「ファンキー」の意味と使い方・語源・スラングでの意味|音楽
更新日:2024年08月27日
「ファンキー」の意味と使い方
ファンキーとは、元々英語で「funky」と表記し、「臆病」「怖気付く」「臭い」と言う意味だったそうです。しかし、1950年代頃に当時のモダン・ジャズに新しい音楽が生まれ、それが次第に「ファンク」「ファンキー」と呼ばれるようになりました。そのスタイルから現在のように「イケてる」「粋」「ふざけている」と言う意味に変化しました。
現在では非常に多種多様な意味を含んでおり、文章の全体を見なければ解らない、意味が変化するため、翻訳が非常に難しい英語の1つになっています。ただ、明確なのは日本語で言えば「ヤバい」が意味としては一番近く、用途もおおむねそのように使用されているということです。
ファンキーの使い方
では、ファンキーと言う言葉の意味を踏まえ、具体的な使い方に関してご紹介します。英語をしっかりご存知の方なら、このファンキーという言葉は本当に色々な場面で、さまざまな意味で使用されているのを知っているでしょうが、ここでは日本語での意味に特化した使い方に関してご紹介します。
型破りだけどカッコいいファッションを意味して「ファンキーなファッションしているね」、正直あまり口に合わない食事を意味し「ファンキーな味がする」、型破りだけどカッコいい音楽を意味し「何これ、すごくファンキー」などがあります。英語では、「臭い」というネガティブワードの要素もありますが、日本語ではおおむねこのように使われています。
「ファンキー」の意味の語源
最初にも少し触れましたが、ファンキーと言う言葉は元々「悪臭がする」と言う意味がありました。それが、時代を経て「怯える」「逃げようとする」と言う動詞での意味が入り、名詞として「悪臭」「臆病」と言う意味が加わるようになりました。
現在では、「イケてる」との良い意味で使用される機会が多くなっていますが、現在でも英語では「悪臭がする」という意味でファンキーを使用します。
ファンキーのネガティブな意味
現在でも「悪臭がする」と言う意味でファンキーという言葉が使われていると紹介しましたが、これ以外にも、ファンキーと言う言葉には「泥臭い」「汚い」「だらしない」という意味で使用される時もあります。
日本語なら、カッコいい意味で使用される機会が多いので、「汚い」「だらしない」という意味で使用しても理解されないのですが、英語での場合、カッコいいと褒めるつもりでファンキーと言う言葉を使用したら「汚い」と言う意味と思われ、不愉快な思いをされる事がありますので、注意が必要です。
英語では「ファンキー」よりも「クール」の方がカッコいいというニュアンスと意味を明確に示しているので、ファンキーと言いたくなったらクールと言い換えると勘違いされないでしょう。
「ファンキー」のスラングでの意味
ファンキーのスラングにおける意味は、大きく分けると「イケてる」と「臭い」があります。相反する意味がありますが、日本語でも「ヤバい」とを良い意味か悪い意味か判断する時、全体を見て判断するのと同じように、ファンキーに関しても全体を見て判断をするので、間違ってしまう事はほとんどありません。
しかし、1つだけ注意があるとすると、ファンキーと同じ「カッコいい」というニュアンスを含む「クール」との違いです。「クール」よりもファンキーの方が、「個性的なかっこよさ」のニュアンスを含んでいます。
例えるなら、同じカッコいいという意味で言うと、「よくある感じだけどイケてる」が「クール」「ヤバい位ぶっ飛んでるカッコよさ」が「ファンキー」になります。
音楽での「ファンキー」の意味
音楽におけるファンキーの意味は、ジャズの一ジャンルです。ソウル・ジャズと呼ばれる場合もあり、1950年代後半から1960年代初頭に確立しました。ハード・パップのうち、ブルースの雰囲気を強調し、ゴスペルの要素も入る演奏形態をしており、ソウル・ミュージックの要素がより強く反映されいています。
そのため、ソウル・ジャズと呼ばれる事もあるのですが、コードを分解して再構築する際に、5音階やソウル・ミュージックを意図的に意識したものも多くあります。
ファンキー・ジャズのアーティスト
ファンキー・ジャズの事について続いては、ファンキー・ジャズの代表的なミュージシャンについて紹介しますまずは、先程楽曲を紹介したキャノンボール・アダレイです。1928年にフロリダ州タンパにて生まれたジャズアルトサックスの演奏者です。
マイケル・デイヴィスのグループで活躍し、実弟のナット・アダレイと共にファンキー・ジャズの立役者として知られています。
ボビー・ティモンズ | 1935年12月にフィラデルフォアで生まれたジャズ・ピアニスト兼作曲家です。メリハリの効いた力強い演奏方法とブロック・コード奏法が特徴であり、この持ち味は特にファンキー色の強い楽曲で発揮されました。作曲した曲はゴスペルに強い影響を受け、ソウル・ジャズの典型となっています。 |
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ハンク・モブレー | 1930年7月にジョージア州のイーストンに生まれたテナーサックス奏者です。「テナーサックスのミドル級チャンピオン」と呼ばれた事もあり、必要以上尖ってもいなければ、必要以上にまろやかでもない、絶妙な地点の演奏であるという事を示しています。この奏法はジュニア・クックやジョージ・コールマンなどのジャズ演奏家に影響を与えましたが、没後にその才能を識者の間では評価されました。 |
ルー・ドナルドソン | 1926年11月にノースカロライナ州のバディンに生まれたジャス・サックス奏者です。ファンキー・ジャズやブルース寄りの演奏で知られていますが、チャーリー・パーカーから大きな影響を受けており、ハード・バップ寄りの演奏をしていました。2012年にはNEAからジャズの最高峰とされるNEAジャズ・マスターを受賞しました。 |
ライゼイ・ルイス | 1935年5月にイリノイ州シカゴに生まれたジャズ・ピアニストです。1966年にグラミー賞で最優秀インストゥメンタル・ジャズ・パフォーマンス賞を受賞した事があり、代表曲の1つであるSun Goddessが1970年に現在の東京FMの平日夕方からの音楽版組のテーマ曲として採用された事があります。 |
カーティス・フラー | 1934年12月、ミシガン州デトロイトに生まれたトロンボーン奏者です。幼い頃両親と死に別れ、孤児となりましたが、軍隊への入隊を経て、ジャズ演奏家としての活動を始めます。1957年に初のレコーディングを経た後、ブルーノートレコードで活躍し、ジョン・コントレーンと共に録音をした「ブルー・トレイン」が高い評価を得ました。 |
ファンキー・ジャズからファンクへの変化
初回公開日:2018年01月10日
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