「いずれ」と「いづれ」はどちらが正しい？違いや使い方について解説
更新日：2024年09月20日
「いずれ」は現代仮名遣いです。現代仮名遣いは、現代文のうち口語体のものに適用され、現代の国語を書き表すための仮名遣いの基準とされています。
「いづれ」は歴史的仮名遣いです。歴史的仮名遣いは、明治から第二次世界大戦終結直後まで公文書や学校教育において用いられたとされています。
「いずれ」と「いづれ」どちらが正しい？
現在では正しい表記を「いずれ」と定めています。
法令・公用文書・新聞・雑誌など、一般の社会生活において文字を書き表す場合は現代仮名遣いを使用することと決められているようです。
動詞、副詞のうち仮名で書くもの
出典: https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/kok... |
動詞などの一部
例）有る→ある 無い→ない 居る→いる、おる 成る→なる 出来る→できる
因る→よる 等
副詞の一部
例）概
△
ね→おおむね 自
△
ずから→おのずから いかに いずれ かなり ここに
とても やがて よほど わざと わざわざ 等
「いずれ」「いづれ」を漢字で書くと？
「いずれ」「いづれ」を漢字で書くと「何れ」「孰れ」となります。
日本の古典籍では「何処」と書いて「いづこ」と読みます。そのため、「何」という漢字で「いづ」と読むことが適切だとされています。
「孰れ」の方は馴染みのない漢字ですが、これは中国史で用いられたものです。そのため、日本人にはあまり定着していません。
一般的には「何れ」を使うと覚えておきましょう。
いづ－こ 【何処】
出典: https://kobun.weblio.jp/content/%E3%81%84%E3%81%A5%E3%81%93 |
代名詞
どこ。どちら。▽場所についていう不定称の指示代名詞。
「いずれ」「いづれ」の使い方
「いずれ」には、未来の時間を表す意味が含まれています。そのため、社交辞令としてビジネスシーンでも用いることが出来ます。
「いずれ」には「近々」や「そのうち」といった意味も含んでいます。つまり、曖昧な未来を表せる言葉なのです。
例えば「またいずれご一緒にお仕事しましょう」といった使い方をすれば、「一緒に仕事をしたい」ことを好意的に伝えることが出来ます。
確約した未来を勝手に押しつけない表現ですので、相手に好意的な印象をもたらすのです。ビジネスシーンでの参考にしてみてください。
「いずれ」「いづれ」の言い換え表現
ここからは「いずれ」「いづれ」の言い換え表現を見ていきます。
「いずれ」「いづれ」と一口に言っても、その意味は大きく分けて2通りあります。1つは時間的な意味、もう1つは物的な意味です。
時間的な意味では、近い未来のことを指しています。物的な意味では、物や事柄などに関しての表現があります。
この2通りの意味において、「いずれ」「いづれ」の他にも表現出来る言葉がありますので、紹介していきます。
時間的な意味での言い換え表現
まずは時間的な意味としての言い換え表現があります。
例えば「いずれお会いしましょう」や「またいずれ紹介したいです」など、「いずれ」という言葉は近い未来を表現する時間的な意味として使えます。
そのため、「近々」「そのうち」「いつか」「間もなく」「結局」といった言葉に言い換えることが出来ます。
また、「いずれ」「いづれ」は確定していない、曖昧な未来を指す言葉として使えますので、押しつけがましい印象を抑え、自分の好意を上手く伝えられます。
物的な意味での言い換え表現
次に、物的な意味での言い換え表現があります。
「いずれ」「いづれ」は時間的な意味以外でも、例えば「いずれのパソコンをお使いですか」や「いずれのサイトでも評判が良いです」など、物や事柄においてあらゆる選択肢を指す言葉として使うことが出来ます。
そのため、「どの」「どちらも」「どれか」「両方」「どちらにしても」といった言葉に言い換えることが出来ます。
初回公開日：2017年07月13日
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