「思料」の意味と例文3つ|「思慮」との違いや類義語
更新日:2024年09月30日
「思料」とは
「思料」とはどのような言葉なのでしょうか、意味や類語(類義語・意味の似ている語)、例文をご紹介します。どのような場面で使われるのか、「思慮」との違いは何なのか、見ていきましょう。
「この方が良いと思う」「もっと考えた方が良い」と普段の会話では「思う」や「考える」という言葉を使っています。「思料」も字面から会話で使えると推察できます。
「思う」や「考える」を「思料」で置き換えて使えるようになりましょう。
「思料」の意味
「思料」の意味は「そうではないか、と考えること」で、文章語です。文章語は「現代語のうち、文章などに使われ、話し言葉との差の大きい言葉」です。名詞として使われたり、他動詞で「思料する」という形で使われます。
会話では「思う」や「考える」という言葉が使われます。文章でも「思う」「考えます」を使いますが、会話的要素を含む印象を与えます。
「思料」と読み方も意味もほぼ同じ言葉に「思量」「思慮」があります。
「思料」の類語
「思料」の類語は、元の意味から派生した4つの意味に分けて見ると記憶に定着します。
意味「そうではないかと、考えること」を①「目的を達成するために考える」②「あることを深く考える」③「深く思い遣る」④「深く見る」に分けて類語を整理しましょう。
言葉は重複しますが、並べてみます。①思量・思召す・考える・思案②思量・考察・思考・考慮・考えること③思量・思い巡らす・考え抜く・思案④思量・省察・検分などです。
類語1:思考
「思考」の意味は「冷静に論理をたどって考えること」「考え」です。思料と同じ文章語です。品詞は名詞・他動詞です。他動詞の場合は、「思考する」という形で使います。
名詞の例は、「論理的思考」「哲学的思考」「思考回路」「思考停止」「思考力」「思考方法」などがあります。他動詞の場合は「論理思考する」「思考する力」などです。
類語2:熟慮
「熟慮」の意味は「時間をかけて十分考えること」です。品詞は名詞・他動詞です。他動詞の場合は「熟慮する」という形で使います。
「熟慮」を含む四字熟語に「熟慮断行」があります。意味は「十分に考えた末、思い切って決行すること」「じっくりと考えてから、行動を起こすこと」です。
「熟慮断行」の類義語に「思慮分別」、対義語(反対語、意味が反対、意味が対立する言葉)に「軽挙妄動(けいきょもうどう)」があります。
類語3:思召す
「思召す」の意味は「思う」で、「思う」の尊敬語です。「思う」の尊敬語の表現は「お思いになる」ですが、「思召す」はより敬意が高い尊敬語です。
品詞は他動詞です。「思召す」のような熟語のことを熟字訓(2字以上の漢字を訓読みする言葉)といいます。熟字訓には「流石(さすが)」「蒲公英(たんぽぽ)」など難読漢字の宝庫です。
「思召す」は「神の思召すままに」のように使われます。「思う」の最上級の尊敬語です。
類語4:思念
「思念」の意味は「心に思うこと」「心に浮かぶ考え」で、文章語です。品詞は名詞・自動詞(その動作が直接に影響を及ぼす対象を持たない動詞)・他動詞です。自動詞・他動詞では「思念する」という形で使われます。
「思念」は名詞では「思念伝達(心の中で思ったことが相手に伝わること)」「残留思念(心の中の思いのエネルギーが場所や物に残ること)」という言葉があります。いずれも超常現象・精神世界の用語です。
類語5:検分
「検分」の意味は「立ち会って調べること」「みとどけ」です。品詞は名詞・他動詞です。「現場の検分」や「現場を検分する」という形で使います。
「検分」には「対象の意味や特徴を調べるため、分析・検討すること」という意味もあります。「思料」の「目的を達成するために考える」「深く見る」という意味に近く、共通の類語は「考察」「省察」です。
例文「十分に『検分』して、正確な資料を提出した」という使い方をします。
「思料」を使用した例文
初回公開日:2018年01月17日
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