「哭く」の意味とは?「泣く」との違い・使い方・例文も紹介
更新日:2024年12月04日
「哭く」は泣くことと基本的に同じ意味ですが、泣くという言葉よりも感情が大きく動いて我を忘れるくらいに悲しいことや辛いことがあった時に涙を流すことの感情表現です。
また人以外でも、とても大きな音や自然ものに対しても使用します。
ではいくつか例文を見ていきましょう。
「膝から崩れ落ちて哭いた」
「膝から崩れ落ちて哭いた」は悲しみの感情を抑えきれず、意図せず膝から崩れ落ちて大声で泣いたという意味で、泣くという意味の適当な使い方となります。
「人が非常に声を荒々しくあげて泣き叫ぶこと」をそのままリアルに表現する、臨場感を漂わせる言葉として認められます。
「激しい風で大きく哭いている」
「哭く」という言葉の形容対象が主に「人の泣き声」と先述「風の音」や「川の音」、また「海の波の音」にはじまる「自然界が発する物音」に対しても、その音が物凄く大きな音であればこの「哭く」という表現が使われる場合があります。
「天に轟くほどの声で哭いた」
「天に轟くほどの声で哭いた」は、我を忘れたような事情ではない鳴き方をするような使い方です。
この場合の「哭く」の意味合いには主に「慟哭」の意味が強く含められ、「男泣き」という言葉の意味にはじまる「むせび泣く」という形容をする場合には、たいていこの「慟哭する」、「哭く」という表現が使われています。
「海がうねりを上げて哭いている」
「海が唸りをあげて哭いている」は、自然の荒波がとても大きな音を上げている表現方法です。
「哭く」の類語・類義語としては、雄たけびを上げることを意味する「吠える」の意味もあり、こちらの使い方に該当します。
「ただ哭くことしができませんでした」
「ただ哭くことしかできませんでした」の表現方法は、悲しみや痛み、辛い出来事に対して心から声や涙を出すことです。
身に染みて悲しい思いをしてただどうすることもできないというような、大きな振り幅のある感情表現です。シンプルな表現ですが、とても辛い状況が浮かんできます。
「哭く」の英語表現
英語では「哭く」や「泣く」という日本語表記的な区別がないため、その文脈にしたがって「どういう場面の泣き声なのか」を識別しておくことが大切です。
適切な表現としては「bawl one’s eyes out」があります。英語圏で激しく泣き叫ぶ時に頻繁に使われる熟語表現となります。
他にも様々な英語の表現があります。
- bawl one’s eyes out(大声でわめく、叫びちらす)
- cry(人が悲しみによって泣く、哭く)
- sing(歌う、虫などの鳴き声)
- shout(叫び声、主に激しい泣き声)
- yell(叫び声、甲高い声、激しい泣き声)
- exclaim(叫び声、泣き声、哭く)
- make noise(騒ぐ、物音を立てる)
- make merry(騒ぎ立てる、物音を立てる)
- deprecate(動作的な音、鳴り)
- roar(動物などの叫び声、泣き声、哭く)
- voice(声、一声、叫び声、哭く)
- clamor(叫喚、泣き声、哭く)
- scream(主に恐怖によって泣く、哭く)
「哭く」の意味を知ろう
いかがでしょうか。今回は「哭く」という言葉について詳しく解説しました。
「哭く」という言葉は現代用語日常用語としてはあまり多くの場面では使われませんが、小説などの表現で強調させるために「哭く」という言葉を使用する場合もよくあります。
また、「慟哭」「鬼哭(きこく)」のように二字熟語として多くの場面で使用されている例もあります。
「哭く」と他の「なく」という言葉の表現の違いを意識しながら正しく使い分けをしていきましょう。
初回公開日:2018年04月09日
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