家鳴りの原因・うるさいときの対処法|古い家/マンション
更新日:2024年11月22日
家鳴りの原因の多くは、寒暖差による木材や鉄材の膨張収縮です。夜中に家鳴りが多いのは、暖房を消したあと家が急速に冷え込んだため、木材や鉄材が収縮するために家鳴りを発生させます。これを解消するためには、室内の気温をあげすぎないことでしょう。また、暖房を切るときも、徐々に温度を下げていくことなどで家鳴りを緩和できます。
家鳴りは家が冷え切ると収まる傾向があります。少し早い時間に暖房の温度を下げたり、暖房を切ることで夜中の家鳴りは防げるでしょう。
しかし大型のマンションなどでは、自宅の気温を下げるだけでは対処できない場合もあるでしょう。これは、特に寒さの厳しい北日本で見られることですが、夏と冬ではマンション自体が膨張収縮しており、1年の間に1~2cmほど大きさが変わるといわれているためです。マンション自体の問題なので自室だけでは対処できないでしょう。
家鳴りを覚悟して家を新築する
新築の家では必ず家鳴りがします。大きな音で何度も何度も家鳴りがします。これは新築を買う際には覚悟が必要なことでしょう。決して避けては通れないからです。新築での家鳴りは当然起こることと想定して家を買うほうが賢明でしょう。覚悟して家を買っておくと、家鳴りが発生しても気味が悪いと思うこともなく、あきらめもつきやすいでしょう。
また、乾燥で家鳴りの音がひどいと感じる場合には、家の中を加湿することで乾燥を防ぎます。まったく家鳴りがおさまることはありませんが、少しは緩和されるでしょう。
鉄筋コンクリートの家鳴りの原因って?
鉄筋は鉄材ですので、気温によって膨張収縮を繰り返します。このために音を発生させます。そしてそれはコンクリートも同じです。特にコンクリートの新しい建物は家鳴りがしやすいでしょう。コンクリートは水分と砂、砂利をセメントで固めたものでできています。そのため水分がとても多く含まれており、これが完全に乾燥するには10年、長くて20年かかるといわれています。
建物の置かれている環境などにもよりますが、このコンクリートが乾燥するときに周囲の建材との絡みつきで、家鳴りのような音を発生させることがあります。乾燥しきっていないコンクリートの建物はひんやりと冷たく、夏でも気温が上がりにくいですが、乾燥しきっているとひんやりと冷たい感じはなくなり、常温のように感じられるでしょう。
コンクリートから発生する家鳴りは年々減っていきますが、10年ほどはコンクリートからも家鳴りがすると理解したほうが良いでしょう。
家鳴りが怖いときの対処法
暖房をつけていないのに家鳴りがする、怖い、と感じられる方もいるでしょう。しかし、木材は切られたあとでも外部の影響を受けています。ですから冬や夏だけではなく、湿度の高い梅雨の時期にも家鳴りが発生します。また特に夜うるさく感じられるのは、日中は外の音や家の中での音があり、家鳴りの音が聞こえにくいこともあります。
ですから、まずは家鳴りの正しい原因を把握することが怖いときの対処法でしょう。知らないと霊現象のように感じられ怖く感じるでしょうが、実際の原因を知れば、突然鳴る音自体に驚くことはあってもよく分からない恐怖感は薄れるでしょう。
実際に家鳴りの原因を目で見る!
家の中の継ぎ目があるところを見てみましょう。建具の端っこや扉、階段の継ぎ目などいろいろなところに継ぎ目があります。壁紙の切れているところでも良いでしょう。少なからず隙間が生じています。これは建築当時、大工さんが計り間違えたりしたのではなく、家が収縮したり膨張したりを繰り返したため隙間ができています。
この隙間は、まさしく家鳴りが発生していることを目で確認できる分かりやすい証拠です。どんなに新築当時ぴったりと作られていても、必ず家には隙間が生じます。木材や鉄材が動いている証拠です。
家鳴りの音にも種類がある
乾燥のために発生する家鳴りは、パキッ、とかパシッという乾いた大きな音がします。鉄材などの収縮や膨張の場合に発生する家鳴りは、パキパキ、とはピシピシという小さな音がなります。乾いた音ではなく、音自体もそんなに大きな音ではないものの、何かが動いているような気持ち悪さがあるでしょう。
家鳴りの歴史
昔、木造建築しかなかった日本では、家鳴りは妖怪や天狗、鬼のしわざと考える人たちも少なくありませんでした。これは、江戸時代よりも前からそのように考えられていたという文献が残されています。このことからも昔から家鳴りは発生し、そのたびに気味悪がる人たちが多くいたことを証明しています。
日本では妖怪という概念がありますから、当時の人にとってよくわからない、言葉で説明できない家鳴りの音の発生は妖怪のしわざになったというのは、面白い事実と言えるでしょう。
家鳴りはうまく付き合っていける
初回公開日:2018年04月10日
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