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「千尋」の意味と使い方・語源・読み方|人名/千尋の海

更新日:2024年07月22日

「千と千尋の神隠し」でも有名な「千尋」について今回は紹介していきます。「千尋」の読み方や語源・使い方などを説明することによって正しく意味を知れば、名前を付ける場合でも、より重要な意味を理解した上での命名になります。それではこれから詳しく解説していきましょう。

「千尋」の読み方と意味は?

「千尋」の読み方について

「千尋」の読み方で一番多いのが間違いなく「ちひろ」でしょう。男女共に人の名前でよく目にしますが、ジブリ映画で大ヒットした「千と千尋の神隠し」の影響もあり、この「ちひろ」という読み方がさらにポピュラー化しました。

次の「千尋」の読み方は「せんじん」です。「ちひろ」に比べると馴染みの薄い印象がありますが、「千尋の海」や「千尋の谷」など、声に出してみると何となく記憶に残っている言葉です。歴史的な文学作品にはこの読み方がたくさん出てきます。

最後は「ちいろ」という読み方です。これは「ちひろ」の元祖とも呼べるもので、それが時と共に変化していきました。ごく少数に「ちいろ」と読む名前の方がいますが、今ではあまり見かけません。

「千尋」の意味について

「千尋」という言葉の意味ですが、まず「千」と「尋」を分けてそれぞれの説明をしていきましょう。「千」は一の千倍で、よく他の単語と合わせて使われ、「非常に」「すごく」「きわめて」という意味になります。

「尋」はいろいろな意味を持っていますが、一般的には「尋(たず)ねる」と読むことが多いでしょう。他の意味としては、「引き継ぐ」「追い求める」などがありますが、「千尋」の場合の「尋」は、「長さ・深さ・高さ」を表しています。日本の伝統的な単位で、両手を広げた長さを「一尋」としています。

つまり「千尋」の意味は、とてつもなく長い・深い・高いということになります。「千尋の谷」といえば、とてつもなく深い谷という意味であり、この場合は「せんじん」と読み、人名の場合は「ちひろ」と読みます。

「千尋」の語源とは?

「千尋」の語源ですが、その中でも大切な意味を持つ「尋」の説明をしていきましょう。「尋」を分解すると「ヨ」は右手、「口」は器、「寸」は左手、「エ」は道具を表しており、そもそもその器を持った右手と道具を持った左手を広げた長さの単位を「尋」と呼んでいましたが、それが歴史と共に深さや高さとしての意味合いも合わせ持つようになりました。

つまり、昔の平均的な数値で5尺(1.5m~1.8m)前後くらいということになりますが、その長さ・深さ・高さを聞いたり探し求めたりすることから「たずねる」という意味も含むようになりました。

「千尋」の語源の意味は、一尋の千倍もの長さ・深さ・高さを持っているということです。したがって、千尋の谷は非常に深い谷であり、千尋の山はとてつもなく高い山という意味を表していることになります。

「千尋」の正しい使い方は?

それでは「千尋」という言葉の意味や語源を理解した上で、その正しい使い方を説明していきましょう。「千尋」が一番多く使われているのは、もちろん人名での「ちひろ」ということになりますが、もうひとつの「せんじん」の使い方の特徴を説明していきます。

「千尋の谷」や「千尋の山」のような意味の使い方が正しいと言いましたが、実はその使い方には2つの大きな特徴があります。そのひとつは、景色や風景以外にはほとんど使わないということです。例えば、「あなたは千尋の心を持っている」とか「千尋の足」という表現は使いません。

つまり、自然の中の長さ・深さ・高さなどを壮大にふくらませて想像できるものであるかどうかということになります。そしてもうひとつの特徴は、主に書物に使うことはあっても、日常会話ではほぼ使わないということです。それは、日頃人と話したり小説を読んだりした時のことを思い起こせば明白でしょう。

千尋の海とは?

「千尋の谷」や「千尋の山」でも説明したように、「千尋の海」も同じく「非常に深い海」という意味になりますが、特に「千尋の海」は、楽曲の題名や日本酒の名前、あるいは歌集になることもあり、馴染みやすさがあります。

楽曲では、クリプトン・フューチャー・メディア開発のバーチャルアイドル=初音ミク=の「千尋の海万里の砂」が曲名のひとつとして使われており、音楽業界ではその初音ミクの楽曲ソフト全般の売れ行きが話題になっています。

また、千葉県亀田酒造の吟醸酒「千尋の海」は、全国新酒鑑評会で4年連続入賞している名酒ですが、読み方は「ちひろのうみ」とひねりを利かしています。歌集では、2014年に筑紫歌壇賞を受賞した門坂郁の「千尋の海へ」があります。このように「千尋の海」という言葉は、広い範囲で意味を持ち続けています。

人名での「千尋」の付け方は?

「千尋」は、人名でもよく目にしたり耳にしたりする名前ですが、名前の付け方にもさまざまあり、その意味を深く考えて命名する人もいれば、「ちひろ」という心地よい響きで付ける人もいます。毎年この「千尋」という名前はの上位に来ており、のある名前のひとつといえるでしょう。

中には妊娠中で、まだ男女の別がわからない内から名前を考える親御さんや家族にとっては、慌てて決める必要がなく、どちらの性別にもあてはまる意味では、「千尋」はピッタリの名前になります。

そこで「千尋」という人名について、あるいは「尋」を使った名前の色々な読み方を含めて、男性と女性を分けながらその意味や理由などの詳しい説明をしていきましょう。

男性の場合

男の子が生まれた場合、「ちひろ」という名前の響きは男性にしては少しナイーブな印象がありますが、「せんじん」の意味でとらえてみると、物事を深く考えて探求心旺盛に育ってほしいという気持ちが込められていて、とても男らしさを感じさせる名前でもあります。

「千尋」の意味をよく考え、名付ける親御さんや家族にとっては、探求心や好奇心を持って自分の可能性を追及し男らしい人生を歩んでほしい、という真剣な願いがこもっている様子が感じられます。

また、「尋」のみで(ひろ)・(ひろし)・(じん)と読んだり、命名する名前の中に「尋」の字を使う場合もあります。例えば、尋也(ひろや)・敏尋(としひろ)・尋和(ひろかず)などがあげられ、意味を持つ場合でも響きを重要視する場合でも、男性にとって馴染みのある名前といえるでしょう。

女性の場合

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初回公開日:2018年01月31日

記載されている内容は2018年01月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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