「がてら」の意味と使い方・方言・敬語・類語・漢字|ついでに
更新日:2024年09月27日
「ながら」という言葉は、動詞や動詞型活用語の連用形に付くことで、ふたつの動作や状態が並行して行われるという意味を表し、古くは万葉仮名を使用していた時代から「乍」として存在していた言葉です。
・ふたりで楽しい時間をすごしながら、並木道を歩いた
つつ
「つつ」という言葉は「ながら」と同じように、動詞や動詞型活用語の連用形に付くことで、ふたつの動作や状態が並行して行われるという意味を表します。「つつ」という言葉は、前後の語の主語が同じになり「同時に」という内容になりますが、後にくる語のほうが大切な場合に使用します。
・参加者の勤務状況を確認しつつ、明日のミーティングの時間を決める
ついでに「序でに」
「ついでに」という言葉は「何かをするときに、一緒にする」という意味で、「つつ」や「ながら」と同じ意味で使用されますが、本来は書き言葉となる表現になります。
・部長はいつも食事に行くついでに、タバコを買ってくる
「がてら」は失礼になるのか
「がてら」という言葉は、普段の生活の中で使用する場合には問題ないですが、ビジネス文書などに使用する場合は少し失礼な印象を与えてしまう可能性もあるので、「かたがた」に置き換えましょう。
「がてら」の漢字ってあるの?
「がてり」は万葉集の表記では「我弖利」となっていますが、「がてら」の漢字表記はありませんので、無理やり漢字にしないように注意しましょう。
言い換えた言葉の「かたがた」という漢字表記で「方々・旁々」や、意味合いが似ている言葉として、「ながら・乍ら」「かたわら・傍ら」「ついでに・序に」というように漢字表記できる言葉がありますが、そちらも使い方が本来違うので注意しましょう。
「がてら」と「ついでに」との違いは?
「がてら」や「かたがた」という表現は、ふたつの事柄を同じ時間に行う場合に使用しますが、「ついでに」や「かたわら」という表現は、ひとつのことをしながら空いた時間などを利用して別の事柄を行う場合に使用します。
マナーというものには正解はないからこそ?
さまざまな言語や表現の仕方が混在する現在においては、「何が一体常識なのか」という部分の認識において、差が出てくる可能性があるのではないでしょうか。
さまざまな時代を生きた人たちがコミュニケーションをとる手段として、そして礼儀や礼節を重んじるにあたってつくられてきたものである以上は、「変化してきた」「これからも変化していく」ものであって、マナーや言葉の表現には「絶対や正解」というものはありません。
コミュニケーションの中でも特に相手と親密な関係となる恋愛においても、他の要素も含めたうえで判断される材料のひとつにすぎません。
判断材料のひとつでしかない「言葉づかい」や「敬語の使い方」ですが、ビジネスにおいては「一般常識」として重要視される場面も多いので、相手に対して失礼とならないように、ある程度は現在において正しい使い方を覚えて実践することが必須となってきます。
堅苦しく丁寧な表現をすればマナーとして正しいという訳ではありませんので、状況などに合わせて使い分けることでよりよい未来を切り開いていきましょう。
初回公開日:2018年06月06日
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