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マジックミラーの原理・仕組み・作り方|フィルム/構造/シート

更新日:2024年11月01日

さまざまなシーンに利用されているマジックミラー。マジックミラーの正体や構造にはじまり、その原理や用途、またマジックミラーの作り方、さらにはマジックミラーの原理を応用した「スパイ眼鏡」まで一挙に紹介していきますので、後学やお子さんとの学習に活用してみてください。

意外とシンプル!マジックミラーの原理を知ろう

多くの人が「マジックミラー」を耳にしたことがあるでしょう。このマジックミラーは、高層ビルなどの商業施設の窓、刑事ドラマなどで見かける取調室の「面通し」用の窓、あるいは手品などと幅広いシーンで活用されています。

そこで、そのマジックミラーの正体や構造にはじまり、その原理や用途、またマジックミラーの作り方、さらにはマジックミラーの原理を応用した「スパイ眼鏡」までと一挙に紹介していきますので、後学やお子さんとの学習に活用してみてください。

マジックミラーとは

「マジックミラー(magic mirror)」は、日本と英語圏とでその意味合いが異なります。英語圏でのmagic mirrorは、直訳とおりの「魔法の鏡」や「魔鏡」になります。

けれども、日本でいう「マジックミラー」は、一見すると鏡にしか見えず、その反対側から見るとガラスのように透視できるガラスのことを指します。

マジックミラーの基本原理

「マジックミラー」の基本原理は、射した光の一部を反射し、一部を透過させるというもになります。

この原理を用いたマジックミラーを明るい部屋、もしくは晴天の屋外と暗い部屋の間に設置すると、明るい側からの光の一部が反射することで明るい側からは鏡に見え、暗い側からは光の一部が透過することでミラーの先を透視できます。

マジックミラーの原理を効果的に発揮するためには、設置したミラーを挟んで光量の差が十分に必要になります。つまり、マジックミラーは、「内側から外側が見え、外側から内側が見えない」ガラスではありません。「明るい側から暗い側が透視できない(透視しにくい)」ガラスになります。

マジックミラーの原理の仕組み&構造

光の反射と透過という相反する側面を持つマジックミラーは、一体どのような構造・仕組みになっているのかと疑問に感じる人も少なくないでしょう。

先に述べたマジックミラーの原理を念頭に置きつつ、以下に解説する仕組みと構造をみていきましょう。

仕組み

先にも触れたように、「マジックミラー」の基本原理は、射した光の一部を反射し、一部を透過させるというもになります。

例えば、ライトなどを灯した明るい部屋とライトなどの光が無い暗い部屋をマジックミラーで仕切ると、明るい部屋にいる場合では明るい部屋から反射した強い光が目に届くため、明るい部屋の様子が映った鏡にしか見えません。

一方、暗い部屋にいる場合では暗い部屋から反射する弱い光が、明るい部屋から透過する強い光が重なって目に届くので透視でき、向こう側にある明るい部屋の様子を見ることができます。この現象が、マジックミラーの仕組みになります。

つまり、鏡のように反射してしまう明るい部屋側からでも、顔をマジックミラーに近づけ反射する光の強さを軽減すれば、明るい部屋からでも向こう側の暗い部屋の様子が見えるようになります。

構造(反射膜・フィルム)

「マジックミラー」の原理を具現化する、構造は意外にシンプルなものになっています。

その構造は板ガラス、もしくはアクリルなどのガラスに、錫や銀のメッキを用いた反射膜を非常に薄くし、形成し半透明にします。反射膜の反射光と透過光の割合をコントロールすることで、透過光をゼロにしたものが通常の鏡になります。

「表と裏」は存在しない?

マジックミラーの原理から考えると、光学的な非相反性はほとんどありません。つまり、一方からしか向こう側が透視できないのはその向こう側が暗いためであり、逆転させても「見える側」と「見えない側」が入れ替わることはありません。

マジックミラーにおいて、いわゆるコインのような「表」と「裏」が存在しないということになります。

マジックミラーと鏡

次のページ:マジックミラーの原理からの作り方

初回公開日:2018年02月21日

記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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