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「はいさい」の意味と使い方・由来・「めんそーれ」との違い

更新日:2024年06月12日

「はいさい」は、よく耳にする沖縄の言葉ですが、実際に使ったことはありますか?ハワイに行けば、「アロハ」を使うのだから、沖縄に行ったら「はいさい」を使ってみたい。そう、考えたときには、「はいさい」の意味や由来を理解し、正しく「はいさい」を使ってみましょう。

「ハイサイおじさん」は、喜納昌吉のデビュー曲で、1976年に発売されています。歌詞は、実体験にもとづいて、書かれていると言われています。歌詞は、いわゆる沖縄弁で書かれており、本土の人間が、歌詞のままで内容を理解するのは、無理でしょう。歌の内容は、少年と、近所に住むおじさんとのやり取りで、成り立っています。

内容の訳を見ると、ませた少年とおじさんのコミカルな問答に見えます。この問答だけでは、歌に込められた意味まで、推し量ることはできませんが、歌中に登場しているおじさんのモデル背景が語られています。

おじさんは、沖縄戦で疲れ果て、心を病んだ妻を持つ人。妻は自殺。おじさんは酒に溺れていく。「はいさい」を有名にした「ハイサイおじさん」では、戦争による辛い過去を負い、社会的弱者になったおじさんのことが、おおらかに歌われています。

「はいさい」と「はいたい」の意味の違い

ここまで「はいさい」について、ご紹介してきましたが、実は「はいさい」は、誰でも使える言葉ではありません。「はいさい」は男性が使う言葉で、女性が使うのは、不適切です。「はいさい」を使う場面で、女性が使う言葉が「はいたい」です。

若い世代では「はいさい」と「はいたい」を区別していない人もいますが、正しくは、「はいさい」が男性用語、「はいたい」が女性用語として区別されています。意味は全く同じです。若い世代は、使い方に寛容ですが、せっかく使うのなら、年配の人からも認められる、正しい使い方をしましょう。

「はいさい」と「めんそーれ」の意味の違い

「はいさい」は、ご紹介してきたように、軽い挨拶を意味する用語です。それに対し、「めんそーれ」には、挨拶の意味はありません。めんそーれは、「いらっしゃい」というで意味で使われます。標準語で、「いらっしゃいませ」を使うシーンであれば、「めんそーれ」も使えると考えて良いでしょう。

家を訪ねたときに、家人が「ようこそ、いらっしゃい」と言いますが、「めんそーれ」も同様の使い方ができます。しかし、こういった人を招き入れる意味で、めんそーれが使われることは、多くはありません。そもそも、沖縄で「めんそーれ」は観光の言葉になっていますが、日常的には、それほど使われていません。

「はいさい」と「めんそーれ」では、意味は違いますが、双方とも、現地の人の日常語ではなく、観光用の言葉として有名になっているという共通点があります。

沖縄に行ったら使ってみたい「はいさい」

ご紹介したように、「はいさい」は、使う地域によって、「目上の人に使う言葉」の意味になったり、「目上の人に使ってはいけない言葉」の意味になったりするので、上手に使うのは難しい言葉といえます。それでも、沖縄に行ったら、現地に染まって、現地の言葉を使ってみたいこともあります。

現地の人に失礼にならないよう、「はいさい」を使う地区を考えましょう。その場にあった使い方ができるように準備して、「はいさい」「はいたい」を挨拶に使えたら、沖縄に溶け込めたような気分が味わえるでしょう。現地で、元気に、「はいさい」「はいたい」を使ってみましょう。

初回公開日:2017年12月22日

記載されている内容は2017年12月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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