場合に「大根おろし」から絞った大根の絞り汁が役に立ちます。
大根の絞り汁が効果的な理由は、お札の表面にはお札の強度を増すために、デンプンが塗られているためです。大根おろしの消化酵素の力で、お札に使われているデンプンがやわらかくなり、しわが伸びやすくなります。そしてアイロンをかけることで、水分が蒸発してしまうと、残ったデンプンが固くなり、お札にハリが出るという効果があります。
大根がない時は、カブでも代用ができます。臭いが気にならなければ、リンゴでも代用できます。
お札にアイロンを当てる時の正しい温度
お札にアイロンをかける時に、お札を湿らせる素材を決めたら、次に気をつけるのはアイロンをかける時の温度設定です。
アイロンの温度設定は通常、低温(120℃まで)・中温(160℃)・高温(200℃)の三段階になっています。お札にアイロンをかける場合は、どのくらいの温度が適温となるのでしょう。
お札にアイロンをかける場合は、焦げたりすることのないように必ず低温(120℃まで)を設定しましょう。
コード付きのアイロンとコードレスのアイロンでは、低温の温度設定が若干異なります。コード付きのアイロンの場合低温設定だと、コードレスより少し温度が低くなり100℃前後になりますが、それは一向に構いません。とにかく「低温でアイロンを当てる」と覚えましょう。
ヘアアイロンはどうでしょう?
ヘアアイロンには、ストレートを作るコテタイプとカールタイプがありますが、いずれも温度設定は中温~高温になっています。またお札を湿らせてアイロンをかける際に、引っ張ってしまうと破損の恐れが生じますので、ヘアアイロンはおススメできません。通常のアイロンを用いるようにしましょう。
アイロンをかけた後に気をつけることは?
お札にアイロンを当てると、少し反ったような感じに仕上がります。そのためしっかり冷めるまでの間、辞書などのような重めの本などにはさんだり、重しをして平らになるようにして保管しましょう。
お札はアイロンでピン札にできる?
急なお祝い事などで新しいお札や、未使用ではないものの、折れや汚れの無いピン札が必要になった時、しわのついたお札にアイロンをかけることで、ピン札同様にすることができれば、本当に助かります。
お札にアイロンをかけてしわを伸ばし、ピン札にするには、お札の選択がキーになってきます。あまりにしわが深いものや、細かくしわが刻まれているものを選択するのではなく、軽く折られている程度で、しわの数も少なめのものを選択すれば、確実にピン札と見まがう状態にまで近づけることができるでしょう。
お札にアイロンをかける際、折り目は山折りになっている側からアイロンを押し当てていきます。衣類同様にきちんとアイロン台を用い、水分の蒸発と共に、お札は少し反り返るので、冷める前に平らなもので重しをしたり、辞書のような重さのある本の間にはさんだりして保管しましょう。
そもそもご祝儀にはどうして新しいお札を渡すの?
そもそもご祝儀には、どうして新しいお札を渡すのでしょう。それは渡す相手の新しい門出や、めでたい出来事に際し、「あなたの幸せを心から喜んでいます。心待ちに準備して待っていましたよ。」という気持ちをご祝儀と共に届けるためです。
その逆に、お葬式などの不祝儀の場合は、折り目のついたお札を渡します。これは「突然の不幸に際し、準備もできなかった。」という気持ちを伝えるためです。
不祝儀の場合と違って、ご祝儀の場合は、渡すタイミングによって、手もとに新しいお札がないという事態はよくあることで、銀行の窓口も閉まっていると本当に困ってしまいます。アイロンをかけるだけでお札がピン札になれば、本当に助かります。
急な時でもあわてない!アイロンはお札の味方!
初回公開日:2018年02月19日
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