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「定型」と「定形」の違い・「定型化」「定型的」の意味と使い方

更新日:2024年11月01日

会社で仕事をしていると、定型という言葉をよく見聞きすることがあります。この定型という言葉は、定形という形も良く似ており読み方が同じ言葉もありますが、どのような違いがあるのでしょうか。これらの違いを含め、定型という言葉について見てみましょう。

「定型」とは何

会社勤めをしていると、「定型」という言葉はよく目にしたり耳にしたりする言葉です。これはビジネスシーンに限らず、プライベートにおいてもよく耳にしたりする言葉です。

この「定型」という言葉は、基本的な言葉の型であったり、文の型であったり、また詩の型であったりと「かた」について表すものに使われている言葉です。

今回はこの「定型」という言葉についてどのような言葉であるか、また、同音異義語である「定形」との違いについても確認してみましょう。

「定型」の読み方

「定型」という熟語は、「定」という漢字と「型」という漢字で出来ています。「定」という字は、「定数」や「定位置」などで使われるように「てい」と読みます。それ以外にも「じょう」と読んだりもします。

次に「型」ですが、「模型(もけい)」などで使われるように「けい」と読みます。この「てい」と「けい」を合わせて「ていけい」と読みます。

「定型」の意味と使い方

それでは「定型」という言葉について見てみましょう。まずこの「定型」という熟語ですが、それぞれの漢字で意味を確認してみましょう。

まず「定」ですが、「さだめる」や「さだまる」・「安定させる」・「きまり」などといった意味があります。次に、「型」ですが、こちらは「きまったサイズ・大きさ」、「きまったやり方」、「芸能や武道などで、規範となる動作・方式」、「あるもののかたちを作り出すためのもの」という意味があります。

よって、これらの意味から、「一定のかたち」や「決まったかた」という意味になります。
この意味から、「一定の形式」や「テンプレート」といった意味合いにつながっているのです。

「定型」の使い方

「定型」という言葉の意味は、先にご説明した通りですが、この言葉の使い方については、例文を使って見てみましょう。

・先輩から、「いつもメールで使う挨拶部分を一々入力せず、定型文として登録しろ」と言われたので、設定してみました。
・WORDで入力する際に、よく使う言葉は定型句として保存しておくと便利だと教わった。
・私は、短歌や俳句などの定型詩が好きで、趣味として一ヶ月に数十句は詠んでいます。

「定型」と「定形」の違い

「定型」という言葉の意味や使い方について見てきましたが、「定型」には同音異義語として「定形」があります。この定形には、「ある一定の形(かたち)」という意味があります。

この「定形」という意味には、「目に見える形状や物の定まった姿」という意味があるのに対し、「定型」は、「もとになる、基準になる定まったものや型(かた)」という意味になります。この関係から、定型は、「「定形」を作るための目に見えないもと」という意味合いになります。

このように、「定型」と「定形」との大きな違いには、目に見える状態のものか目に見えない状態のものかというものがあるのです。

このことから、郵便物での定形郵便は、定形が正解であり、定型と書かれたものは誤字ということになるのです。

業務における「定型」の意味と使い方

ビジネスシーンにおいて、業務における「定型」は、重要な意味を持ちます。特に、工場での製品生産を行っている場合であれば、非定型業務を定型業務にすることで、効率化を図ることができ、生産効率を上げることができます。

定型的に業務を改善することが出来れば、商品の品質を上げることができます。また、生産性の向上から、コストを下げることができます。また、納期を短縮することもできるようになるのです。このことから、現状にある非定型業務を定型化することが重要なのです。

このことから、業務における「定型」という言葉の意味には、業務改善の手法を表す意味ももっているのです。

業務における使い方

業務では業務改善の手法としての意味合いがあるということがお分かりいただけたと思います。このことからも、業務においてどのように使うとよいか、例文で見てみましょう。

・この部品の受入の手順はAさんとBさんとやり方が違うので、標準化して定型作業にしましょう。
・組立作業は定型作業化されたため、品質のばらつきが小さくなり不良品のロスも削減されたことから、コスト削減につながっています。
・事務処理について、文章も定型化し全てのパソコンで登録したことから、書類作成にかかる時間がかなり短縮することができた。
・経理部では、伝票を受け取ってから支払までの処理を定型化したため、支払サイクルが短いスパンで行われるようになった。

「定型化」の意味と使い方

ビジネスシーンにおいては、ルーティンワークなどのような単純で繰り返すような作業について、「定型化」することが業務を円滑にこなす上で重要なことです。色々な人がバラバラのやり方で同じことをしていると、それほどムダなことはないのです。この「定型化」という言葉について見てみましょう。

「定型化」という言葉は、「定型」という言葉に、接尾辞である「化」が付いた言葉です。この「定型化」という言葉の意味は、「繰り返して行うような作業や業務などにおいて、その手順や方法、手法を標準化し定めてやり、その定められた手順や方法を毎回行い、実施すること」をいいます。

つまり作業を標準化して誰がしても同じ方法で同じ結果を出せるようにすることが「定型化」なのです。

「定型化」の使い方

「定型化」の意味はご理解できたかと思います。それでは、「定型化」という言葉の使い方について、例文を見てみましょう。

・仕事での作業については作業標準書を作成し、定型化を図ることで効率よくできるようになります。
・報告書を作成するのに毎回使う同じ言い回しについては、定型文として定型化して登録しておくと早く処理ができます。
・エクセルの表計算ソフトでは、毎回使う形式として定型化しテンプレートを作っておくと便利に使うことができます。
・朝起きてから、仕事に出社するまでの時間を余裕を持った形で定型化しておくと、遅刻せずにすみます。

「定型的」の意味と使い方

ビジネスシーンだけでなく、色々なところでも見聞きすることがある言葉に「定型的」という言葉があります。この言葉は、色々なシーンにおいても使える言葉です。

まず定型的という言葉について確認してみましょう。「定型」という言葉に、接尾辞である「的」が付いた言葉です。この「定型的」という言葉の意味は、「一定の形や決まった型などに基いていること、またそれらに従っていること」をいいます。

つまり、ある通常の動きをしているものがあるきっかけから違う動きや症状が出た場合に、その症状がそのきっかけが原因でかならずおこるようなものであれば「定型的」といえるのです。

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初回公開日:2018年04月25日

記載されている内容は2018年04月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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