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「ルフラン」の意味と使い方・由来|フランス語/魂のルフラン

更新日:2024年07月18日

『魂のルフラン』という楽曲などで使われている「ルフラン」という単語。あまり多く目にする機会はないかもしれませんが、この「ルフラン」という単語の意味を知っているでしょうか。今回は「ルフラン」という単語が持つ意味や使われ方を紹介していきます。

「ルフラン」の意味と使い方

ルフランの意味

フランス語の「ルフラン」として

「ルフラン」は、「繰り返す」という意味を持つフランス語の名詞です。フランス語でのつづりは「refrain」となり、英語の「リフレイン(refrain)」とまったく同じつづりで、意味も共通しています。

英語の「リフレイン」の意味

英語における「リフレイン」はフランス語の「ルフラン」と同じ意味を持つと先述しましたが、英語の「リフレイン」はフランス語の「ルフラン」にはない意味も持っています。

フランス語の「ルフラン」は、名詞としての「繰り返し」という意味しか持ちませんが、英語における「リフレイン」には動詞としての意味もあり、「~を控える」や「~を我慢する」、「~をやめる」といった意味を持ちます。

「ルフラン」あるいは「リフレイン」の使い方

フランス語の「ルフラン」、あるいは英語の「リフレイン」は「繰り返し」という意味を持っているということを紹介しましたが、この言葉がどのような使われ方をしているかを紹介します。

これから紹介するものは、基本的に「リフレイン」、あるいは「リフレーン」と用いられることが多いため、「ルフラン」ではなく「リフレイン」という単語を使って紹介していきます。

詩や音楽の分野における「リフレイン形式」

詩や音楽の分野では「リフレイン」と呼ばれる形式があります。「リフレイン」という単語が持っている「繰り返す」という意味のまま使われており、詩や音楽といった有節形式の詩において各節の後に特定の句を繰り返す形式のことを指します。

主に、一定の間隔(大体の場合は1~2)をあけて規則的に繰り返す、まったく同じ詩や歌詞が書かれることを指しており、音楽の場合は歌詞だけでなく音楽も同じようにまったく同じフレーズを繰り返します。

このリフレイン形式の表現の代表としては聖歌や讃美歌などがあります。これらでは各節がソロで歌われ、リフレインされる部分を会衆一同による唱和になることが多くなります。

現在の音楽でよく使われる形式では、「Aメロ→Bメロ→サビ」と続いたあとに、間奏を挟んだあとに再度「Aメロ→Bメロ→サビ→サビ」のように短い間隔で同じフレーズを繰り返すことで印象付けるなどの手法が取られます。

「リフレイン形式」の歴史

この「リフレイン形式」の歴史としては、概念自体は初期のキリスト教音楽のうち、交誦や応誦といったものまでさかのぼることができ、これが聖歌や讃美歌などで使われるリフレインの形式につながっています。

しかし、この形式が大きく発展したのは中世フランスにおいて吟遊詩人によって作曲されたバラード、ロンド、ヴィルレーといった音楽形式になり、これらの音楽形式ではリフレインの形式は重要な意味を持ちます。

また、ウィーン古典派以降のロンド楽曲での繰り返し部分のように、器楽曲でもひとつの楽曲の中で規則的な繰り返しがある部分を指してリフレインという言葉を用います。

コーチング分野における「リフレイン」

ここまで音楽分野における「リフレイン」の効果を紹介してきましたが、「リフレイン」という単語は他の分野でも使われることがあります。

たとえば、人材開発あるいはコーチングの分野ではコミュニケーションの過程で相手の話を聞くうえで言葉を反芻して相手の反応を確認する形を作るという意味で「リフレイン」という言葉を使うことがあります。

相手の言葉を繰り返すことで、相手が自分の話を聞いていることを実感させ、距離感を縮めることによってより深いコミュニケーションを生み出す目的があります。このような深いコミュニケーションが人材の育成を促すとされています。

俳句などにおける「畳句」として

俳句をはじめとした文学作品や、漫画、小説などでも「リフレイン」の手法が用いられることが多くあります。その中でも「畳句法」と昔から使われている手法が音楽などにおいての「リフレイン」の手法とまったく同じものとして用いられています。

たとえば、漫画や小説においてある特定のキャラクターのセリフで特定のキャラクターの名前を反復させたり、行動に伴っての意志確認という意味で同じセリフを反復させることで、そのキャラクターの意志や行動などを強調させる意味があります。

これらは他に「畳語法」や「畳音法」とも呼びますが、どれも同じく言葉を繰り返すことでその行動や意味を強調します。

具体的な作品では16世紀から17世紀に活躍したウィリアム・シェイクスピアの作品であり、四大悲劇として知られる『ハムレット』などでもこの「畳句法」が用いられている部分があります。

「ルフラン」の意味の由来

ここまで、「ルフラン」あるいは「リフレイン」という単語が持つ意味や使われ方を紹介してきました。この繰り返しを用いた手法は、音楽や文学作品などだけではなく、対人関係においても言葉を繰り返す「リフレイン」の手法を用いることでその部分を強調する意味を持っています。こういった「ルフラン」という単語の持つ意味の由来をここから紹介していきます。

次のページ:エヴァンゲリオンでの「ルフラン」の意味

初回公開日:2018年01月30日

記載されている内容は2018年01月30日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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