「貴所」の意味と使い方・読み方・御所と貴社との違い|敬語
更新日:2024年06月26日
「貴所」の意味と使い方
「貴所」という敬語表現はビジネスの場面や少しかしこまった文書を書くときに使われますが、あまり頻繁に使われる表現ではないため初めて聞いたという人や初めて使うというのでよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
まずは「貴所」の意味と使い方からご紹介していきます。貴所の意味は相手の住所を敬うときに使われる尊敬語の一種です。「貴」という漢字は丁寧に「あなた」というときの「貴方(あなた)」にも用いられているように相手を敬うときに使われます。平たく言うと「貴方の所」です。
そして貴方の「貴」という字に場所の「所」をつけて「貴所」とすることで相手の場所を敬うことができます。
使い方に関しては細かく場所別に分けてご紹介していきます。
役所
普通の会社であれば相手の場所を敬うときには「貴社」を用います。会社場合はよく用いられる「貴社」ですが市役所、区役所などの役所の場合は「貴社」の代わりに「貴所」を用いて表現します。
使い方は会社のことを敬うときに「貴社」と言うときと同じです。会社の「社」ではなく役所なので「所」に変化しているだけだと考えればとても分かりやすいです。
研究所
相手先の研究所のことを敬って表現する場合にはどのように表現するのでしょうか。同じく「所」で終わるので「貴所」でしょうか。
「貴所」は相手の住所を敬う場合に使われるので貴所を用いることもできますが、一般的には「貴研究所」が使われることが多いです。
官公庁
市役所や区役所と同じように公的機関である官公庁を敬って表現する場合はどのように表現するのでしょうか。
「○○庁」といろいろな「庁」がありますがこれらを敬って表現する場合は「貴庁」です。また「○○省」のように同じくあらゆる「省」がありますがこれらに敬意を示して表現する場合は「貴省」となります。
市役所や区役所が「所」で終わるため「貴所」でしたが、「○○庁」と庁で終わるものは「貴庁」、「○○省」と「省」で終わるものは「貴省」と表現します。
「貴所」の読み方
ここまで「貴所」の使い方や意味についてご紹介してきましたが、「貴所」は何と読むのでしょうか。答えは「きしょ」です。
あまり見慣れない言葉なので「貴所」という漢字を見るとどのように読むのだろうと疑問に思う方も多いですが、読み方はとてもシンプルです。そのまま「貴所」は「きしょ」と読みます。
敬語には大きく分けて3種類
「貴所」は尊敬語だとご紹介しましたが、尊敬語とはどのような敬語表現のことを指すのでしょうか。尊敬語という言葉自体は学校の授業などで聞いたことがあるという方が多いですが、意味があいまいという方も多いのではないでしょうか。
敬語表現には大きく分けて丁寧語、尊敬語、謙譲語の3つがあります。特に尊敬語と謙譲語はややこしい上、敬う相手が謙譲語と尊敬語では変わってくるので使い方を間違えると失礼な表現になってしまい注意が必要です。
ここでは尊敬語、丁寧語、謙譲語それぞれの役割をご紹介していきます。
尊敬語
尊敬語は目上の人の行動や物事に対して敬意を示す敬語表現です。なので目上の人が何かをしたり、何かを所有したりすることに対して敬意を示す敬語表現です。
たとえば尊敬語の敬語表現の一つである「~なさる」という尊敬語の敬語表現を利用して、「用意する」を尊敬語にするには「用意なさる」と表現することができます。この場合「用意」を実際に行うのは目上の人で、実際に用意をする人である目上の人に対して敬意を払うことができます。
ですので、「貴所」は目上の人の住所に敬意を示す尊敬語となります。
丁寧語
丁寧語は「です、ます、ございます」を使って丁寧に話をすることで話し相手に敬意を示す一番シンプルな敬語表現です。
たとえば先ほどの「用意する」を丁寧語にするには丁寧語の語尾「ます」をつけて「用意します」と表現することができます。「用意する」を「用意します」ということで話し相手に対して敬語で丁寧に話をすることができます。
謙譲語
初回公開日:2018年04月27日
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