「常套句」の読み方・意味・常套句の5つの例・ミスチルの楽曲
更新日:2024年08月29日
「恐れ入りますが」
「恐れ入りますが」も「恐縮です」と似通った意味で使われます。 目上の人に対して失礼なことをするのは恐れ多いという意味ですが、主に謝罪や感謝の気持ちを表すときに使われます。
「恐れ入りますが、〇〇様はご在席でしょうか」のような使われ方をします。
「恐れ入りますが、〇〇の件についてご教示いただけますか」など、ビジネスシーンでなければ、「すみません」という言葉で言い換えられると理解しておけば良いでしょう。
例2.飲み屋で飲み物を注文をする際の常套句
ビジネスシーンだけでなく、飲み屋での注文でも常套句が使われています。
常套句は、その句がどういう意味で構成されているか、特別考えることもなく、「この場合は、この言葉を使っておけば間違いない」「こういうときは、こういうものでしょう」と一種のノリで使われます。
「とりあえずビール」
飲み屋では、席に座るか座らないかのタイミングで、店員に向かって「とりあえずビール」というのが、常套句になっています。
「とりあえずビール」と聞けば、お手拭きで汗をふきながら席に座り込むサラリーマンの姿が浮かぶのではないでしょうか。
「とりあえずビール」は、捉えようによっては、少し失礼な言い回しです。「とりあえず」には、「急いで」という意味もありますが、「間に合わせの処置として」という意味もあります。
例3.誉め言葉の常套句
誉め言葉は、誉める内容を並べ立てればいろいろな誉め方ができますが、驚きと合わせて誉める文句としては、常套句ばかりが使われています。
ここでは、誉め言葉としてつかえる常套句をご紹介します。
常套句だと意識することもなく、「人を褒めるなら、第一声としてこう言っておけばいい」と、人々の中に浸透している言葉だと言えるでしょう。
「すごい」
「すごい」は、「ぞっとするほど恐ろしい」「(ぞっとして)恐ろしくなるほど優れている」「(転じて)程度がはなはだしい」という意味です。誉めることに通じる意味は、本来はありません。
「恐ろしくなるほど優れている」の「優れている」の意味か、「程度がはなはだしい」の意味が派生したものか、「すごい=素晴らしい」の意味で使われるようになっています。
「さすが」
「さすが」には、「前後矛盾した事態であるさま」「(大局では)期待どおりだと、改めて感心する気持ち」「何と言おうと、やはり」という意味があります。
誉め言葉そのものという意味はありませんが、「期待どおりだと、改めて感心する気持ち」から派生した誉め言葉だと考えられます。
「さすが」だけで終わることもありますが、「さすが〇〇さん」や、「さすが(普通の人とは)違うね」のように、誉め言葉の意味として使われます。
例4.政治家の常套句
政治家が選挙運動のときや答弁などで話す言葉にも、かなりの常套句が含まれています。
ここでは、政治家の常套句としてもっとも有名な「記憶にございません」という言葉の使われ方をご紹介します。
「記憶にございません」
「記憶にございません」は、ロッキード事件の証人喚問で多用され、すっかり有名になった常套句です。
自分が行ったことを素直に証言すれば罪に問われ、嘘の証言をすれば偽証罪としての罪に問われ、逃げ場のなくなった人の苦肉の策が、「記憶にございません」です。
類似の常套句として、最近では「刑事訴追の可能性があるので証言を拒否します」があるようです。
例5.披露宴の挨拶の常套句
披露宴の挨拶については、ノウハウ本がでていることもあり、かなり常套句としてできあがっています。
スピーチに慣れていない一般の人たちは、スピーチに際して、ノウハウ本を購入してスピーチを組み立てます。その結果として、上手いフレーズは皆、常套句と化しています。
その中でも、長い間常套句として定着しているものに「本日はお日柄もよく」という句があります。若いうちにはあまり使わない句ともいえます。
初回公開日:2018年01月23日
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