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「バビロン」の2つの意味|レゲエやヒップホップにおける意味合い

初回公開日:2018年01月04日

更新日:2020年02月05日

記載されている内容は2018年01月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

「バビロン」という言葉をご存知でしょうか。この言葉にはいくつかの意味が隠されています。聖書の世界観や、音楽ジャンルのレゲエやヒップホップとも密接に関わっています。日本人には聞き慣れないバビロンという言葉の使い方や、その由来なども含めてご紹介しましょう。

ラップやレゲエの歌詞にも出てくる「バビロン」

「バビロン」という言葉は、とくにレゲエ・ミュージックや旧約聖書のことをご存じな方には耳慣れた言葉かと存じます。

しかし一般的なところでこのバビロンという言葉を使うケースはごく稀なことです。ごく一部の人にしか知られていない不思議な用語「バビロン」について、その意味を解明しながら進めていきます。

「バビロン」の意味や使い方

具体的にバビロンの由来について述べていきます。そもそも、バビロンという名称のルーツはどこからやってきたものなのでしょうか。

それを紐解くと実に古く、紀元前にまで遡るとまでいわれています。

意味1:メソポタミア地方の古代都市

元々バビロンとは、メソポタミア地方にあった古代都市の名称でした。

位置としてはバグダードの南方約90kmの地点で、ユーフラテス川をまたいで広がる土地一帯にありました。旧約聖書にも登場するアムル人によってバビロン第1王朝が建設されました。

紀元前18世紀には、第6代の王ハンムラビがメソポタミア一帯を統一したとされています。

古代都市バビロンが象徴するもの

バビロンは、実際に作られたか否かは解明されてはいませんが、旧約聖書の中に登場する「バベルの塔」があった都市ともされています。

バベルの塔が象徴するのは、人間のエゴにより神に近づこうとした背徳さです。バビロンが都市の名でありながら、人間の利権やエゴの意味を示すのは、バベルの塔の物語と関連性があるからでしょう。

意味2:パトワ語における「国家権力」

パトワ語の中でのバビロンは、人が集まって形成される権力・悪・罪といった悪しきものの集合体・場所のことで、国家やイデオロギー・体制や都市などの国家権力といった思想に近い意味があります。

パトワ語とはジャマイカで使われている言語で正式名称は「ジャマイカ・クレオール語」です。一般的にジャマイカの公用語は英語ですが、一部のコミュニティではパトワ語も使用されています。レゲエ用語やスラングとして浸透しています。

転じて「警察」の意味合いも

バビロンはパトワ語で警察という意味合いも含まれています。

ラップやライムの中に歌詞の一部として登場してくるバビロンは、ラッパー達が嫌悪する警察や政府当局といった、権力を持つ象徴のことを例えて意味しています。

レゲエの世界の中でも「バビロンシステム」といったキーワードで用いられ、「権力や力を持った人間による、独占的な利益に牛耳られた仕組み」を意味します。あくまでも、権力への批判や反抗としての対象です。

バビロンの象徴ボブ・マーリー

ボブ・マーリーの「バビロン・バイ・バス」は、1978年発表のライブアルバムのデジタル・リマスター盤です。

「Babylon By Bus」とは、イギリスツアー中にバスが故障してボブ・マーリーのコンサートを報道陣が見ることができなかったエピソードがもとになった題名です。バビロンの象徴であるボブ・マーリーらしいアルバム名です。

ボブ・マーリーのライブアルバムナンバー1との呼び声の高いロック調ギターの名作です。

楽曲における「バビロン」

バビロンという言葉が音楽の中で頻繁に使われていった意味は、やはりレゲエの国であるジャマイカの政治情勢が影響しているといえます。

レゲエの歌詞にはジャマイカが抱えている政治や社会問題、物質主義、植民地主義などが含まれています。ジャマイカの国民90%以上は、元々が黒人奴隷などの子孫のコミュニティで形成されています。

社会的に力を牛耳る者たちへの批判や反抗を、バビロンを主題にすることであらわしています。

レゲエにおける「バビロン」

バビロンという用語と意味にとても密接な関係性があるのは、レゲエの世界、特にラスタファリズム(Rastafarianism) に関わる内容です。

ラスタファリズムとは、1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心として起った宗教的思想運動のことです。

レゲエは「レベル・ミュージック(rebel music)」と呼ばれることがあります。その意味は「反抗の音楽」ということです。バビロンはその反抗の対象です。

ボブ・マーリー「バビロン・システム」

ジャマイカの世界的シンボリックミュージシャンであるボブ・マーリーは、敬虔なラスタファリズム信望者で、音楽性にもレゲエとともにラスタファリズムの影響を色濃く残して活動します。

バビロンという言葉が広く使われていった理由の一つは、ボブ・マーリーの楽曲の影響が多大なものだったからです。権力に対抗するレベル・ミュージックとして楽曲を広め、その中でバビロンという言葉が活かされていくことになります。

ヒップホップにおける「バビロン」

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