「がてら」の意味と使い方・方言・敬語・類語・漢字|ついでに
更新日:2024年09月27日
「がてら」の敬語
「がてら」という言葉に敬語表現はありませんので、「がてら」の付いている言葉を敬語表現にします。「挨拶がてら」の場合は、「挨拶」を「ご挨拶」という謙譲語にすることで敬語表現になります。
しかし、ビジネスにおいて「ご挨拶がてら」という表現は少し違和感がありますので、「かたがた」に言い換えるといいでしょう。
・ご挨拶かたがた、伺いたく存じます
敬語は3種類ではなく5種類
敬語は長い間一般的に3種類とされてきましたが、2007年2月2日に文化審議会の国語分科会は「敬語の指針」の答申を提出しています。
敬語の分類としては今までは「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つとして分類する考え方でしたが、謙譲語と丁寧語を細かく分けることで、「尊敬語」「謙譲語I・謙譲語」「謙譲語II・丁重語」「丁寧語」「美化語」の5つの分類にするという指針となっています。
相手との距離感なども含めて、くだけすぎたり丁寧すぎたりしていないかなどに注意して敬語を使用していきましょう。
学校教育等で行われた前述の3分類ないし4分類のうち,謙譲語と一括されてきた語
出典: http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/sokai/sokai... |
群だけについて,それらの敬語としての性格をよりはっきりと理解するために必要な区分
けをしたものである。繰り返して言うが,この5種類の区分けは,従来の学校教育等にお
いて行われている敬語の学習や指導と対立するものではない。学校教育における敬語指導
の具体的な取扱いについては,従来の経緯を踏まえ,かつ,児童生徒の発達段階等に十分
配慮した,別途の教育上の適切な措置にゆだねたい。
また,社会教育における敬語指導の在り方や,敬語関係の参考書等の作成においては,
敬語の使い方をより適切に理解するために,ここでの5種類に分ける考え方を十分踏まえ
た適切な取扱いを期待する。
尊敬語
「尊敬語」の主語は常に二人称や三人称であって、相手の動作・行為・状態などを高めて表現する敬語となります。
・御宅、貴社、貴校、おっしゃる、召し上がる、ご覧になる、お帰りになる
謙譲語
謙譲語と一括されてきた語群について、現在では敬語としての性格をよりはっきりと理解するために必要な区分けをされていますが、どのような区分けになっているのかをご紹介します。
謙譲語I「謙譲語」
謙譲語Iは「向かう先」などに対する敬語となってきます。謙譲語の主語は常に一人称になり、自分の行為を行う相手に対して敬意を表現する言葉です。
仕事のうえでは基本的に「何かを相手にしてあげる」ことが多いですが、「謙譲語」とは何かを相手にしてあげる時の自分の行為を表現するものですので、社会人ならまず理解しておきたいものが謙譲語となります。
・申し上げる、伺う、差し上げる、お目に掛かる,献呈する、拝見する
謙譲語II「丁重語」
謙譲語IIは「相手」に対する敬語となってきます。「丁重語」とも解説されることの多い謙譲語IIですが、丁寧語との違いは扱う対象が人である場合が多いところです。謙譲語Iとの違いは、自分の行為を行う相手に対する敬意とは違って、自分の行為を表す敬語です。
謙譲語Ⅰでは「部長へのお手紙」などのように、自分側の物事に「ご」や「お」をつけますが、謙譲語Ⅱでは「ご」や「お」はつけずに、「弊」や「小」などをつけます。
・弊社、小社、承知する、頂戴する、申す、参る
丁寧語
「丁寧語」は幼い子供でも丁寧に話そうとすれ使えるようになる敬語で、「ございます」「です」「ます」などを指します。
日常生活で自然と使っている表現で、自分の話を聞いてくれている相手に対して、丁寧に話すための基本的な敬語となってきます。丁寧語だけで使用することもありますが、尊敬語や謙譲語と一緒に使用される場合が多いです。
・します、行きます、聞きます、受け取ります、考えます、待ちます
美化語
「美化語」とは、上品に言い表そうとするときの言い方で、相手への敬意ではなく、自分の使っている言葉を美しくする「自分の品位」のための表現です。
言葉の前に「お」や「ご」を付けて表したり、言い換えたりする使い方をしますが、規則性や法則性などはあまりなく、常識的・習慣的に長い間使われてきたものが多いです。
・付け足す場合の例
御神火、お茶碗、お愛想、お生憎様、お祈り、お後がよろしい、お子様
・言い換える場合の例
水→お冷、便所→お手洗い・お化粧室
初回公開日:2018年06月06日
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