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「徹する」の意味と使い方・類語・例文・活用方法|ことわざ

更新日:2024年04月06日

話し言葉としては使うことの少ない「徹する」という言葉。具体的にはどのような使い方をするのが適切なのでしょうか。この記事では、「徹する」の使い方や類語などについて紹介します。知っているつもりになりがちな言葉を学び直したい方は、ぜひご覧ください。

「徹する」は何と読む?

「徹する」は「てっする」と読みます。「頑固一徹(がんこいってつ)」や「徹底(てってい)する」などにも「徹」の字が使われているように、撥音便になることはあっても一般的には「てつ」と発音することが多い字です。

「徹する」の意味と使い方とは?

「徹する」とは、物事に対する考え方や態度などが最後まで変わらずに貫き通されることを意味します。また、これを「徹底」という言葉で表すときもあります。

たとえば、営業職でも教職でも、仕事をしている人の中には「現場」に強いこだわりをもっている人がいます。このような人たちは、たとえ管理職にキャリアアップするチャンスがあったとしても、現場で成果を残すことにこだわって昇進の話を辞退するという場合もあるでしょう。この状況は、「その人は最後まで現場仕事に徹することを選んだ」と表現することができます。

また、中学校や高校などの部活動で、運動部のマネージャーをやっている人などは、自分自身が表舞台に立つよりも、陰から選手をサポートすることで部に貢献したいという思いが強いこともあるでしょう。そのような場合は、「彼女はサポート役に徹することで部の雰囲気を盛り上げ、勝利に貢献した」などと言い表すのが適切です。

「徹する」の類語とは?

ここからは、「徹する」と同様の意味合いを他の言葉で表現したいときに使える類語について紹介します。

貫く

最初から最後まで考え方や主義を変えることなく守り通すことを「貫く」といいます。「徹する」とほとんど同じ意味のため、前後の言葉を調整すれば、いろいろな場面で言い換えが効くでしょう。

たとえば「あの人は最後まで現場仕事に徹することを選んだ」という文は、「あの人は最後まで現場仕事につくことを貫いた」と言い換えることができますし、「彼女はサポート役に徹することで部の雰囲気を盛り上げた」という文は「彼女はサポート役としての立場を貫き、部の雰囲気を盛り上げた」などと言い換えることができます。目で見たときの印象は多少変わりますが、どちらの文も意味はほとんど同じです。

「徹する」という場合は「~に徹する」、「貫く」とする場合は「~を貫く」といったように、前の言葉の受け方が変わることだけ注意しておきましょう。

ことわざ

教訓めいた話や文章に用いるのにぴったりな、「徹する」と同様の意味を表すことわざについて紹介します。

移木の信

「移木の信」とは、確実に約束を実行することを表します。

これは中国の秦代に、政府が都の南門に大木を植えて「これを北門に移動させる人がいたら褒美を与える」と人民に振れを出し、それを実行した者に本当に褒美をとらせることで、人民との約束を違えないことを実証してみせたという故事に由来しています。最初から最後まで物事に対する考え方を違えずに貫き通すという意味の「徹する」とは、誓ったことを違えないという点で共通するといえるでしょう。

約束事を誠実に守り、最後まで果たすといった意味を示したいときに「移木の信」を使ってみると良いでしょう。

初志貫徹

最初に抱いた志を変えずに、最後までやり通すことを「初志貫徹」といいます。その意味は、「徹する」とほとんど同じといえるでしょう。

「一年前の模試では厳しい結果が出たが、志望校を変えることなく努力を続け、ついに初志貫徹した」というと、あの学校に入りたいという志を変わらず持ち続け、ついにその望みを果たしたということになります。また「彼は、彼女を振り向かせるという無謀な挑戦を続けていたが、先日ついに初志貫徹を果たした」というと、高嶺の花の女性にアプローチを続けた結果、見事交際に至るまでになったということがわかります。

このように「初志貫徹」を用いることで、「徹する」というよりも「やり通した」というニュアンスをより強調することができます。

「徹する」を使った例文

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初回公開日:2018年04月15日

記載されている内容は2018年04月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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